30 腐女子は感謝する話。
体育祭も終わり、今日の授業でテスト返却も終え、一学期前半の行事はクリアした。
そして今、部活終わりました。疲れたわ。
あ、ねえちょっと文句言って良いっすか?
今日は平日、しかも月曜日。だから部活の時間短いじゃん? なのに合奏したんすよ! つらいって!
打楽器運ぶので時間が全然ないの。なのに、なぜ? 顧問よ! 良く考えてくれ! コンクールは近いけども、合奏はもっと時間あるときにやろうよ!
「あら、瑞穂ちゃん。不満そうな顔してどうしたの?」
柿ピーが一人でドラを抱えて合流した。ドラっていうのは、あの有名な中華の音がなるやつね。めちゃくちゃ重いのに、流石っす。
それに対し、私はトライアングルとウィンドチャイム。軽い軽い。
「えー? 顔に出てる?」
「すっごく出てる」
「うわ、マジかー。……ごめんね」
みんなを不快な気持ちにさせてたらどうしよう。
「だいじょぶよ。今日はみんな不満たらたらだったから」
「んな未練たらたらみたいな」
「ほんとよー? 月曜からこれって大変だもの」
柿ピー、あんたほんとに優しいよ。涙出そう。
「あ、そうだ。透香にバレたんだって?」
わ、柿ピーあからさまにギクッって動きした。
でもなんでギクッとするの? これ話題に出されるの嫌だったのかな……。
「そ、そうなのよ……。…………松井さん、なんか言ってた……?」
ああ! それが不安だったのか!
「全然大丈夫だよ、特に何も言ってなかったし」
「あら、ほんと? 良かったわ……」
心底安心しとるな。
「……あ」
「な、なに……?」
また顔が強張った。
違うよ、悲しい話題を出そうとしてるんじゃなくて。
「『そっちの方が話しやすくて良い』とは言ってたかな」
途端に柿ピー、満面の笑み。かわいいなあ。
「これで三人に混じって遊べるわね」
「おー、めっちゃ楽しそうだわ。実現させてよね」
「あら、望むところよ?」
声かけたらほんとに実現しそうだな。うん、いつか絶対声かけよ。
「……あとさー、柿ピー」
「なあに?」
「……透香の話、聞いてくれてありがとう」
電話したとき、これも聞いたんだ。
「いいのよ。……時にはそういうこともあるわ」
「うん……ありがとう」
柿ピー、泣いて良いかい?
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