援軍の到着と意外な実力者
すいません。連休はいろいろと別な事をしていました。全然更新できず申し訳ありません。
いただいておりますコメント返しは今日中に行います
優太は組み付かれた夏葉の姿に気付いた瞬間、体が勝手に動いていた。
夏葉の周囲を取り囲みニタニタしていた少年達(今は驚き硬直している)を縫うように走り抜け、夏葉にのしかかる少年に体当たりを行っていたのだった。
「いでぇ」
体当たりをまともに受けた少年は受け身も取れずに床に倒れ込み頭を強打する。鈍い音が辺りに響いた。
「何だてめぇは!」
「何故ここがわかった?」
「いてぇじゃねぇか……ブッコロス!」
少年達が口々に叫ぶ。特に体当たりで頭をうったリーダー格と思われる少年は目が血走り殺気立っていた。
「…………」
夏葉を背にかばう様に優太は少年達の前に立った。
「夏葉ちゃん。もう大丈夫だよ。何があっても守るから安心して」
少年達の動きに注意しながら夏葉に言った。
カッコつけて言ってみたが、ケンカ等したことがない優太にとって内心ドキドキである。
不良5人の相手等ムリ。勝てない。数十秒で負ける自信がある。
一秒でも長く時間を稼ごう。他力本願だけど彩香さん達を信じ
て……
「こんなところに居ていいのか?
通報しているなら直ぐに警察がここに来るぞっ!」
優太の言葉に動揺する少年達。
引いてくれるか?
少年達の様子に逃走を期待する優太。しかし、そんな彼の期待をリーダー格の少年が打ち砕く。
「まだパトの音は聞こえねぇ。
まず、こいつをシメて、んで場所変えっぞ!」
『おうっ!』
落ち着きを取り戻した少年達は再び優太と夏葉を取り囲むのであった。
まずい!
時間稼ぎに失敗した……
優太は昔見たボクシング漫画の主人公のファイティングポーズを思い出しながら腕を顔の前に固定する。
そして、ゆっくりと体勢を、丸める様に猫背にもっていった。
右の端で何かが動いた。
「オラァ!」
少年が大きく2歩踏み出し、叫びながら右ストレートを繰り出してきたのだ。
大振りの一撃を反射的に頭を下げ、拳をくぐり抜け、大きく踏み込んでいた少年と優太の肩がぶつかる。
「グエッ!」
偶然、優太の肩が少年のみぞおちに決まり、少年は潰れたカエルの様な悲鳴をあげたのだった。
綺麗に決まった一撃は少年達を警戒させ、その足が止まる。
十数秒のにらみ合いが続き……
「ちっ。全員で……」
「うちのタレントにいろいろやってくれたようね」
頭をおさえながら叫ぶリーダー格の少年の声をさえぎるようにその声は響き渡った。
「誰だっ!」
全員の視線が声の聞こえた場所に集まる。そこには腕を組みたたずむ彩香とあさひの2人の姿。
「覚悟は出来ているわよね?」
「彩香さん!」
2人だけでここに来てしまった事に慌てる優太。彩香はそんな優太に微笑みかけ、
「大丈夫よ」
そう言うと、彩香の後ろに待機していたあさひが前へと歩み出た。
彩香は周囲を見渡し、顔をしかめ。
「スマホ」
ポツリとひと言つぶやいた。
すると……
「はい!」
短い返事と共にあさひは走り出す。
「えっ?」
間の抜けた声をあげるスマホを手にした少年。彼の手にしているスマホは動画撮影中となっていた。
一気に距離を詰めたあさひはスマホを手にしている少年の手首を掴み、彼の手首を時計回りにひねる。
「っ!」
声にならない悲鳴をあげて少年の手からスマホがポトリとこぼれ落ちた。
バキッ!
床に落ちたスマホをあさひは踏み潰して破壊したのだ。
あさひはスマホの破壊に成功するや彩香の元へと戻り、少年達の出方をみる。
こうして事態は再び膠着するかに思われた次の瞬間。
「そこまでだ。全員動くなっ!」
1人の制服を着た警察官が部屋へと突入してきたのだった。
彼はこの地域を担当している交番勤務の警察官で静の110番通報により本署より近隣の見回りの指示を受け捜査していたところ彩香と出会い、この場所へやって来たのだった。突入のタイミングがズレたのは彼が本署へ報告と応援を依頼している間に彩香達が現場に足を踏み入れてしまったからだ。
「バカな……なんでポリが!」
リーダー格の少年の驚きの声と同タイミングで、遠くからパトカーのサイレンの音が微かに聞こえ始めた。
「つっ!」
「やべぇ!」
「そこをどけぇ!」
少年達は近付くサイレンの音に浮き足立ち唯一の出入口に殺到するのだった
【援軍の到着と意外な実力者】を最後までお読みいただきありがとうございます。
あさひさんは秘書兼ボディーガードという立場となっております。
なので実は強いです。
よろしければ、いいね/評価/ブックマーク等の足跡をよろしくお願いいたします。




