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世界から追われる少女と旅に出ることにした
ヨルダ島。無人島とされるこの島に老人とその孫が二人で住んでいた。
老人はすでに亡くなっており、一人残されたカブトと名付けられた少年は、ただの一度もこの島から出たことがなかった。
彼は、そのことを変に思うこともなく、毎日廃墟の広大な地下室に残された本を読み漁っていた。
文明が滅びる前に書かれた貴重な書物。世界でここだけにしか残されていない本を読んで育った少年は、
世界で誰よりも古代文明に詳しくなっていたことを知る由もなかった。
そんな島に一人の少女が流れ着いた。世界中から追われる少女と、
世界の真実を知る少年の2人の冒険がその出会いから始まった。