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49ersの恋愛ばなし  作者: 由起
8/13

聡子の場合~1

49歳をまもなく迎える同期入社2人。

恋愛なんて縁遠いと思われた2人の出会いを全13話で描きます。

聡子はまぁまぁお酒が好きだ。

でもダイエットをしてからはガバガバ飲むのではなく、ちびりちびり飲むような飲み方に変えた。


良いものを少し味わって飲む。

そういう飲み方に変えた。


ある日どうしても焼き鳥を食べたくなって、美味しいと評判の焼き鳥屋へ久しぶりに行った。


ビールにしようかと思ったが、それは止めて日本酒にし、ちびりちびりとやることにした。


お一人様なのでカウンターだ。


焼き鳥屋では大将が焼くのを見るのもご馳走だ。楽しみながら見て、ゆっくり焼き鳥と日本酒を楽しんだ。


「大将、ハツ2本!」


隣の建設業らしき日焼けのした筋肉質のいい身体の40歳位の男が注文した。


ハツか…そう言えばカロリーはそこそこ低かったなぁ…。今食べてる軟骨もコリコリして大好きだけど、久しぶりにハツも食べたいなぁ…。


「大将、私もハツ2本ちょうだい!」


と頼んだときに隣の男と目が合った。

隣の男はフッと笑った。


あら、日焼けして筋骨隆々でいい男じゃないの。

と聡子は思った。


大将がハツを焼く。


「お待ち!」

と隣の男と聡子と両手に2本ずつ持ったハツをお皿に置いてくれた。


またその時に隣の男と目が合った。


なんとなく「ハツ仲間」か「ハツ同盟」のような連帯感が漂った。


男が先に口を開いた。

「ここのハツ、旨いんだよね」


嬉しそうにちょっと恥ずかしそうに照れて男は言った。


ちょっと昔はやんちゃしてたのかな?というような、ワイルド系の男はハツを口に入れた。


「うん、そう!ここのハツは最高よね」

聡子も完全同意してハツを口に入れた。


そこから男との会話が始まった。


なんのことはない、焼き鳥で好きなのはどれか、とかから始まり、旨い酒はどれだ、といった類いの話だ。


その男は木曜日は必ずここで焼き鳥を食べてビールを2杯飲むのだという。建設業の彼は決して年収が高くなく、でもここの焼き鳥とビールがあと2日頑張ろうという活力になるということだった。


「自分が頑張れるものがあるって幸せね~」と聡子は彼が羨ましくなって心の底から言った。


「私はデブのオバサンになっちゃってさ…これじゃダメだと思ってダイエットしてここまでにしたのよね」

「今丁度いいじゃん」

「ありがと~。でね、ダイエットしてると外食って…カロリー高いし栄養も片寄るからあまり出来なくて。でも焼き鳥は美味しいし比較的低カロリーだし、元気出るから久しぶりに来たの」


とニッコリした。


聡子も沢山飲み食い出来ないし、男もビールは2杯と決めているので、比較的短時間でおあいそとなった。


「じゃあ!」

と別れて楽しい気分で家路についた。


13話を一旦書き上げましたが、ゆっくり見直したいので、1日1~2話のアップにします。ご了承ください。

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