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47話

魔王マグロとの勝負は3時間にもおよんだ。


ただ戦いは非常に地味な戦いでひたすら魔王マグロを受け止めているだけというもの。


ボクは一瞬の気も緩める事も出来ない状態で受け止め続ける。


地味すぎる戦いに飽きてきた船長が普通に釣りをし始めた時はボクも驚いたよ。


そんな事がありながらも勝負はボクの勝利で終わった。


魔王マグロを船に上げた時はそんな船長も一緒に喜んでくれたのは嬉しかった。


ただテンションの上がった船長が「魔王マグロの角ってヤバいくらい切れるんだろ」って言って軽く触れただけなのに指が切り落とされた時は冷や汗をかいたよ。


最強の回復術、龍天飛翔穴で急いで船長の龍点穴を突いて回復させてなんとかなったからよかった。


「魔王マグロを角付きで持ち帰るのは国王以外で2人目の快挙だから港に着くとヤバい騒ぎになりそうだな」


そんな会話を船長としていたが、港には誰もおらず港でボク達の帰りを待っている人達はいなかった。


港に併設されている魚専門のギルド職員さんだけは持ち場を離れる事なく居たためなんでこんなに人がいないのか聞いてみた。


「盗賊団シルバースネークの解体が行われたと思ったら、今度はホワイトスネークと名乗る盗賊団が現れた。だけどホワイトスネークは悪事を働く貴族から金を盗んで、みんなにお金を配り始めた。俺もギルド職員じゃなかったからお金配りの現場に行きたいところだよ」


ちょっとガッカリしながらのギルド職員さんに魔王マグロの引き渡しをしていたが、魔王マグロの角がある事に気づいたんだろう。


「えっ、えっ、マジで、マジで!」


やっと気づいてくれた。と思ったら船長と同じように「魔王マグロの角有りなんて初めて見たよ」っていいながら角に触れて指を切り落とす。


さすがに2度目だからボクはちょっと冷静になってて慌てる事なく龍点穴を突いて回復させる。


引き渡しも無事?に終わりギルド職員さんから角有り魔王マグロの引き渡し票を受け取り、ボクは船長さんにお礼を言ってラオさんがいるギルドに向かう事にした。


ギルドに着くとギルド職員以外は誰もいなかった。冒険者達もお金配りをやっているところに行ってお金を貰いに行ってるようだ。


そんな事を気にせず受付嬢に角有り魔王マグロの引き渡し票を渡して処理してもらう。


「えっ、えっ、マジで、マジで!」


受付嬢も驚いているが角に触れて指を切り落とす事はない。そう思って安心していると、受付嬢は紙の引き渡し票で指を切り落とす。


イヤ、なんでやねん。うっかり者でも指を切り落とすまではならないだろ。


ボクは受付嬢の龍点穴を突いて指を治す。跡も残る事なく綺麗に治った受付嬢は非常に喜んでくれた。


まぁボクも久しぶりに女性に触れる事が出来、テンションが上がったのは内緒だ。


テンションが上がったままラオさんのところに向かうとギルドマスター室には鍛治勇者のゼロさんとDの勇者に1番近いと言われる英雄のアラタさんが一緒に待っていた。


「お待ちしてました。船長から一報をいただき、ゼロさんには来ていただきましたが、アラタさんはその噂を聞き駆けつけたようです」


あっ、そうなんだ。なんかイヤな予感がする。


「さっそくで悪いんだがオレも早く魔王マグロの角の加工に取り掛かりたいんだ。でもその前に風の魔石を錬金加工するからスターエメラルドを渡してくれないか?魔王マグロの角はこれから港に受け取りに行って、魔王の太刀と魔王の柳葉包丁も作るとしよう。引き渡しはこの場所でいいよな?」


「あっ、はい」


ボクはゼロさんにスターエメラルドを渡すと、ゼロさんは急いで帰っていった。


「鍛治勇者だけあって魔王の太刀を加工出来るのはテンション上がるみたいですね」


「そうみたいですね」


そんな一連のやりとりをずっと無言のままのアラタさんに見られている。


「あのーー、アラタさんのご用件は?」


なんでこの場所にいるのかはわかってはいるがこのままでは話が進まないからボクから話を切り出した。


「魔王の柳葉包丁はホクトさんが使うとして、魔王の太刀は誰が使うのかなって思ってさ」


やっぱりその事だよね。本当ならマイヤに魔王の太刀を渡したい。ただアラタさんも武器に困っているのはわかっている。


どうしよう・・・


「ホクトさんはマイヤさんに渡したいという気持ちがあるのはわかっています。だから少しの間アラタさんに魔王の太刀をお貸しするというのはどうでしょうか?」


うーーん、どうしようかな・・・


「魔王の太刀と魔王の柳葉包丁をマイヤさんに渡すとなればホクトさんが使う武器がなくなるので最低でもあと1回は魔王マグロと戦わないといけない事に気付いていますか?」


そう言われればそうだな・・・自分のドラゴン討伐のための武器とマイヤに魔王の太刀のプレゼントと考えていたが、魔王の柳葉包丁もプレゼントと考えればあと1回は戦わないといけないんだな。


「わかりました。今回製作される魔王の太刀はアラタさんにお譲りします」


「ホクトさん、ありがとう。これで俺もドラゴンを討伐出来るかもしれない」


アラタさんは英雄で初めてドラゴン討伐する人になるかもしれない。その偉業にボクも関わる事が出来る。


そしてボク自身も魔王の柳葉包丁を手にする事でドラゴン討伐を出来るかもしれない。


ワクワクが止まらないな・・・





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