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プロローグ
《プロローグ》
今思えばもっと自分のしたいことを実行して、行きたい場所に行っておくべきだったと思う。
看護師として地方のそれなりの救急病院に勤めて10年。医者のセクハラ・パワハラに耐え、情報収集のため勤務時間1時間前には出勤し、夜遅くまで残業する。夜勤は1回16時間以上の月7回、すなわち120時間近くは夜に働き、看護師不足で休みも取れない。
そんな状況は珍しくもないのかと、社畜のような人生だったと帰宅して玄関先に倒れた”私”は薄れいく意識の中でとりあえずこれだけは叫びたいと心の底から思った。
「どうせ死ぬなら上司の顔面に退職届たたきつければよかった!!!」
“目”を開くとぼんやりと白い明かりが見え、”私”はふかふかの布団に寝かされていた。眠気に誘われるように再び目を閉じて深い眠りに落ちていった。眠りに落ちる瞬間に若い男女の優しい声が聞こえた気がしたが、”私”に確かめる事は眠気に負けてできなかった。
初めての作品なので矛盾してしまう点や誤字脱字もあるかもしれませんが、温かい目で見守って頂けると幸いです。どうぞ、よろしくお願いします。