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受験勉強していたら幼馴染みの彼女が浮気してた。  作者: タイラ・ヒラ・タイラ
本編
41/59

理由

 夏葉の両親と優太は対面を果たした。2人は40代半程の人の良さそうな人達だった。

 当たり前だが殴られることはなく、和やかな雰囲気の中で自己紹介を終えた。

 夏葉は3人から緊張感が解れたことを感じとると、

 《私着替えて来るね》

 書き残してリビングを後にする。


『…………』

 場の雰囲気になれはじめたかというところでまさかの離席。

 一気に気まずくなる場の雰囲気に3人は顔を見合わせた。そして、おとずれる沈黙。


 最初に沈黙を破ったのは、

「改めて……」

 夏葉の父であった。

「娘を()()救ってくれてありがとう」

 言って頭を下げる2人。

 突然の予期せぬ行動に優太は慌てふためく。

「いや。そんな……ん? また?」

 夏葉の父の言葉の言いまわしに優太は首を傾げた。


「娘から聞いていないのか……ふむ」

 そうつぶやくと夏葉の父は少し考えると優太の目を見つめた。

「娘が伝えていないことを私が伝えてしまうのは……だが、これは知っておいてもらった方が良いだろう」



「娘が昔。心臓の手術を受けたのは知っているだろう?」

 うなずく優太。

「実なその時にいろいろあってな。娘は将来に絶望して……生きる気力を失ってしまったのだ。

 私達もどうにかしようと手を尽くしたけれど八方塞がりで……あの頃は本当に辛かった」

「本当にごめんなさいね。なつは」

 夏葉の父の言葉に記憶が甦ったのだろう。夏葉の母はハンカチで目元を押さえる。

「実はな。そんな時に君()にであって、娘は生きる気力を取り戻したのだよ」

 夏葉の父の言葉に驚く。何故なら夏葉とであったのは高校に入ってからのはずなのだ。そんな昔にあった記憶は無い。


回青橙の実(だいだいのみ)公園で10年程前に優太君……君が、すずさんだっけ?」

 確かに10年程前(そのころ)は、すずが落ち込む度に彼女を連れ出して公園(そこ)で歌い元気づけていた。

「彼女に歌っていた時に、娘がたまたまそこを通り、君の歌を聞いて……」

 そう言って夏葉の父は本当に嬉しそうに笑った。

「死んだ魚のような目をしていた娘が目をキラキラ輝かせて、私達に言った『夢ができたの……だからどんなに辛くても生きる』ってね」



「君の歌には聞く人に勇気や希望を与える不思議な力が有るって言ってたよ。

 娘は君の様に誰かに勇気や希望を与えられる人になりたいとYouTubeをはじめた」


 バタン!


 着替えが終わったのだろうドアの開閉する音が聞こえ、リビングへと近づく足音が聞こえはじめた。

「娘のこと。これからもよろしく頼む」

「なつはのことよろしくお願いします」

 夏葉の両親は深々と頭を下げたのだった。

【理由】を最後までお読みいただきありがとうございます。



夏葉がYouTubeをはじめるきっかけについてはKOYOーの生放送等でも軽く触れてますが、優太は夏葉の両親から聞いてはじめて知りました。

この話を知って優太は……


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― 新着の感想 ―
[一言] おとん。バラしちゃった。 この後の夏葉ちゃんの反応も楽しみ。
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