3話
あれから2年の月日が立ち、ボクは20歳になったが20歳の誕生日は誰からも祝われる事なくボッチだった。あの時はマジで悲しかった・・・
2年前マイヤはセイヤに説得されて、ボクと違う道を歩む事を選んだ。
「マイヤが勇者じゃなくて英雄だったのならオレもこんな事は言わないよ。勇者なら時には厳しい選択もしなければならない時も来るだろう。よく考えてごらん。この双子の盾使いとホクト、どちらが戦闘に向いている?盾術スキルと回復術、盾術スキルと剣術を使える双子と戦闘では実質盾術しか使えないホクト。オレはホクトの鑑定スキルと盾術スキルはギルドの先遣調査で非常に有能なスキル構成だと思ってる」
セイヤにここまで言われたらマイヤもボクを外して双子を選ばざるをえなかったんだよね。でもそのおかげでボクは今ギルドから先遣調査の仕事を斡旋してもらってる。
先遣調査の主な仕事内容は魔物の数の把握や弱点の調査などありとあらゆる情報を調査して報告する事。それによってギルドがランクを決めて冒険者に依頼を出している。
以前セイヤが言っていた「そんなのはギルドからの情報でわかっている」、この仕事をボクは今している。
さて今日の先遣調査対象が見えてきた。
Bランクの魔物、通常個体のバッファローラビットだ。牛のような巨体のウサギで普段はおとなしいが怒らせた時の突進力は驚異的な威力がある。
「鑑定眼・開眼」
鑑定スキルを使い鑑定するとバッファローラビットの弱点が見えてきた。
バッファローラビットの弱点は肝臓。でも肝臓の場所を口頭で説明するのは難しいな。
ふぅー、鑑定スキルは使うと目が疲れる。でも今日の仕事はこれで終了だ。ギルドに戻るとするか。
ギルドに戻ると同じく先遣調査の仕事をしているサトウと出会った。彼はギルドの職員として先遣調査を行なっている人物だ。ボクは冒険者としての夢を諦めきれなくて職員にならずに先遣調査を行なってる。先遣調査は危険な仕事だからそんなヤツは他にはいないんだけどね。
「お疲れ〜。ホクトの方の調査はたしかバッファローラビットだったよな?どうだった?」
「お疲れ様です。通常のバッファローラビットでしたので特に問題なかったです」
「そっか〜、こっちはファイアリザードの亜種だったから大変だったよ。亜種の弱点は通常個体と違って変なところにあるし、説明が大変なんだよね。今回の弱点なんて膵臓で、そこには1つ逆に生えている鱗もあったところだったんだけど、鑑定スキルを持っていない冒険者は弱点見つけるに苦労するだろうなって思ったよ・・・さあそろそろギルドマスターのところに報告に行くか」
ボクとサトウはギルドマスターのところに向かった。
「バッファローラビットは通常個体でファイアリザードは亜種で弱点は膵臓で1つ逆に生えている鱗のところですね。ありがとうございました。明日はサトウさんはBランクのブルーファングブラックウルフの調査をお願いします。ホクトさんはAランクのストロベリームーンベアの調査をお願いします。ただしホクトさんの方は青い月を見たという情報もあります。亜種の可能性もありますので気をつけてください」
「かしこまりました」
ここのギルドのギルドマスターは適材適所を的確に行えるすごく優秀な人だ。
ブルーファングブラックウルフは群れで襲ってくるためボクより弓術スキルと鑑定スキルを持っているサトウの方が遠くから対処しやすいし、ストロベリームーンベアは一撃が一撃が強力なため盾術スキルを持っているボクの方が対処しやすい。
「俺そろそろ鑑定スキルのレベルが上がると思ってるんだよね。俺鑑定スキルのレベルが上がったらこの危ない仕事は辞めて、上級鑑定士として安定した生活しようと思ってるんだ」
スキルにはレベルがあり最高レベルは5だ。スキルなしを1とするなら剣術スキルレベル1で1.5倍、レベル2なら2倍、レベル3なら3倍といった感じで威力が上がっていく。
ボクの今のスキル状況は盾術スキルはレベル4、マイヤ達との冒険で盾術スキルはかなりレベルが上がったんだよね。二刀流スキルは全然使ってないからレベル1、鑑定スキルや鍛治スキルは職人スキルとも言われレベルはかなり上がりにくい。そのためボクの鑑定スキルはレベル1。
といっても鑑定スキルはレベル2までしか確認されていないんだけどね。原因は鑑定スキルは非常に目が疲れるから他の職人スキルと比べてさらにレベルが上がりにくい。
普通の鑑定士ならレベル2に上がるまで10〜15年かかると言われてる。先遣調査で鑑定スキルを頻繁に使う人でも8年と言われる。
ちなみに職人スキルと言われてるスキルはレベルアップ時の倍率は戦闘スキルと違ってる。鑑定スキルにいたっては倍率なんてないんだよね。
「じゃあまた明日」
ボクは先遣調査隊専用のギルド宿舎に戻り、眠る事にした。
っていうかサトウ、おまえさりげなくフラグ立てたけど大丈夫か・・・




