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13話

ギルドに戻るとすぐに支部長のラオさんと出会った。


「そろそろ来る頃だと思って待っていました。ちょっと付いてきてもらってもいいですか?」


ちょっとは休ませてよ。と思う暇もなく手を引っ張られて連れて行かれる。どこに連れて行かれるんだろう・・・


「ちょっとした挨拶周りですよ。ホクトさんは何もしないで一緒にいるだけでいいですからね。フフフ」


最後のフフフって何?怖いんだけど。


そしてたどり着いた場所は鍛治勇者のいる鍛治工房。さっき鍛治勇者と会ったばかりだからなんだか会いにくいなぁ。


「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用件でしょうか?現在装備の仕事依頼は1年待ちとなっております」


受付の人は童顔で見た目は子どもだが、対応の仕方は一流のお店ならではの丁寧な対応。受付の人って雇う人の趣味がモロに出るんだよなぁ。


「私は新しくギルドの南支部長になりましたラオと申します。本日は鍛治勇者のゼロさんに挨拶したいと思い伺いました」


「かしこまりました。今呼んできますので少々お待ちください」


そして鍛治勇者のゼロが姿を見せた。


「今忙しいから手短にお願いします」


「新しく南支部長に就任しましたラオと申します。こちらは新しく先遣調査員として働いてもらうホクトさんです」


チラリとこちらを見るゼロ。

「そうか、わかった。もういいか?私は忙しいのでこれで」


ラオはすぐに奥に行こうとするゼロを引き留める。


「このホクトさんが居れば忙しいのもすぐに良くなりますよ」


ん?


「それはどういう事だ?」


ゼロさん食いついちゃったよ。ボク何も聞いていないんだけど。


「ホクトさんが居ればマサカリ山の依頼は今後ゼロさんには依頼する事はなくなります。もしこれが信じられないようなら賭けをしませんか?もし3日以内にマサカリカツイダベアの討伐をAランクの1パーティーで討伐したのなら、そのマサカリカツイダベアの爪からマサカリブレードを最優先で作ってもらいたい。それが出来なかった場合、私がギルドの南支部長にいる間の報酬は10倍の1億でどうでしょう?」


「ハッハッハッ。大きく出たな。じゃあアンタは一週間もすればその赤字の責任を取ってもういなくなるって事だな。じゃあオレはこれで」


鍛治勇者のゼロは奥に戻り鍛治仕事をし始めた。


「それでは私達もギルドに戻るとしますか。ありがとうございました」


ボクは受付の人にお辞儀をしてラオさんと共にギルドに戻った。


そしてギルドに戻るとアラタさんがパーティーメンバーの募集をしているところだった。


「ホクトさん、頼んでいた調査は上手くいったかい?」


「あっ、はい」


「じゃあ後は俺の方の準備が出来たらいいって事だな」


再びパーティーメンバーの募集を呼びかけているが、なかなかいい反応を示す人はいなかった。


アラタさんはさらなる上を目指したいと言ったが、前にパーティーを組んでいた人達はダブルAランク討伐は無謀だと言ってパーティーを解散して1人でヤバイカザンの街に一緒に着いて来たAランク冒険者。


ボクはラオさんと一緒に支部長室に行き、下見の報告と七色コガネの報告、アラタさんから事前に依頼されていたマサカリカツイダベアの報告をする。


「こちらの準備もありますので、本来なら個人的に事前に先遣調査を依頼するのはルール違反なんですよね。だからアラタさんにはちょっと厳しいお仕置きをします。その際、ホクトさんにはフォローをお願いしてもらいたいのですがよろしいでしょうか?」


イヤな予感が全開でも拒否する権利はない事はわかりきっている。


「オッケーです」


「最近素直ですね、ありがとうございます。下見の際に採取出来た七色コガネという虫は私も聞いた事がありません。こちらでも調べておきますね。それではアラタさんの事くれぐれもよろしくお願いします。じゃあアラタさんのところまでご一緒に行きましょう」


再びアラタさんのところに着くとラオさんはアラタさんに詰め寄った。


「アラタさん、パーティーが見つからないなら1人でマサカリカツイダベアの討伐に行ってはいかがでしょうか?」


「さすがに1人は厳しいだろ」


1人でマサカリカツイダベアの討伐ってマジで言ってるのか。アラタさんの反応が普通だよね。


「ですがギルドに依頼する前にホクトさんに先遣調査を依頼していますよね。すぐに行かないのであればその調査の分はこちらで討伐対応したいと考えております」


「それはさすがに困るぞ。こちらもパーティーが見つからないのは予定外なんだ」


普通は5人パーティー2組の10人で討伐行くから1人での討伐は無理でしょう。


「鍛治勇者はいつも1人で討伐していますよ。英雄で初めてのドラゴン討伐を目標にしているならこのくらいやってもらわないとこちらの方こそ困りますよ」


煽るのが上手いというか乗せるのが上手いというのか、この人にかかればなんでも出来そうに感じちゃうのが怖いよね。


「そこまでいうなら1人でマサカリカツイダベアの討伐してやろうじゃないか」


やっぱり乗っかっちゃったよ。


「ではホクトさん、アラタさんが本当に1人で討伐するのか見届けてくださいね」


あっ・・・フォローってこの事だったのね。


明日は忙しくなりそうだな。



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