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23話

ボクはマサカリ山に来ていた。七色ゴールドサーモンの捕獲とマサカリカツイダゴールドベアの調査も行うのだが先にいつものローテーションをやる。


まずは七色サーモンをゴールドサーモンにするための七色コガネを集める事にする。


いつものように鑑定眼・開眼を使い七色コガネを見つけて集める。


次はマーキングしたマサカリカツイダベアのところに行って二刀流スキルのレベル上げをしよう。


位置を調べると少し遠くにいるみたいだな。行けない距離でもないけど、また逃げられたらどうしようかなって考えながらマサカリカツイダベアのところに向かう事にした。


マサカリカツイダベアの近くまで来た時に異変は起こった。


マーキングの反応が消えた・・・これはマサカリカツイダベアの死を意味する事になる。


魔物も魔力を持っている。七色虫を使ったマーキングはその魔力に反応して探知出来るようになっている。それが探知出来なくなった時はその魔物の魔力がなくなった時だ。


マサカリカツイダベア同士の争いで負けたのだろうか。少なくとももう一匹いるはずだから急いで向かおう。


マサカリカツイダベアの探知が消えた場所に向かうとマサカリカツイダベアのバラバラ死体が見つかった。


マサカリ状の爪もバラバラになっているし、弱点をきちんと攻撃したわけではないので食材としても劣化しているので持ち帰ったとしても使えない。


辺りを見渡してもマサカリカツイダベアがいるようには見られない。だが確実にマサカリカツイダベアの攻撃によって死んだ事がわかる。


ボクはこのマサカリカツイダベアの最後はどうだったのか調べるために鑑定眼・心眼で過去を見る事にした。


過去のシーンが見えてくる。マサカリカツイダベアが何かに怯えて逃げ回っている。急いで逃げていたために木の根に足を引っ掛けて転んでしまった。


そして何かに追いつかれたようだ。その何かは左手をなくした片腕のマサカリカツイダベア。その姿は黄金色に輝いている。


終わりは一瞬だった。振り上げた右腕で瞬殺。そしてマサカリカツイダベアはあっという間にバラバラにされてしまう。これがマサカリカツイダゴールドベアの強さなのか・・・力も速さも普通のマサカリカツイダベアと違いすぎる。


昨日タキアさんから15年前のマサカリカツイダゴールドベアの話を聞いていた。15年前にいた勇者のパーティーが月の女神の包丁欲しさにマサカリカツイダゴールドベアと戦ったがあまりの強さに包丁になる左腕だけを切り落としてた事を・・・まさかまだ生きているとは思ってはいなかった。


一度ギルドに帰ってラオさんに報告しないと・・・ふと気配を感じて後ろを振り返ると片腕のマサカリカツイダゴールドベアが右腕を振り上げている。


ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ


過去のシーンを見ていたからわかるマサカリカツイダゴールドベアのヤバさ。振り上げた右腕の圧倒的な破壊力は今の自分に対応出来るとは思えない。一瞬の判断の迷いが生死を分けるこの状況。鑑定眼・開眼で右腕の筋肉の些細な動きも見逃すわけにはいかない。


マサカリカツイダゴールドベアは少しの溜めを作りながらジワジワと距離を詰めてくる。まだ攻撃はしてこない。


勝負は一瞬で決まるのはわかっている。ボクはじっくりとマサカリカツイダゴールドベアの動きの一つ一つを見逃さないように見ている。


その時、ピクッと肩が動いたのを見逃さなかった。


振り下ろされる右腕の金のマサカリの爪が盾に当たる瞬間に受け流す。


最高のタイミングで受け流したにも関わらず腕にはかなりの衝撃が走る。


あまりの衝撃にボクは受け流した時に隙を見て逃げようと思っていたが、わずかに動きは止まりそれも叶いそうもない。


どうする・・・このままここでボクの人生は終わるのか・・・イヤ、このままじゃ終われない。ボクを助けてくれた勇者の言葉「諦めたらそこで試合は終了ですよ」を思い出した。


今のボクはマサカリカツイダゴールドベアのわずかな筋肉の動きを見逃さないようにしていればなんとか対応は出来ている。


だかそれもいつまで持つかわからない。このタイミングで盾のスキルアップが起こって逆転なんていう都合のいい事も一瞬頭をよぎるがそんな事はまず起こらない。


まずは場所を変えよう。少し裏手に行けば七色サーモンがいる川に出るはずだ。そこで七色コガネを大量にばら撒き七色ゴールドサーモンにすれば、おそらくマサカリカツイダゴールドベアはそちらに気を向けるはず。


ジワジワと距離を詰めてくるマサカリカツイダゴールドベア。一瞬の気の緩みも見せる事の出来ない緊迫した状況の中でマサカリカツイダゴールドベアは再び右腕を振り上げて攻撃してくる。


ガキンッ


今度は少し受け流すタイミングがズレてまともに受け取めてしまった。腕が衝撃でもげそうだ。


それでもなんとか体勢を崩される事がないように慎重に慎重に後ろに下がりつつマサカリカツイダゴールドベアの攻撃を受け続けていた。


そしてようやく川の近くまで来る事が出来た。その瞬間マサカリカツイダゴールドベアはバックステップをして溜めを作った。


ヤバイ、突進をしてくるつもりだ。さすがに突進をくらえばひとたまりもない。


突進される前にアイテム収納袋に手を入れてあるありったけの七色コガネを取り出して川にばら撒いた。


すると七色サーモンが七色コガネに群がりいくつもの光り輝く七色ゴールドサーモンが誕生していた。


マサカリカツイダゴールドベアがそれに気を取られた瞬間、ボクは全速力でマサカリカツイダゴールドベアに突進して弱点にマーキングをしつつ、脇を駆け抜けて無事に逃げる事に成功した。


それでも山を降りるまでは探知しながら後を追ってきていないか何度も何度も確認したが、マサカリカツイダゴールドベアは七色ゴールドサーモンを食べるのに夢中になっているようでその場から動く事はなかった。


そして山を降りたボクは真っ先にラオさんのところに向かった。

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