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76 腐女子は案じる話。

後書きに今後の投稿についてのお知らせがありますので、最後までお読みいただけますと幸いです

 放課後。私、掃除当番だったんだけど、ほら、足がこの有様なもんで、先生に免除していただきました。先生、ありがとう!


と、いうわけで。恒例のあの場所にいるわけなんです。古池こいけとともにね。やばいよマジで。生気が抜けてるよこの人。あ、古池は当番じゃなかったので罪を犯してるわけじゃないよ!


なんかね? 古池の話だけじゃふわっとしてたんだけど、昼に奏音の話を聞けてやっと全貌がわかった。

 多分古池のことだからさ、普通に友達になってほしいなーみたいな感じだったんだよ、多分。二人きりがいいけど、そんなこと言って引かれないかな、とか、奏音も友達になりたがってたら後押ししてあげたいな、とか。女性の真意なぞ見抜けない男でありますので……。……あと、奏音が断ってくれたら嬉しいな、みたいな気持ちがあったんだと思う。奏音も二人きりで回りたいと思ってくれてたんだ! っていう幸せが欲しかったのさ。


 ……だから、聞いてみました! はい! ちゃんと聞いちゃった!

で、今。図星すぎて古池が黙り込んでる、っていう状況です。


「瀧田くんとかには相談してないの?」


「……してない」


 お、返事してくれた。


「なんでよ。げっそりしてるからみんな心配してくれてるでしょ?」


「うん……」


 そうか、しないんじゃなくて、できないっぽいな。


「……奏音と話してきたんだよな?」


「うん」


「……そっか」


 聞きたいんだな、内容を。分かりやすすぎるだろ。

 まあ言わないけども。言えないけども……!


「奏音から返事が着たらどうするつもり?」


「え、謝る」


「何を?」


「嫌な気持ちにさせてごめんって」


「なんで嫌な気持ちになったかはちゃんとわかってる?」


「……」


 おおい黙り込むなや!

 ……いやまあそうだよな! 女の戦いってそういうもんや! いかに男に気付かれずに敵を蹴落とすかだもんな!


「嫌な気持ちにさせたっていうのは、別れ際に泣いてそうだったから、だっけ」


「うん。別れるのも突然だったし、なんかしちゃったかなって……」


「うーん……」


 嫌な気持ち、は合ってるんだが、その他が全く持ってわかってないな、こいつ。


「……もうさ、告れば?」


「……は!?」


「いや何驚いてんの。……だってさ、もしかしたらだよ? もしかしたら、返事来ないかもしれない状況なんでしょ? それで会えたらすんごいありがたいことじゃん。もうその日しか会えないかも。謝って許してもらえなかったら、もうチャンスはない! ってことになっちゃうじゃん」


「謝りに行くんだぞ? やなことしてきたやつに告られたって、もっと気分最悪になるだけだろ」


 うん、ごもっとも。

 でもだって! 奏音が諦めちゃいそうな気がするんだもん! せっかく両想いなのに! そんなことあっていいのか?! いや、だめだろう!


「そんなんわからんやんけ。その衝撃でやなこと忘れられるかも」


「何言ってんだよおまえ……」


 やっぱだめ? じゃあ和解して、もうちょっと経ってからってこと?

 ……私が奏音の気持ち留めとく他ないか。


 と思ったそのとき。


LIME!


「「!?!?」」


 廊下に通知音が鳴り響いた!


「今LIMEだったよね?! 確実にそうだったよね?!」


「お、おう……」


「はやく! はやく開け!」


「わかってる」


 古池、手が震えとるぞ。


「! 藤崎ふじさき!」


 なんだなんだそのキラキラしい目は! 絶対奏音じゃないか!


「なんて?!」


「『わかりました』」


「!」


 うーんなんてそっけない! いやしかし! 奏音よくやった!


「はやく日時決めちまえ!」


「吹部って活動何時まで?」


「七時! には部室出てるはず!」


 部室という名の空き教室だけど。


「……ちょっと遅いか」


「いや平気! いっつも七時半まで駐輪場で駄弁ってるから!」


 そういうとこ紳士だよな! 感心するが今はそんなの捨てろ! がつがついけ!


「『今日部活終わりに会える?』でいい?」


「良き。送りなさい」


 その時間だったら誰かに邪魔される心配もないよね。


「はい」


 ポチ、とする指が見えたので、これで二人が会えることになったぞ! 奏音の返事も『わかりました』だろうしね!


「上手くいくことを願ってる」


「……ありがとう」


 ありゃ、また震えが再開してますね……。大丈夫かよ……。


いつも「陽キャ男子と腐女子の話。」をご愛読いただき、誠にありがとうございます。


本日より、本作品の投稿をしばらくの間お休みさせていただきます。短い期間で再度休載となってしまい、大変申し訳ございません。


本作品は恋愛ものでありながら皆様にクスッと笑っていただける、そんな作品を目指して執筆しております。しかし、最近は納得できるものになるまで時間がかかってしまい、お休みや日時の遅れが発生してしまっていました。


そのため、一度お休みをいただき、納得できるものを複数話書き溜めてから投稿を再開したいという考えに至りました。完全に作者都合であり、本当に申し訳ないです。


期間は2〜3か月ほどと考えておりますが、延長・短縮する場合もございます。


今後とも本作品をよろしくお願いいたします。

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