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6話 集団戦闘

「起きろ!」


 誰かに叩き起こされた。横で寝ていたはずのイザベラがいなくなっている。


「起きたか。朝飯だ。付いて来い」


 野球帽を被った男についていくと、広い所に出た。そこでは、炊き出しが行われていた。


「列に並んでおにぎりを貰え。横の列が飲み物だ。冷えてないけどな」


 列に並んでおにぎりを二個貰った。中身はなんだろうか?次に飲み物か。列に並んでいると、後ろの男性から声をかけられた。


「昨日やって来た生存者の人ですか?」

「はぁ……そうですが、なにか?」

「乗ってきた車の装甲は自作ですか?」

「そうですけど……何か用ですか?」

「いや、もっとじっくりと見せてもらってもいいですか?出来れば運転とかも」

「別に問題は無いですよ。ただ、中身はノーマルですよ」


 その後、お茶を受け取ると、二人で話しをしていると、どうやらこの人は車両改造を担当しているらしい。交差点で停車していた大型トラックも、この人が改造したらしい。


「ためしに一台、装甲を作ったんですが、上手く付かなくて……」

「一度見せてもらってもいいですか?」

「隣の工場にあるので、見てください」


 おにぎりを食べた後に、男についていくと工場の中に最新のSUVタイプのハイブリットカーが中途半端に改造された状態で放置されていた。バンパーにカンガルーバーを直接つけようとしているのか。樹脂に溶接できないだろ。


「どうやったらこれを付けれるんでしょうか?」

「溶接するのはバンパーの裏側のフレームにした方がいいですよ」

「そうなんですか。バンパーに付けようとしても付かないんですよ」

「普通、鉄とか、アルミにするんだけどな」


 後ろに回ると、明らかにノーマルとは違うマフラーが付いている。車内を見ると、ダッシュボードに追加メーターが取り付けてある。ブースト計か?


「私は、修理工場で働いていたのですが、車のパワーとかを上げるのは得意なんですが、ああいう改造は苦手で……」


 結局、日が落ちるまで自作装甲の作り方を教えた。とは言っても、ただ鉄板をドアに付けたりしただけなんだけどな。教えた代わりに、乗ってきた自作装甲の付いた軽自動車を改造してくれるらしい。その、改造には2日間かかるらしい。その間に、ここに永住するかどうかを決めよう。

 夜飯を貰いに並んでいると、後ろにイザベラが並んできた。


「今日は何してたの?」

「車の改造を教えていた。俺達が乗ってきた車も改造してくれるそうだ。2日間かかるらしいけど」

「そうなんだ。私は、銃の扱い方を教えてたよ」

「あれ?料理とかじゃないんだ」

「車に散弾銃が乗っていたのがばれたらしいの」


 あー、これは安全がどうとか、規則とか言われて没収されて二度と使えなくなるパターンだ。


「散弾も何発か貰ったよ。教えてくれたお礼だって」


 一体どうなってるんだ?ここに来てから順調そのものじゃないか。ある意味これはこれで、怖すぎる。

部屋に戻ってカレーライスを食べていると、田所さんが部屋に入ってきた。


「イザベラさん!大隅さん!ゾンビが集団で来ました!ちょっと手伝ってください!」


 田所さんについていくと、外にはすでに武装した男が数十人いる。その中には銃を持っている人もいる。そのうちの一人がイザベラだ。


「皆さん!ゾンビの集団は5分ほどでやってきます。銃を持っている人で最初にあらかたゾンビを倒します。その後、残ったゾンビを2人1組で倒してもらいます」


 数台の車のライトで照らされた先には、ゾンビが20体ほど田んぼの稲を踏み潰しながらやって来ている。あれを全て倒すのか。銃を持ってない人の武器は鉄パイプに包丁をくくりつけただけの簡易的な槍だ。


「来たぞー!」


 先頭のゾンビが3体ほどやって来た。その目の前にはイザベラが散弾銃を構えていた。あれだけ、銃のことに関して言っていたんだ、もちろん射撃の腕はいいはずだよな。


ダァン


 先頭の3体のゾンビが倒れた。一発で3体か。特殊部隊にでもいたのか?イザベラに続いて拳銃や、ライフルを撃ち始めているが3発ほど撃って止めている。残りは俺たちか。


「行くぞ!」

「はい」


 隣の茶髪の男と組むことになった。目の前に迫ってきたゾンビの胸に向けて槍を突き刺し、動きを止める。


「今です!頭を!」


 茶髪の男がゾンビの頭部に槍を突き刺すと、ゾンビが力なく倒れた。他を見ると、倒したゾンビに何回も槍を突き刺している姿が見える。これで全部倒したみたいだ。


「皆さんお疲れ様でした。返り血はしっかりと洗い流しておいて下さい」


 周りの人たちは工場の中へと入っていく。俺も、部屋に戻って寝るか。


「一!」


 イザベラが手を振りながらこっちに走ってきた。すげぇ、ドヤ顔だ。絶対に自慢してくる。


「どうだった?」

「普通にすごかったと思う。ただ、何で全部倒さないんだ?」

「弾の節約だって。もう寝ようよ。流石に疲れた」


 再び部屋に戻って、布団に入ると今日もすんなりと寝ることが出来た。

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