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7話

最強にして最高の食材、ドラゴン。


その肉を食べると疲れ知らずの身体になり、その血を飲むと永遠の若さを手に入れられる。


そんな都市伝説のような話がある。


アダマン鯛より硬いウロコを持ち、ありとあらゆるモノを切り裂く牙と爪、そんなドラゴンを倒せた者は【Dの勇者】と呼ばれる。


そしてそんなドラゴンを調理する者はこう呼ばれる。


ドラゴン調理師【龍理人】



〜〜〜

ボクはギルドマスターとカニ料理専門店に来ていた。


「まずは料理をいただきましょう。話はそれからです」


目の前に出された最初の料理はカニ飯。

ふっくら炊き上ったお米の一粒一粒にカニの味はしっかりとついてあり、噛めば噛むほどにカニのエキスが口の中いっぱいに広がる。

このお米と思っていたのはBランクの魔物、米米カニの身だそうだ。


次に出された料理はカニのステーキ。

顔の大きさほどのカニの甲羅の上に大きなカニのステーキ。じっくりと焼き上げられたカニのステーキはジュースかと思うほどの肉汁が溢れ出す。

このカニはAランクの魔物、果肉カニのステーキ。

脱皮する事に小さくなっていき、その度に身は引き締まり、甲羅の密度も高まり硬くなっていく。

超絶技巧の腕がなければそもそも調理すらできない一品だ。


最後はデザート、カニのモンブラン。

程よい甘さとちょっぴりの苦味、それでいてカニの風味もしっかりとある。そのカニの風味は先程食べた果肉カニのステーキを思い出してしまい、顔はニヤける。カニのモンブランに使われた食材はBランクの魔物、マロン飛行カニ。


こんなに満足の行く食事は初めてだ。ギルドマスターには本当に感謝している。ところで話って一体何だろう・・・


「つい先程入った情報なのですが、マイヤさんがドラゴンを倒して調理もしたそうです。ようやく真の勇者、Dの勇者になられました。そして女性初の龍理人にもなられましたよ」


「・・・ようやく真の勇者に・・・」

ドラゴンを倒せた者はDの勇者と呼ばれ、Sランク冒険者に認定される。


これでSランク冒険者は4人になった。

1人目の勇者は剣術、盾術、魔術のスキルを持つ勇者。攻守共にバランス良いスキル構成で万能勇者と呼ばれている。


2人目の勇者は剣術、二刀流、鍛治のスキルを持つ勇者。剣術と二刀流と鍛治の3つの相互作用によって作られる武器は世界一の武器になる。そしてその武器を二刀流で扱う圧倒的な攻撃力。鍛治勇者と呼ばれている。


3人目の勇者は魔術、二刀流、回復術のスキルを持つ勇者。二刀流の魔術による合体魔法は超強力。それに加えて回復術もあり無敵状態だ。賢者勇者や大賢者と呼ばれている。


そして4人目のDの勇者となったマイヤ。剣術、魔術、料理のスキルを持つ勇者。魔術と料理による錬金術。錬金勇者と呼ばれている。今後は剣術と魔術と料理スキルによっての龍の調理、【龍理人】とも呼ばれる事にもなるだろう。



「そして先程のブルーファングシルバーウルフの件で冒険者の方からこちらをホクトさんに渡してほしいと頼まれました。貴方のおかげで安全に倒せたお礼だそうです」

ギルドマスターが取り出したモノはブルーファングシルバーウルフの牙、青銀の牙だった。


えっ!なんでこんなモノをボクに・・・


「どちらかと言うもホクトさんにというよりはマイヤさんに渡しておけよ的な感じだと思うんですけどね」


やっぱりそうだよね。超一流の料理人しか持っていない青銀の牙をボクに渡すのがおかしいよね。まあ受け取るんだけどね。


「あとホクトさん、今お困りの事はありますか?私に出来る事はなんでもいたしますよ」


えっ、いきなりどうしたんだろう・・・


「えーーと、ブルーファングシルバーウルフの群れとやりあった時に両腕に盾を装備してなんとかやり合ったんですけど、その時メインの盾を左腕に装備して右腕に予備の盾を装備したんですけど、予備の盾はメイン用の盾だからやっぱり大きいんですよ。今後もこういうスタイルでやるなら右腕に装備するサブ用の小さな盾が欲しいなって思うんですけど、そんな小さな盾を作るとなるとオーダーメイドになるし、かなり高くなるかなって思ってて、今どうしようか考え中です」


「それならちょうどいいのがありますよ」


マジで!


「今食べた果肉カニの甲羅なんてちょうどいい大きさの盾になると思いますよ。このサイズの果肉カニなら硬さもアダマン鯛とさほど変わらないと思いますよ」


たしかに・・・これならちょうどいい。


「料理長、先程の果肉カニの甲羅を二ついただく事は出来ますか?」


「いつもは廃棄するモノですからタダでいいですよ」


やったーー!!


「ホクトさん、良かったですね。サトウさんいなくなってしまい明日からホクトさん1人で先遣調査やらないといけなくなってしまいましたが、これなら頑張れそうですね」


えっ!


えっーーーーーーーーー!!!







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