希望2 【夏葉視点】
更新スペース遅くてすいません。
「好きだ。俺とその……付き合ってほしい」
思い出の公園での先輩の言葉を思い出し、1人悶える。私が先輩の彼女となった日の夕食。
「どっどうした?」
「なつは?」
お父さんとお母さんの声で我に返る。顔をあげると2人は困惑した表情で私を見ていた。
恥ずかしさで顔が熱くなるのを感じながら私は今日の出来事をノートに書き出した。
「あら。まあ!」
ノートを読み終えるやお母さんはニッコリと笑うと私を見つめて、
「初恋の彼と……あの公園で……フフ。
運命的ね。なつは良かったじゃない。しっかりと捕まえるのよ」
お母さんの言葉に、もともと熱くなっていた顔が更に熱を持つのを感じた。茹でダコの様に赤くなっているだろう顔を思わず両手で隠す。
そんな私をお母さんは楽しそうに眺め、その隣ではお父さんが真面目な顔で何事か考え込んでいた。
「夏葉。彼を優太君を家に呼びなさい。お礼と少し話をしてみたい」
思考の海から帰還するなりお父さんは私に言った。
「そうね。私にも紹介して欲しいわね。あなたの想い人。なんと言っても10年も想い続けていたのでしょう。よくあなたから話を聞いていたからはじめてって感じはしないけれど……実際はどんな子なのかしら……フフ」
こうして私は先輩を家に招待することとなった。
翌々日。
私は優太さんと手をつなぎ歩いていた。
ドキドキする。緊張感がすごい。何故なら今日は彼を家に招待しているのだから……
考えてみると私達2人。彼氏と彼女の関係にステップアップしたけれど……まだ2人でデートとかしたことが無いのよね。そんな状況で……私の両親が会って話がしたいだものね。
優太さんの緊張は私以上よね……
私は隣を歩く彼の横顔をそっと見つめた。
「君が優太君か……はじめまして」
家のリビングではじめて優太さんと顔をあわせた私の両親。
お母さんがニヤニヤと私達を見つめながら、
「あなた達。本当に仲が良いわね」
「え?」
その言葉を不思議に思った私達はお母さんの視線を追って行くとそこには、きつく手を握りあう……あっ!
緊張からここまでずっと手をつないでいたようだ。
「あら……。離しちゃったわ」
慌てて手を離した私達を残念そうに見つめるお母さん。
私と優太さんの緊張も次第に薄れ、和やかな時間が過ぎていった。
コップを手に取った時、水面に写る自身の地味な姿を見て私は不意にお洒落をした姿を優太さんに見てもらいたいと思った。
そう思ってしまうといてもたってもいられず私はノートを手に取り、
《私着替えて来るね》
そう書き告げるとリビングから自室へと移動する。
キズの事が気になり、これまでどうしても出来なかったお洒落。興味はあった。私は以前に購入するも袖を通した事がないはじめての服を手に取った。
着替えて鏡を確認する。首から肩に掛けての肌の露出が、優太さんは気にしないと言ってくれているけれど……気になり、服に似合う可愛らしい柄のスヌードで首から肩にかけてを隠した。
少し派手に動くと隙間から見えてしまいそうで怖いけど、私は勇気を出してリビングへと向かった。
〖希望2 【夏葉視点】〗をお読みいただきありがとうございます。
少しづつ勇気を出して変わっていく夏葉。
そんな夏葉の変化に優太や夏葉の両親は……
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