表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/106

22 腐女子と体育祭の話。3

「青組の素晴らしい発表でした」


 アナウンスが入り、拍手とともに青組が退場していく。


 ダンス、めちゃくちゃ楽しかった! 衣装も可愛いし、振りも最高だし。

 絶対青組が優秀取るね。だってほんとに上手かったから! ……自画自賛だけど許してね。


「続いて、黄組の発表です。一分後に行います」


 黄組が入場を終えたのに合わせてアナウンスが流れる。ダンスは十分以内と規定があるので、意外と時間に厳しい。


 どこが見やすいんだろう。あ、もちろん奏音かのん古池こいけをいっぺんに見れるとこね。


 右側って言ってたし、透香とうか誘って行こうかな。

 ダンス鑑賞もどこでしても良いから、いろんな色がそこかしこに溢れてる。

 透香どこにいる……あ、さっきのとこかも。……いたわ。


 えーん、柿ピーと一緒に見てる……。三人で見たいけど嫌がるだろうなあ柿ピー。私といると素が出そうって言うよなあ。……え、マジでどうしよう。


「ねえ、一人?」


 肩を叩かれ、これを言われた。しかも、男の声だ……。

 てかなんなんだそのナンパっぽいセリフは。


 振り向いて、私は目を丸くした。


「誰ですか……って、瀧田たきたくん!」


 どうしたんだよ、ナンパなんて暑さでやられちまったか?

 てか知り合って二週間くらい経ったとはいえ、話したのは数回なのに。私に声かけるとはとんでもねえコミュ力だな。


 ……おうおう瀧田! なんだよおめえ! すげえ似合ってるじゃねえか!


 瀧田くんは赤組。赤組の衣装は和風でカッコいい。彼は、黒い長ズボンに黒のインナー、和風な絵柄が描いてあるショート丈の半袖ジャケットを着ていた。


「なんか背中が哀愁漂ってたから、空気変えようかなって」


「な、なるほど」


 ほーん、哀愁漂ってたっすか。要するにぼっちなのを見かねて声をかけてくれたんすね。


 優しいな。ありがとう…………ではないかも!


 瀧田くんの思いやりには天晴れだけど、私死んじゃうから! こんな公の場で私に話しかけなんてしたら、私刺されちゃうから!


「あっちで二人のこと見ようよ」


「え? あいざ……」


 わくんと見れば良いんじゃ……? と繋がっていたが、途中でやめた。

 ここで彼の名前を出してはいけない気がしたのだ。防衛本能が働いたと言えよう。


「……俊臣としおみはどっかいったし、健人けんとはあのこと知らないから。知ってる人と見た方が楽しいでしょ、こういうの」


 それは確かにだわ。一緒にキャーキャーできるの良いよね。だって薄い本一緒に読んでギャーギャー叫ぶのめちゃくちゃ楽しいもん。


「で、でもさ、」

はやてたちが戻ってきたとき、俺らが一緒にいればあいつらも一緒に見るかも」


 それはそう。私たちのこと観察しそうだよね。


「あと、この後健人がどこで踊るか知ってる?」


 ギ、ギクッ。


 実は、そうなんです。なんたる悲劇。

 私、瑞穂みずほちゃん。推しがどこで踊るか知りません。泣きたい。


「見たいでしょ?」


 ……そりゃ見たいに決まってる! それを楽しみに過ごしてきたんだから!


「……くっ! 今回は負けてやる!」


「ええ? 勝ち負けあったの?」


 おお、瀧田くんの間抜けな顔初めてだわ。それでも整ってるんだから、イケメンって怖い。


 てかそんな笑わんといて。回りの人にすごい見られてまっせ。

お読みいただきありがとうございます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ