84話
2代目龍人エンリュウが襲いかかってきた。
ボクは素早く月の右眼を使い未来を見る。未来の景色が見えてきた。
烈火の渦を巻く右フックを盾でガードするも盾を破壊される景色。
その未来が見えたボクは盾でガードはしないでギリギリで躱す。
バキッ
攻撃を躱し、何もなかったはずの盾が音を立てて壊された。
「???」
「私も月の右眼で未来は見えていますよ。ガードして盾が破壊される未来も見えていますし、躱して盾が破壊される未来もね」
ボクは月の右眼をさっき覚えたばかり。2代目龍人エンリュウは月の右眼を使いこなす使い手。
ボクは本当に龍希眼を覚える事が出来るのか・・・その前にボクは殺される・・・
バキッ
恐怖で身体が一瞬硬直した隙を見逃さなかったエンリュウはボクが持っていたもう1つの盾も破壊した。
「ホクトさんは死ぬ未来がいいですか?どんな未来だろうときちんと眼を見開いて見て下さいね」
未来が見える者同士の戦いは未来を見る力の強い者の方が単純に強い。
どうしたらいい・・・龍希眼を開眼する答えはボクの中にある・・・
「ホクトさんは今はどんな未来が見えますか?」
ボクに今見えてきた景色。
それはボクが死ぬ景色。
イヤだ、イヤだ、イヤだ。死にたくない。
絶望の未来に思わず目をつぶると、目の前は真っ暗な景色が広がる。
「あっ!」
ボクは目を閉じると何も未来の景色が見えない事に気づいた。
「未来が見えないということは自由な未来を見る事が出来るということか!」
ボクの中にある答え・・・それは矛盾。
未来が見えない事で自由な希望の未来を選択する事が出来る。龍希眼を開眼する方法は目を閉じる事。
「気付けたようですね。だが目を閉じて、どう戦いますか?」
どう戦う?未来が見えていた自分が出来なかった事。それは直感のおもむくままに身体を動かすという事だ!
襲いかかってくるエンリュウに対してボクは目を閉じて直感のおもむくままに身体を動かすとエンリュウの攻撃はボクに当たる事はなく避ける事が出来た。
「完全に龍希眼を理解出来たようですね。あなたにはこれを差し上げましょう」
エンリュウはドラゴン肉を差し出してきた。




