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3人の義理の妹が全員闇持ちで毎日大変なんだが  作者: ʕ•̫͡•ʔ
【第三章】百音は大人気youtuber
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愛と部室で二人きりなんだが

それから時間は経過し、ホームルームが終わって俺らは放課後に突入していた。

いつもなら俺はここで一直線に帰路を辿っている訳だが今日は違う。


俺は今愛と一緒に廊下を歩き、職員室へと向かっていた。

これから夢部の体験入部に向かうわけで、部室の鍵を取りに行っている訳である。


俺と愛は適当な話題で雑談を交わしながら職員室に辿り着き、愛と共に部屋に入り鍵を手に取る。

そこからまた随分と歩いて俺らは旧校舎へと向かっていた。


旧校舎は名の通り昔使われていた校舎で、正式名称は特別棟と呼ばれているがその名で呼ぶ人はあまりいない。

電灯は点いているが人の気配が全くせず不思議な空気が漂う特別棟に俺と愛は歩んでいく。


「部室って特別棟くらいしか空きがなかったのか」


「痛いところをつくわね。新設されたばかりの部活だから普段使っている校舎には空き部屋がなかったの。ま、人通りも少ないわけだし静かに活動したい夢部にとっては願ったり叶ったり、かしら」


「ま、特別棟だとグランドとかからも遠くて静かだもんな。静かにしたい奴にはピッタリだ」


俺らの学校について少し説明しておこう。

この学校には教室棟と理科棟、そして特別棟の三つが大きく分けて存在している。


教室棟は名の通り各教室が存在していて、ここで通常の授業を行っている訳だ。

理科棟は名前からは理科の実験室しかないように思うが、実態としてはそうではない。


ここには美術室やパソコン室、進路指導室等色々な普通教室以外の部屋が集まっている。

そして残るは特別棟だが、これは昔教室棟として使われていたらしい。


その為教室棟や理科棟に比べると古いと言うのはあるが、冷暖房も一応完備しており困ることはない。

だが実際は教室棟と理科棟の二つで事足りるため、特別棟が使われる事はほぼないのである。


その為人通りはほぼなく、教室棟等の明るい雰囲気は漂っておらず、独特の空気が流れていた。

俺らは年季の入った扉に鍵を差し込み、一回転させ解錠する。


そしてガラガラと古臭い音を鳴らしながら教室の扉を開放させた。

教室からはずっと使われていなかったであろう木特有の臭いが漂い、鼻腔を突く。


埃も空気中に漂っておりかなり衛生状況は悪い。

そんな状況なため、俺は少し咳き込んでしまった。



「あまりにも酷い有様ね......」


俺の咳き込み具合と目の前に広がる悲惨な清掃状況を見て愛はそんな言葉を零す。


「全く持ってその通りだ。アレルギー持ちには勘弁して欲しいな」


俺はそんな事を言いながら部屋の窓を開け、換気を行う。

こうでもしないとこのままでは喉が死んでしまうからな。


「まぁでも中々部活内容を考えれば広過ぎる部屋だわ。広い事に越したことはないのだし、清潔にすれば中々使えるわね」


「まぁそう言われればそうだな。取り敢えず掃除でもしようぜ。流石にこの部屋では何も出来ないだろ」


「......そうね。それじゃあ箒と塵取りを持って来て頂戴?」


そう言って職員室の方角を指差す愛。

つまり俺に取りに行けと言う訳か。


「なんで俺なんだよ......」


俺はそんな事を呟いてから、渋々教室棟へと歩み始めるのだった。






俺が箒や塵取り等といった掃除用具を一通り持って来て、大掃除が開始された。

不必要な机は上に重ねコンパクトにし、隅の方へと追いやる。


それから教室の隅々まで箒でゴミを取り、水で濡らした雑巾で床を拭いておく。

そんな事を一時間ほどして、俺らは汗を拭きながら綺麗になった教室を満足気に見つめている。


「大分綺麗になったな」


「これで何とか活動は出来そうだわ。......ありがとう」


思いがけない愛からの礼に少しだけ俺は照れてしまうのを我ながら感じてしまう。


「ま、放課後する事なんて特にないしな。いい暇潰しになった」


「これからの放課後は夢部があるから暇じゃなくなるわ。暇潰しについては心配しなくてもいいかしらね」


「まだ入部するとは一言もいったつもりはない。まだ体験入部の段階だろ」


と、そんな俺の言葉に愛は声高らかに笑って見せてから声を発する。


「そうだったわね。取り敢えずいつでも入部届けを渡される時を待っている、とだけ言っておくわ」


「......そうかよ」


「ええ、いつでもいいわ。それじゃあ私は部活動に励む事にするから」


そう言って愛は椅子に腰掛け、バックからノートパソコンを取り出して机に置いた。

俺も近くにあった椅子に身を委ね、ノートパソコンを操作する愛に向かって話し掛ける。


「お前パソコンなんて持って来て何してるんだよ」


愛はキーボードを忙しく打ちながら、俺の質問に淡々と答える。


「動画編集をしていると転校初日に言わなかったかしら」


そして愛は思い出したかのようにバッグからイヤホンを取り出し、耳にそれを装着した。

ここから先は話し掛けても応答がないだろうと俺は考え、俺は適当に参考書を広げ勉強を始める。


──それからどれくらい経っただろうか。

完全下校時間の十五分前となり俺は愛の肩を叩きその旨を知らせる。


パッと見で見たパソコンに映し出された画面は俺が百音から引き受けていたYoutubeの編集画面と同じ。

まさか愛もYoutubeを......?


「鍵を返さないといけないわね。お願い出来るかしら?」


「さっきから俺は雑用ばかり任されていないか?」


「こういう仕事はか弱い女子よりも男子がやるべきだと思うの。やってくれるかしら?」


そうパソコンを片付けながら冷たく話す愛に俺はまたもや渋々と鍵を返す事となる。

俺は部活の片付けをしながら、


「......アイツもyoutuberだったりするのか?」


そんな言葉を小さく呟くのだった。

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