表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/94

4話 ホームセンター

卓上コンロでお湯を沸かしている間、散弾銃の使い方でも調べるとするか。映画だと、このレバーを動かせば……空薬きょうが出た。もう一回やってみても、何も反応が無い。ってことは、弾切れか。


「使い方分かった?」

「そう言えば、銃の扱い方知ってるんだっけ?」

「ハンドガンとマシンガンだけね。ショットガンについては習ってないよ」

「何で散弾銃だけ習ってないんだよ」

「だって、教えてくれた人が反動がきついからまた今度って言ったきりなの」


 弾が手に入らないんじゃ、バールとかバットの方が使い道がありそうだ。明るくなったらこの家に使えそうなものが無いか探すか。


「本当にあの人たちはなんだったんだろう?」

「もう考えるな。関わりたくない」


 1ヵ月間の間に生存者の集団とは出会ったことがあるが、生贄のことなんて考えている集団なんて見たことないぞ。ましてや、外部の人間をやすやすと建物内に入れてくれるなんて危なすぎるだろ。万が一噛まれていたら終わりだぞ。……そう言えば、スタンガンで気絶させられたからその間に調べたのか?


「もう寝ようよ。明日も、明るくなったら出発なんだよね?」

「もちろん。明るいうちに富士市にたどり着きたいんだ」


 しばらく静かにしていると、隣のベットから寝息が聞こえてきた。そりゃ疲れるよな。十字架に貼り付けられてゾンビの餌にされそうだったんだからな。さて、俺も寝るか。



 目が覚めたら、まだ隣でイザベラが寝息を立てて寝ている。カーテンの隙間からは薄っすらと光が差している。今何時だ?あ、腕時計が無い。捕まったときに盗られたのか。


「おい。イザベラ」

「……もう朝?」

「時間は分からないが、もう明るいぞ」

「それじゃあ、出発しますか」


 この家で使えそうなものを漁ると、バックパック1つ、庭の物置においてあった鍬が使えそうだ。門の外から様子を見ると、車の周りに一体ゾンビがうろついている。倒しとくか。


「囮役よろしく」

「わかったよ」


 イザベラがゾンビの正面に立つと、ゾンビの集中をひきつける。


「こっちだよ!」


 ゾンビがゆっくりとイザベラに近づいている。その間に後ろに回りこんで鍬を振り上げる。


バキッ


 あ、持ち手の部分が真ん中で折れた。それでも先の方がゾンビの頭に突き刺さってくれてよかった。この鍬は長年使ってなかったんだろうな。機の部分が腐ってる。確認しとくべきだった。


「それはもう捨てようよ」


車に乗り込んでエンジンをかけると、燃料メーターの張りがゆっくりと進むが、4分の1で止まる。富士市まで持つかな?この車、エンジンが非力で、重量も増したから燃費が悪いんだ。


「ガソリン入れないとたどり着けないかも」

「ガソリンスタンドなんて探せばいっぱい有るじゃん。適当なところで入れれば?」


 確かにその通りなんだが、電気が止まっているから給油機が使えないんだよ。だから毎回、乗り捨てられている車のガソリンタンクからガソリンを抜いているんだよ。ま、ガソリンを集めるのは俺の担当だからイザベラは知らないんだけどな。


「どうせ食料も確保しないといけないし、また分担ね」

「分かった。スーパーの駐車場で停めるから、イザベラは日持ちする食料を取って来てくれ」

「大丈夫。どうせ、ゾンビが多かったら逃げろって話でしょ」

「……分かってるなら良いんだ」


 広めの県道に出た。道の脇や、交差点には事故車両が放置されている。事故車両の中で暴れいているゾンビもいる。運転中にゾンビになって事故を起こして、そのまま放置なんだろう。1ヶ月前にいやほど見た。


「スーパーあったよ」

「ゾンビも見た感じ1体だけだしここにするか」


 車のあまり止まってない駐車場の真ん中に車を停めると、イザベラが散弾銃をもって降りる。


「それ使うのか?」

「だって他に武器無いじゃない」

「ついでに武器も見つけてくる」


 どうせ奥のほうに見えているホームセンターからガソリン缶を手に入れないと、ガソリンを集めれないんだけどな。前に、ポリタンクでやったら発火して死にそうになったからな。

ホームセンターに入ると、正面には蚊取り線香や、殺虫剤が並んでいる。目当ての商品はここじゃない。もっと奥の工具が売っている所だ。


「あ~」


 奥の方でゾンビが2体ほどうろついているが、工具があるところとは反対だ。気にする必要は無さそうだ。さて、たどり着いた。やっぱりバールが良いよな。殴る、突き刺す、こじ開ける。色々こなせる万能道具だ。


「モンキースパナも捨てがたいな……」


ガシャッ


 おっと、武器選びに夢中になっていたら、奥にいたゾンビが商品棚の向こう側まで来ていた。危ない危ない。どっちも持っていこう。あと、ガソリン缶も忘れないようにっと。


 入り口から外に出ようとすると、ゾンビが1体入り口付近でうろついている。裏口から出るか?いや、1体ぐらいなら倒すか。

ゆっくりと忍び寄ると、入り口近くに並んでいる殺虫剤を1本遠くに投げる。


カーン


 ゾンビの陽動に成功した。……奥のゾンビも集まってきた。でも、入り口付近のゾンビはいなくなった。今のうちだ。

外に出ると、ゾンビを避けながらガソリンスタンドに向かう。ガソリンスタンドには給油口にノズルが刺しっぱなしの車が放置されていた。ノズルのレバーを押してみたが反応が無い。これはダメそうだ。車の中を覗き込むと、赤いガソリン缶が見えた。


「なんだ。別にホームセンターでガソリン缶を手に入れる必要なかった」


 トランクを開けてガソリン缶を持ってみると、なかなかの重量だ。15リットルは入ってるだろ。これだけあれば十分だ。戻ろう。

スーパーの駐車場に停めた車の給油口にガソリンを流し込んでいると、暗いスーパーの店内から血まみれで服がボロボロになったイザベラが走りながら出てきた。


「車に乗って!野犬がいっぱいいる!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ