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3人の義理の妹が全員闇持ちで毎日大変なんだが  作者: ʕ•̫͡•ʔ
【第三章】百音は大人気youtuber
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転校生と修学旅行の班が同じになったんだが

そんな言葉を放った雪の表情は固く、トーンも普段に増して低い。

視線は下を向いており、目は泳いでいる様子だ。


「私は百音がYoutubeをやっている事は別にいいと思うんです。......ですが、それを相談されず、打ち明けてくれなかった事が私は、悔しいです」


百音にとってYoutubeをしているというのはこの上ない秘密。

俺は事故という形でそれを知る事になったが、雪や美咲、その他の家族に百音は知られてないと思っている。


百音としてはバレないように対策しているつもりだったし、教えた覚えもない筈で、まさかバレているとは考えなかったか。

Youtubeに家族と瓜二つの人がいたとしても、疑う事はあまりないだろう。


「まぁでも私は康太くんが私以上に百音から信頼されていると言うのは素直に喜ばしい事だと思ってます。美咲を昔に近付け、百音からも信頼を置かれた康太くんはもう心配する事は何もないと思います」


確かに俺は百音からYoutubeであると打ち明けられた初めてだ。

しかしだからと言って俺が雪以上に信頼されているのかと言われれば、答えは否だろう。


俺が打ち明けられたのは完全にタイミングだったと思っている。

これは俺の完全な予想でしかないが、百音は近い内に家族に打ち明けてもいい──そんなことを思っていたのではないか。


そんな時期に俺にバレてしまい、『この際丁度いいから』と俺に話したと考えている。

一緒に住み始めてから数ヶ月しか経過していない俺に、そんな大事な事を俺が最初に打ち明けられる筈がない。


「......私とは、違いますね」


そんな小さく独り言のような言葉を、俺は聞き逃さなかった。

先程から重苦しい雰囲気に包まれた俺の部屋は、雪の小さな呟きさえも響くほどに静寂だ。


俺は思わず雪に視線を向け、口を動かし声をかけようとする。

──だが、喉から出掛けたところでその先から声が出ることは無かった。


「もう時間があれなので、私寝ますね」


そう言ってから雪は俺のベッドから立ち、扉を開放させ廊下へと足を踏み入れる。

そんな雪の背中に俺は言葉を投げかけた。


「あんまり思い詰めるなよ」

と。






それから週末は終わり、新たな週が始まりを告げる月曜日。

この日俺らは学校の一大イベントである修学旅行の班決めが行われる事になっていた。


俺は事前に友達とも約束をし、仲の良い所謂『イツメン』と言うグループで班を組もうと考えていた......のだが。

俺の計画が打ち砕かれる事が、起きてしまっている。


今は昼休みで会議室の外からは生徒の騒ぐ声が聞こえて来る。

俺も一刻も早くここから抜け出し、混ざりに行きたいと思ってしまうが目の前にいるのは担任。


思わず俺も少し畏まってしまう。

担任は俺と相対する形で顔を見合せており、顎を組んだ手で支えながら口を開く。


「......お前も色々と約束があるだろうとは思う。だが、折角の思い出の行事だがお願いしたい事がある」


俺はそんな担任の言葉に思わず固唾を呑み込んだ。

会議室、昼休み、呼び出し。

一体俺は何を言われるのだろうか。


「転校生、赤江愛の要望なんだが──お前今の四人班あるよな? あれで修学旅行の班を組みたいと言うんだ」


「そんな要望通るものなんですか?」


極々当たり前の質問だったと思う。

修学旅行の班決め。これによってこの行事の楽しさが半分以上左右されるとは言っても過言ではない重要な要素。


それが一個人の要望で他人を強制的に巻き込むことが出来る。

そんな事あってもいいのだろうか。


「先生もあまり詳しくはないが、赤江家は相当な権力者でな。大人の事情ってもんがあるんだ」


大人の事情。詳しくは聞いても教えてくれないだろう。


「それで一応形式上、お前の許可を取らないといけない」


「拒否権はあるんですか?」


「拒否すれば──先生の首が飛ぶだろうな」


「それ、俺に拒否権なんてないじゃないですか」


「話がわかってくれて助かる。麻美と美咲には既に承諾を貰っている。つまり今この瞬間お前の班は決定した。話は終わりだ、帰っていいぞ」


「こんな事あっていいものなんですかね。俺はいいですけど」


俺はそんな事を言いながら、会議室を出て扉をスライドさせ閉める。

教室に足を向かわせながら、俺は窓の外に広がる景色を見つめた。


修学旅行で美咲とまた旅行か。

それに、今回は赤江愛──一筋縄ではいかないような転校生もいる。


彼奴は『お嬢様』と言うオーラを醸し出しており、出来れば近寄りたくない存在だ。

だが彼奴の要望で俺は赤江愛と同じ班に組み込まれた。


「......何で俺なんだろうな」


そんな事は考えずとも答えは赤江愛、本人にかわからない事だ。


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