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第一話
<放課後>
雪成は週番だったため、一人静かな教室に残っていた。
もう一人の週番は、用事があるようで先に帰っていった。
「・・・はぁ・・・」
雪成はため息をついた。
「・・・今日は、散々だったなぁ・・・」
さっきの事は、雪成にとってとても辛い出来事だった。
「・・・なんで・・・こうなるのかな・・・?」
人に優しくしたり、相談事聞いたり色々しているはずなのに、私のときは誰も相談を聞いてくれないんだろう・・・
なんで・・・私の嫌がることを平気な顔で出来るんだろう・・・
みんなにとって、私ってなんだろう・・・
直樹くん・・・
『はぁ?冗談やめろよ。仮に相模が俺のことが好きだって言っても、俺はこんないつもヘラヘラしている男女に言われても嬉しくねぇーよ。』
「あはは・・・私、嫌われてるじゃん・・・」
嫌われているのを実感した瞬間、
私の目から涙が溢れでた。
「っ・・・止まらないっ・・・」
拭いても、拭いても止まらない涙。
辛い・・・辛いよぉ・・・誰か・・・側にいて・・・
・・・でも・・・
悲しい現実、叶わない願い。
そんな二つの切ないループが雪成の心を締め付けた、、、