魔王の弟、魔力ゼロ。生まれた直後に、、
「お兄ちゃん。おかえり。」
これは兄であり、魔王であるリュツィフェールを裏から支えた弟の物語。。
コンコン。
「魔王様、第二子がお生まれになりました。男の子です。安産でした。」
「それは良かった!!して、魔力はどれくらいだ?」
「それが、、、」
「なんだ?」
「ゼロです。。」
「そうか。」
女中はそのまま黙っている魔王に見かねてこう尋ねた。
「。。どうされますか?」
「どうされますか?って何を??」
「え?いや、普通の展開だと捨てるとかそうゆうものですし。。」
「普通の展開。。って何を言っているんだ?誰が大切な自分の子供を捨てるのかね??」
こうして僕は捨てられずに、育てられ、教育を受け、兄を補佐する立場につくこととなった。
僕が生まれた後に最初に父上に降りかかった問題は、
「第二子の魔力がゼロだったことは、発表すべきだろうか?」ということであった。
「もし公表されてしまったら、王家の権威の失墜になりかねません。。」
このような意見が多かった中、一人の臣下が言った。
「私の考えでは、大々的に発表すべきだと存じ上げます。隠したところですぐに露見してしまうでしょう。宮中の人々に口外無用と強制することも得策ではありません。そのような強制的な命令は一度も出したことがないのですから、ただただ不信感を買うだけです。それに、私たちを含めるこの事実を知っている重臣が周りの人にうっかり話してしまう可能性も否めません。」
「確かにそうだが、公表したことで、民から反感や不信感を買うことは避けたい。」
「しかし、魔王様、第一王子リュツィフェール様は、瞬間移動とかいう強力な技が使用できます。あのような技を使用できるのはあの方以外いないでしょう。そのため、リュツィフェール様を順当に次の王とすれば民から反感を買うことはないと思われます。」
「それに、平和になった今の世の中、魔力が全てではございますまい。むしろ、第二王子様の魔力がゼロだったことを大々的に発表し、魔力至上主義の世界を打破すべきではないでしょうか?」
「なるほど。それでは、発表しよう。」
こうして、僕は魔力ゼロの第二王子として、魔界に知られることになった。
この発表のおかげで、魔力が少なくして生まれた子供でも別の才能を開花させようとする家庭が増えたという。ただし、僕の場合、魔力ゼロである。。
なんか、7月くらいに企画自体は浮かんでたのに、ほとんど書けていません。
俺は本当にこの1年間何をしていたんだろう。。
私のことは気にせず、皆さんは楽しい人生を送ってくださいね。