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3人の義理の妹が全員闇持ちで毎日大変なんだが  作者: ʕ•̫͡•ʔ
【第三章】百音は大人気youtuber
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妹の助手になる事になったんだが

妹がyoutuber。

そんな事実が今俺の目の前にあり、その責任を取らなければならないとなったら。


それは不慮の事故で知ってしまい、しかし不運な事に逃れられない。

責任を取れ、とは一体どういう事なのか。


「youtuberってそれで金でも稼いでいるのか?」


youtuberと一口で言っても様々な人間がいる。

趣味程度でぼちぼちと投稿し、収入も微々たる人や一銭も稼げない人。


逆にYoutubeを職業とし、そこで稼いだ金で生計を立てる奴もいる。

今目の前にいる俺の妹──百音は一体どこに当てはまるのか。


「康太ってYoutube見なさそうだもんね」


「見る暇がないもんでな」


そう俺が答えると百音は『そっかー』と少し残念そうに一泊を置いてから再び喋り始める。


「私、自分でも言うのも何だけど大人気youtuberなんだよね。それで今は生配信だったわけ」


「少し画面を見せてくれ」


俺はそう言ってから百音に近づき、モニターに表示される画面を視界に入れた。

映し出される映像はただのゲームの映像なのが一台、隣のモニターには流れの速いコメントが流れている。


即ちそれは視聴者数が多く、大量のコメントがされている事を示しており、同時接続数は万を余裕で超えていた。

俺はそんな映像が流れるモニターを前に固唾を思わず飲み込んだ。


「これ、今ミュートしてるのか?」


「今は、ね。康太が入ってきた時は不意打ちされたから私の叫び声と康太の声がバッチリ入ってる筈だよ」


「見てはないがその場合お前に不都合な事が起きないか?」


「そりゃ勿論不都合過ぎるよ。......だからさっき康太に責任取ってくれるよねって聞いたわけ。勿論逃がさないよ?」


そう言ってから俺の腕を掴んで来る百音。

百音ってこんなに積極的に言葉を話し、行動する奴だったか。


俺の記憶上はあまり人と会話を交わさず、コミニュケーションを苦に思う様な奴だった。

だが今現実として目の前にいる百音は俺に流暢に話し、そして腕を掴むという距離の近い様。


そんな状況の中俺が困惑の表情を浮かべていたのを見てか、百音は掴んだ手を俺から離してから口を開いた。


「......あれからお姉ちゃん、人が変わるように明るくなったんだよね。なんか昔に戻ったみたいで私──嬉しかった」


俺から少し距離を取ったかと思えば今度は真剣な表情を浮かべ、そんな事を話す百音。

そんな彼女に俺は『あぁ』と小さな相槌を打つ事しか出来ない。


「......だから簡単に言うとね、康太を見る目が私変わったんだよ」


「......そうか。だがお前の姉貴が昔に戻ったのは俺のお蔭ではない。彼奴が自分自身を変えようと努力した賜物だ」


「違う」


と、俺が喋り終わったその瞬間百音は強い口調で俺を遮る。

一気に空気が重くなるのを俺は感じながら、百音に視線を送った。


「そうやって謙遜するの、私嫌いかな」


「......別に謙遜してる訳じゃない。これは俺が本当に思ってること──」


「じゃあ何でお姉ちゃんは今までずっと昔みたいに戻らなかったの?」


そんな質問、俺が回答出来る筈がなかった。

俺は口を結んでしまい、何か弁解は出来ないものかと頭を高速回転させるが答えは見つからない。


この際何も言わない方が良い選択肢なのかも知れないが、それでも俺は必死に回答を探し続ける。


「──お姉ちゃんは自分自身を助けられなかったんだよ。康太が命懸けであんな事をしてくれたお蔭で今お姉ちゃんは明るくなった。......でもそれは結果論過ぎるよ」


百音はここで深呼吸で一泊を置いてから、再び言葉を紡ぎ始める。


「もしあそこで康太が死んでたらって思うと、私はお姉ちゃんをどう思っていたのかわからない」


あくまで今回は結果論としては最善のものとなった。

だがその過程は決して褒められたものではないと言うことか。


そもそも嵐の中外出した美咲が悪く、俺が死んでしまっては美咲が仮に生き残ったとしても後味が悪すぎる。

それに加え、二人とも息絶えてしまうと言う可能性もあるのだ。


以後、命を粗末にするような真似は控えなければならないと言う事か?

だがそもそも、そんな場面に出くわしてしまうのが運が悪いし、そんな事があれば思わず行動してしまうのが俺だ。


「......以後、気をつけます」


俺が細々と出した声は百音にしっかりと聞こえたみたいで、彼女は大きく頷いた。


「じゃ康太も分かったみたいだし、責任について話そうかな」


『そうだなー』と首を傾げながら思考する百音を前に、俺は覚悟を決め何度飲んだかわからない固唾を腹に飲み込んだ。

それから百音はあっと手の平をもう片方の腕でポンと押してから、


「んーじゃあ、私の助手になってくれる?」

と、そんな事を口走るのだった。

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