表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星の涙  作者: Aノ
星の涙―チュートリアル
4/5

 

                         〈Game state ready?〉


           〈yeah!!〉                          〈nooo!〉


 ケイトは迷わずイエスボタンに意識をむけた。

 イエスを選択したことで点滅し、次の画面へ変わった。

                       

                       〈which do you force?>


 勢力選択画面。プレイヤーは二つのうちどちらかを選ばなければならない。

 スターフォーズを例にとるならば、反乱軍と帝国軍。


 反乱軍――〈スターレコンキスタ〉。星を守り、敵勢力を撃退もしくは殲滅する側だ。

 こちらはザ・人間! と呼べるような感じだ。食物も衣装も、兵器も、人種も。

 自分が選んだ理由で大きいのが、「パイロットシステム」。通称――編隊システムと呼ばれるもの。

 これはファイターと呼ばれる戦闘機に乗り、仲間と共に編隊を組み敵を倒すシステム。仲間は自由で、腕前も均等でない。弱小がいれば強者がいる。強者だけで固められた編隊もあれば、様々な人種で乱れた編隊もあるらしく、やる前から心をくすぶられている。


 お次は帝国軍。

 帝国軍――〈クラウズ〉。星を奪い、敵を倒し、その地を征服するという完膚なきまでの悪者集団である。こちらは、敵をバカスカ倒したい! といった人にオススメだ。

 装備は……なんというかオーバーテクノロジーな感じが凄かった。武装は細身のブラスターから重兵装のドデカイブラスターまである。食料に目立つ色はなく、単色単味らしい。彼らの味覚はそれぐらいでいい。肝心なのは戦闘だ! という勢力である。

 種族はどれも、凶暴かつ理性がないのもいれば、ロボットのような細身で知的な策略家な種族もいる。

 こちらで自分の気を引いたのは、「ETERNAL」と呼ばれる艦隊砲撃。通称――「ロマン砲」。

 一瞬にして、戦場を炭焼き場と変えるこの戦術。これは、なんと一週間に一回しか使えないらしい。利点としては、使えば完全勝利らしい。……まぁ、一回しか使えないしな。

 

 要点を整理すると選択ボタンが現れた。


              〈スターレコンキスタ〉          〈クラウズ〉


 迷うことなく決めていた〈スターレコンキスタ〉を選択した。 

 点滅し、今度はビジュアル画面に移行した。


 容姿のカスタマイズ。ここで、種族もちろん顔立ち、体格諸々を自分好みにカスタマイズできる。

 バリエーションは一万を超え、ダブりがないという。

 

 ケイトは人種をどれにするか迷った。迷っては目の前の鏡で、確認した。

 どんな風かを見ては変え、見ては変えを繰り返した。

 やっとのこと、決まると作った容姿で決め顔を鏡の自分にしてやった。

 ヒゲをさすり、手で銃を作る。まるでハン・ソロのような気分に惚れ込んだ。


 ケイトが選んだのは「彷徨える戦士」。微かな髭とサムライのような束ねた髪が特徴的だ。顔には切られた傷が多数あり、歴戦を制してきたと伺える顔立ちである。

 

 名前を要求された。名前はとうに決まっていたため、悩むことなく即答した。

 〈エイト〉

 同ネームなのは多い。この名前にした理由は、自分のケイトと似ているからだ。発音とかも、ついでに言うとラッキーナンバーでもあるがゆえだ。

 

 ビジュアル画面を終えると武器選択画面に移行した。

 ここでは文字通り、武器の選択をする。

 ブラスター、鉛弾を使う自動小銃、光線銃――これがメイン武器となる。


 ブラスターは対人、対クラウズ、どちらでも並みの威力を発揮できる。多くの〈スターレコンキスタ〉に属するプレイヤーはこよなくこれを愛する。


 だが玄人となると、二つに分かれる。


 鉛弾の自動小銃。こちらは対人戦闘に特化している。ほとんど護衛やら、仲間討ちに使われている。そのため、市場では目立ったものは見かけず、ブラックマーケットで流通が確認されている。


 光線銃。照射し、相手を倒す銃だ。主に対クラウズと対兵器である。照射し続けなければ意味のないもので、弾数が少ないこともあり、人気はない。一部では神が与えたウェポンだのと、賞賛している。これはこれで、戦場では大きな役割で活路を開くためや、敵のマーキングに使われることがあるらしい。


 ケイトは少し迷いながらも、ひとまずブラスターを選択した。


 お次はサブ武装。

 近接戦闘武器、手榴弾、支援マーカー、小型の銃(片手で可能な銃)、他にも色々とそろっている。

 近接戦闘はこの見た目からしてそそられた。刀のような武器でもいいなとは思ったが、さすがにまだ早いとやめた。

 きちんと考え直すと、支援マーカーにした。これにより、敵の座標や、戦闘機による支援攻撃、宇宙艦隊による攻撃をしてくれる。燃えるシチュエーションを考えると、ケイトはこれを選んだ。


 これ以外に選択を決めると、等々画面が終わりを告げた。


                    〈戦争が始まる。準備はいいか?〉


    〈いいよ! 早く始めてくれ!〉 〈まだ待ってくれ! やり残したことがある〉


 当然ながら、開始を選択した。

 辺りが光で包まれ始めた。眩い光に目を細めると、目を開けた頃には新しいみたことのない光景が広がっていた。

 



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ