128『【3D配信】IQ300くらい上がった記念配信【宵あかり/秋風紅葉】part2』
『──はいっ、というわけであかりちゃんを守護りに参上しました! 暁仄こと清楚ブルーと!』
『獣王百々ことライオンレッド』
『世統まおこと魔王ブラックじゃ』
『えっ何そのノリ?? えーっとえーっと、柚月ゆいなことゲーマーグリーンだよ!』
『四人合わせてっ、あかりちゃん守護り隊ンジャーです!!』
¥3,000
【あかりちゃん守り隊ンジャー!?!?】
¥50,000
【あかりちゃん守護り隊ンジャーはご覧のスポンサーの提供でお送りしております】
【ライオンレッドかっこよ】
【魔王が仲間側にいるの頼もしすぎるだろ】
【絞り出したにしてはセンスいいなゲーマーグリーン…】
¥800
【誰かお清楚ブルーにも触れろ】
【お清楚ブルーから逃げるな】
¥2,019
【守れておらぬぞ】
オレと秋風さん以外の三期生のみんなをスタジオの入口で見てからやや時間は経ち、今。3D配信用の機器を付けて三期生がこの場に全員集合することとなった。地味にこうして三期生だけで集まるのは久しぶりな気がしないでもない。というか、機器が人数分用意されていたあたり、スタッフさんたちには事前に連絡してあったのかな…? だとしたら仄ちゃんの仕業だろうなぁと、一気に賑やかになった配信画面を見ながら思う。こういう時の仄ちゃんの行動力は本当にすごいからな…。
『何がというわけなんだ…』
そして秋風さんはと言えば、みんなの姿が目に入るや否や服装を整え出し、さらには姿勢もきちんと正してオレの隣へ座り直して、今はやれやれと頭を抱えている。消えてしまった温もりとその姿に何故だか少し寂しさを感じなくもない…これが母性というやつなのだろうか…?
【こーよーしれっとまとも側に立とうとしてて草】
【なんで宵はちょっと悲しそうな顔してるんだ…】
【こーよーお前もう逃げないと決めたんじゃなかったのか!】
【お前の覚悟はそんな軽いものだったのか!】
『私だって甘えるべきタイミングとそうではないタイミングくらい分かる。名残惜しいがこのメンバーでは私がツッコミに回らないと不味いだろう。名残惜しいが』
『なんか急に弁えてます感出すのやめてもらっていいですか??』
『もう逆に見習いたい精神しておると思う』
『ある意味ね、ある意味』
『こーよーは変わってしまった…』
『秋風さんと絡んでる時の百々ちゃ、いつものママ味と打って変わって長年の親友との間に流れる気安い関係を感じてすっっごく好きなんだよね。分かる…』
仄ちゃんとゆいなちゃんの時にも思ったことだけど、やっぱり過ごして時間の長さは関係の美味しさに深みを与えるのだ。そう…さながら熟成されたワインのように…。まぁ飲んだことないけど!
【ええ…】
¥1,000
【一人で感じて一人で分かるな】
【こいつマイペースすぎる】
¥4,141
【ちょっとだけだけど宵の知性増してない??】
【こーよーとのお勉強の成果がよう出とる】
【いつもの宵なら気安い関係に?が付いてそう】
¥5,454
【あの頼れる委員長だった秋風紅葉はもはやいない…】
【頼れる委員長だった時そもそもあったかな…】
【相変わらずの総ツッコミっぷりで笑う】
¥1,111
【百々ちゃ落ち込むとお耳と尻尾倒れるの細かくていいな】
『分かる…! 百々ちゃの尻尾とお耳いいよね…しゃぶりたい…』
【しゃぶりたい!?】
【味○んおすすめ】
【醤油わさびもアリ】
¥890
【鍋キ○ーブ代】
『なんか最近海鮮系の旨味にハマってるんだよね…』
しばらく秋風さんが他のみんなから仲良く集中砲火されているのを見守りながら、コメントと推しポイント談義+αをしていると、何やら話がまとまったのか席替えが行われた。隣に座っていた秋風さんと仄ちゃんはもう一つ横の方に新たに置かれたソファに。ゆいなちゃんも新たに置かれた一人様のソファへ。そして百々ちゃとまおー様がオレの両隣に座った。そしておほん、と咳払いをした仄ちゃんが秋風さんを見ながら話し出す。
『ではこれから秋風さんの脱あかりちゃん〜実のところ甘えられるなら誰でもいいんでしょ〜大作戦を始めたいと思います!』
『『『いえー』』』
¥2,500
【この全体的にダウナーないえー好き】
¥999
【いえー↓↓】
【作戦名ですげぇ刺すじゃん】
¥6,000
【誰でもいいんでしょのところの冷たさで新天地が開けた】
【冷やし仄ちゃん…そういうのもあるのか!】
【脱宵】
【宵のほえーみたいな顔コレクションしてるから助かる】
¥410
【暇持て余してる仲良し大学生グループみたいなノリでとてもよい】
『ルールは簡単。これからあかりちゃん以外の三期生メンバーでそれぞれ秋風さんを甘やかしていきます。それに靡いてしまったら秋風さんの負けです。体内のアカリニウムが完全に抜けて元の委員長に戻るまであかりちゃん断ちしてもらいます!』
『言っておくが私をそうそう簡単に甘やかせると思わないことだ。あかりママがどれだけ私の中で大きな存在なのかをよく知ることだな!』
『あかりママはもうダメじゃろ』
『もうダメなのは百も承知』
『なおこの秋風さんが他のメンバーに甘やかされている間、待っているメンバーはあかりちゃんを甘やかしたりあかりちゃんに甘やかされたりします!』
『えっ!?』
オレ、秋風さんだけじゃなくてみんなを甘やかさないといけないの?? いや、甘やかされたりもするみたいだけど…い、いつもお世話になってるお返しってことで甘やかすの頑張ってみる…?
『なっ…卑怯な…!』
『卑怯ではないんじゃないかな…』
【そうだね…】
【急に巻き込まれる宵あかりさん(いつもの)】
¥4,141
【半角カタカナで「エッ!?」って言ってそう】
¥5,900
【アカリニウムとは】
【元の委員長…元の委員長??】
¥10,000
【あかりママを何も恥ずかしがらずにそんな決め顔で言えるのはもはや強いだろ】
¥2,000
【宵ママ…宵のママ、あかりママ…宵のママモード】
【もうダメなのは百も承知で草】
『では早速スタートですっ!』
仄ちゃんが高らかに宣言する。そんなこんなで、ここに秋風さんVSオレを除く三期生のみんなの甘やかし対決? が幕を開けたのだった。
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