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この都市には“心の声”がある。
遥か未来。
その名は、ニフルシティ。

人々の暮らしは、理性と選択が尊重される都市構造へと進化を遂げていた。
とはいえ、その影には、未だ脅威として残る存在がある。

アバラン。
理性が壊れた果てに変異した怪異。
ある者は暴力と破壊の塊となり、ある者は人知を超えた知能を持ち、そしてある者は、静かに都市の奥底に潜んでいる。

対抗すべく組織されたのが、都市防衛特務機関《スレッジ》。
そして、アバランに唯一対抗可能とされる武装が、適性者にのみ選ばれる意思を持つ武器
《エンゲージブレイド》。

それを持つ者を、人々はこう呼ぶ。
《エッジホルダー》刃を握りし者。

この物語は、そのひとりの少年
灰塚レイの視点から始まる。
物語の主人公・灰塚レイは、ニフルシティの18番教育区にあるリヴェルム高等学院に通う、ごく普通の少年。
だが、ある事件をきっかけに彼の心に“剣”が宿り、都市に隠された真実と、自らに課された運命に巻き込まれていく。

彼はまだ、知る由もなかった。
自分が世界の運命を大きく変えることになるなど――

そして、彼が出会う仲間たち。
心に傷を抱えた少女、
沈黙の中に狂気を潜ませる者、
微笑みの裏に火を灯す戦士、
孤高の意志をもつ観察者

交錯する“心”が剣を呼び、
剣が“共鳴”を起こす。

これは、心で繋がる者たちの、戦いの記録。