1:始まり
冒険物の小説に挑戦しようと思います。改行抜け、誤字脱字、句読点忘れが多々ありますので、その部分は予測してお読み下さい。
日々の生活に疲れたりすると、時々こう思う。
「非日常を過ごしてみたい。」
まさか、本当にその体験がいきなり出来るとはこの俺でも思わなかった…。
???:
「………きろ!!おき………ぞう!!」
誰かが叫んでいる。
(バシッ!)
???:
「痛っ!!」
???:
「起きろ、小僧!!」
???の心の声:
「お、お袋かよ…。」
???:
「今日から新学期でしょっ!初日から遅刻したらタダじゃおかねぇぞ!!」
???:
「ひぃー?!」
(バタンッ!)
???:
「行ってきまーす!!」
ふぅ…生殺しされる所だった。
あっ、自己紹介がまだだった。俺は、麻間 峻弥。高3であるが…自覚がない。
さっき俺を生殺ししようとしてたのは、俺の母親である麻間 元子。通称、殺し屋元子。体格が男性プロレス選手並み?いや、それ以上だな。専業主婦の筈だが何故か筋骨隆々で、彼女が本気で繰り出した拳は、岩石や鉄筋まで破壊する程。あんなの喰らったら、真人間は地の果てまで吹っ飛ばされる。
俺の親父である麻間 信彦なんか、会社が終わると真っ直ぐ家に帰ってくるし。入社後に一度も同僚と酒を酌み交した事が無いらしい。
俺は、こんなハチャメチャな両親を持ちながらも、何故かこの日常に物足りなさを感じていた。
(キーンコーン…)
麻間:
「はぁ…、また遅刻だ。あの人に、また三途の川を見せられるよ…。」
俺はグロッキーになりながら、教室へ向かった。
(ガラガラガラ…)
麻間:
「遅くなりましたぁ…っ?!」
(ヒュンッ)
麻間:
「ひぃっ?!」
(バキッ…ボロボロ…)
目の前に猛スピードで、チョークが飛んできた。何とか反射神経が発揮され避けたが、あんなのを喰らったらある意味痛いだろう。こんなピンポイントで飛ばしてくるのは、あの人しかいない。
???:
「はぁ…またですか、麻間君?」
麻間:
「…委員長、すいません。」
チョークを飛ばしてきたのは、俺のクラスの委員長である条王院 菜々佳。通称、恐怖の女王。成績優秀、容姿ロリ、規律厳守で俺のクラスの委員長を任されている女子。無遅刻、無欠席、無早退の彼女は、学校などの規律を破った者には容赦しない恐ろしい人物である。顔が電脳街で喜ばれるロリ顔なんだから、性格が優しければさぞかしモテるだろうに…。
条王院:
「何か言いました?」
麻間:
「いえ、何も…。」
麻間の心の声:
「コイツ…読心術でも会得してるのかよ!」
朝から大変な目にあった。
今日の全ての授業が終わると、俺は一目散に教室を抜け出した。理由は、今月の掃除当番に俺が振り込まれていて、面倒臭さから逃げ出そうとしたのだ。しかし…、神様も性格が悪いなぁ。
条王院:
「あれ、麻間君。どこへ行くのですか?」
後ろから委員長の声が聴こえたと同時に、委員長に服従している男子数人が周りを囲み、服を掴んで、結局俺は教室に連れ戻された。
麻間:
「うわっ!!」
条王院:
「…麻間君、良い度胸をしてますね?」
委員長の顔は、明らかに怒りを堪えている。まるで、噴火直前の活火山のようだ…。
麻間:
「すいません!すいません!」
明らかに、見透かされる平謝り。だが、これが思わぬ方向に進むとは…。
条王院:
「…解りました。今日のサボりは、菜々佳が見なかった事にします。」
麻間:
「…へっ?」
何と、今日は委員長に何故か俺は許して貰えたのだ。あまりの驚きに、拍子抜けしてしまった。しかも、何故か委員長の顔が紅潮している。怒りのあまりにそうなったのか?それとも、熱でもあるのか?
条王院:
「し…失礼。」
そう言うと、委員長はそそくさと教室から出ていった。
麻間の心の声:
「…何なんだ?」
下校途中、俺はいつものルートで帰ろうとしたが思わぬ展開(ただの道路工事)により、遠回りのルートである電車の高架下を歩いていた。
周りは、水田や果樹園などしかなく、高架下という場所の影響で少々薄暗い。
麻間の心の声:
「はぁ…疲れた。帰って、ゲームでもすっかな。」
下校時刻は、丁度スーパーのタイムサービスなので、あの鬼畜ババア(元子)は飛び付いて行っているはず。あの人が買い物に行ったら、夜まで帰って来ない。なので、悠々とゲームする事が出来る。まさに、鬼の居ぬ間に洗濯である。
麻間の心の声:
「あー、かったるいなぁ。」
そう思いながら歩いていると、前方にうっすらと人影が見えた。見えたと思った瞬間、人影から眩い光が放たれた。
麻間の心の声:
「な、何だ?」
不思議に思い、近付いてみると…。
麻間:
「っ?!…う、嘘だろ?」
何と、人影の向こうに見た事もない奇妙な生命体がいたのである。