番外編22 陽キャ男子は心配な話。
「あ、伊織だ」
「ほんとだ、……って、あれ?」
松井さんが何に驚いているのか、私にもすぐに分かった。
ねえ、伊織。瑞穂がいないんだけど……?
探すの諦めて合流しに来たわけじゃないでしょ?
……え、待って待って。どこまで来る気? そこら辺で止まって良いんじゃないかしら……?
「……悪い。邪魔したか?」
……自覚があるなら、私たちを見つけた時点で方向を変えなさいよ。
なんて。当のいおりはただ言ってみただけって感じね。
「……や、良いけど」
「ね、ねえ瀧田くん。瑞穂は? 見つかったんじゃ……?」
松井さん不安そう……。
伊織! 早く私たちを安心させて!
「大丈夫、見つけた」
ほんと?! あー! 良かった! 一安心! ……なんてならないわよ! 実物がいないんだから!
「ならどうして……」
ほんと! 何で連れてないのよ。
あ、もしかして、連れてきてる間にまた迷子になったとか……! うん、あり得るわ。だって、瑞穂なんだもの。「あ、あれ美味しそー!」とかいって勝手にいなくなるやつ!
「……俺じゃなくて、健人が見つけたんだ」
「え、じゃあ今、藍沢くんが瑞穂を連れてきてるってこと?」
「そういうこと。だから安心して」
「そっか……! 良かった」
瑞穂、松井さんみたいにこんな心配してくれる人なんて、そうそういないんだからね。大切にしなさいよ。
それにしても、伊織……。あんた大丈夫? なんか、泣きそうじゃない……?
お読みいただきありがとうございます!
今回の話は短いので、次話は明日投稿します!




