LGBT万歳
「盛者必衰」と言う言葉がある。勢いのあるものは、いつか衰えるという意味だ。僕は高校一年生にして、この世界はまさに盛者必衰だということに気づいてしまった。熱いコーヒーはそのうち冷めて、人気があるユーチューバーはしだいに飽きられる。仲むつまじいカップルも大半が別れる。このようにして物事は終わりを迎えるというものだ。そして今、裸のこの男を前にギンギンになった僕のちんぽも。
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「起きなさい!かずま!」
一階の台所からお母さんの声が聞こえる。6時30分。お母さんに起こされたとはいえ、僕は完璧な朝を迎えることができたようだ。僕はあせびまるかずま、何事にも完璧を求める今日から高校一年生だ。
「わかった!今行くよ!」
おや、何かが変だ。股間の辺りに違和感を感じる...。恐る恐る布団をめくるとそこには、パジャマのズボンに見事に描かれた世界地図模様のシミができていた。おかしい。寝る前には必ずトイレに行くのでおねしょは絶対にないはずだ。そう思いパンツの中を見ると白く特殊な匂いを放つ液体で満たされていた。僕はすぐに履き替え、それを無かったことにした。これで完璧だ。
「かずま、遅いじゃない。今日から高校生でしょ?しっかりなさい!」
「ごめんよ母さん。もういってくるよ」
さっきのことを悟られないよう自然にふるまい、さっと洗濯かごにズボンを入れた。正直、あれが何だったのかまだ分からない。病気なのかもしれないという不安を抱えながら学校に向かうことにした。
「遅いぞーかずま」
玄関を開けると、住居侵入罪にギリギリなる所で音ゲーをしているやつがいた。
「きみが早すぎるんだよりっくん」
「のろまの言い訳は聞きたくないね」
こいつは僕の幼なじみのりっくんだ。やや生意気だが、女子からは可愛いと人気のあるやつだ。僕たちは昔からずっと一緒に遊んでいて、もはや恋人みたいなものだと近所の人達から言われていた。そう言われるたびにむづがゆい感じがしたが、嫌ではなかった。
「りっくんは、パンツの中が白くなったことある?」
学校への道中でりっくんに今朝のことを話した。
「おまえ溜まってんなぁおい」
先をゆくりっくんが振り返って問いかけた。
「お前、寝る前とかなにしてんだよ」
「なにって、なにもしないよ」
僕は昔から寝つきがすごく良く、布団に入ってしまえばすぐ寝れる体質なのだ。
「おなにーとかしないのかよ」
りっくんはニタニタしながら言った。
「しないよ。それって大人がすることでしょ?」
「ちげえよ、毎日しなきゃそうやって漏れてくるんだ」
昔からこういうことに強いりっくんはたくさんの知識をもっていた。
「えぇ、でもどうやってやればいいか分かんないよ」
嘘である。実は僕には完璧では無いところがある。僕は女子に全く興奮できないのである。これではまるでホモじゃないか。
「よし、それじゃあ学校帰りにav借りにいこうぜ!」