第二部:未来との対話、概念の選択
過去の旅から戻ったシニェデは、プラトンの経験を反芻していた。それは単なる夢ではなく、彼女の意識が時空を超えた、確かな現実だった。プラトンの挫折と両親の衝突、その根源にある「つまらない概念」が、時を超えて彼女の意識に共鳴したのではないか。彼女は、量子もつれが、物理的な繋がりだけでなく、「同一概念」を持つ存在同士を結びつける現象なのではないかという、確信に近い仮説を抱いていた。
その晩、シニェデがベッドに横たわると、突然、頭の中に直接、誰かの声が響いた。それは、過去の旅で感じた「概念の共振」が、今度は未来との間で起こっているかのようだった。しかし、それは一方的な受信ではなかった。声は、シニェデが抱える葛藤や疑問に寄り添うように、語りかけてきた。
「知ってるわ。あなたが今、どれだけ苦しんでいるか。私も同じだったから。両親のどちらの概念にも与することができず、一人で矛盾を抱え込んでいた」
それは、紛れもなく、未来の自分自身だった。未来のシニェデは、今のシニェデが抱えている葛藤を、すでに乗り越えていた。彼女は、現在のシニェデに向けて、優しい声で語りかける。未来のシニェデは、その後の世界で何が起こったのかを語り始めた。現代の世界は、人々が互いの「正しい」概念をぶつけ合い、自己の欲望のために「概念を消費」し続けた結果、一度は深刻な危機に瀕したという。しかし、その危機を救ったのは、量子力学の新たな解釈、そして「概念の繋がり」を築くことだった。
「私たちは、誰かの『つまらない概念』を消費するのではなく、自分自身で『楽しい概念』を創造する道を選んだ。そして、愛する人とその概念を分かち合うことで、世界に新しい量子もつれを生み出したの。それが、この時代を救ったのよ」
未来のシニェデは、現在のシニェデに強く語りかける。「だから、あなたも両親のどちらの概念にも与するのではなく、あなたの手で、あなただけの、全く新しい概念を創造する道を選んで。それが、あなた自身を救い、この世界を救う唯一の方法だから」。
量子とは概念を物理的に観測したものであるという仮説を衝動的に物語にしたものです。考察は自由ですし、同時多発的にみなさまにも起きた事だと思うので、批評はしていただいても構いませんが、批判はご自身でなんらかの概念でしていただければと思います。(優しく見守ってください。概念の二次創作は二次創作とも思いませんよ。恐らく私が思いついた事も何かの積み重ねで二次創作的な出力に過ぎないのです。)




