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77話

どこかに飛ばされて周りを見渡すと辺りは一面岩だらけの景色が広がっていた。


「あ、あの、ここは?」

ボクは恐る恐る占い師に聞いてみた。


「ここはイワク山の山頂付近だよ。ここに来るやつなんていないから、アタシはここを拠点に生活してるよ。それよりこの先起こるかもしれない未来の話をしようか」


未来の話・・・


「お主にはこれから色んな未来を見てもらう。その上でお主はどんな未来を選ぶのか楽しみだよ。フッフッフッ!」


占い師の右眼が怪しく光りだすと、色んな景色が見えてきた。


まず始めに見えてきた景色。


龍皇帝キリュウさんの元で無茶をしてきたケンタローさんが龍人となって、ボクの前に姿を現す景色。 その後ケンタローさんはボクに殺されて、ボクはケンタローさんから月のドラゴンストーンを手に入れてボクが最強の勇者になる未来。


次に見えてきた景色。


ケンタローさんを含む全勇者がイワクドラゴンを討伐に乗り出す景色。イワクドラゴンは討伐されるがボク以外全員イワクドラゴンの呪いを受けて、ボク以外全員死ぬ未来。その後ボクは最強の勇者となり国王となる未来。


次に見えてきた景色。


ボクは占い師勇者クレアと恋人となる景色。勇者クレアとボクはイワクドラゴンの呪いにはかかる事なくイワクドラゴンを倒す。その後、錬金勇者マイヤ、賢者勇者アイリンとのハーレムを築いていく未来。


次に見えてきた景色。


・・・その景色はボクだけが死んで、みんな幸せになる未来。


・・・


絶望しかない希望ある未来・・・


色んな景色が見えてきたボクはどの未来を選ぶ・・・


・・・


・・・


ふとある事に気づいてしまった。


前世の過去でボクはゲンブドラゴンを倒した後にイワクドラゴンとは会っていない事に・・・


何か希望があるはずだ。もう一度よく考えろ・・・現世でゲンブドラゴンを倒した万能勇者ケンタローさんと前世の過去でゲンブドラゴンを倒した龍理人タキアさんとの違いは何なのかを考えろ・・・


・・・


考えてみたもののわからない・・・


だが見せられた未来以外にも違う未来が存在するはずだ。


「決めました。ボクは今見せられた以外の未来を選びます」


「・・・アタシが見せた以外の未来は絶望だけで希望ある未来はないよ」


希望ある未来はない・・・


「ならばボクは自分で希望ある未来の運命を切り開いていきます!!!」


「そうかい。ならば交渉は決裂だね。黙ってハーレムの未来を選べば良かったのにねぇ」


ハーレムの未来はたしかに魅力的だけど、直感的にボクには何か違う気がする。


「ぼっちのボクにはハーレムというのは矛盾している事ですからね。その未来だけはない事はわかっています」


「精々足掻くといいよ。それじゃあね」


ボクは再び磁石のような魔法で宿屋近くの元の場所に引き寄せられて移動した。





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