10年前【???サイド】
新作です。
ボクは絶望していた。
ある日ボクは聞いてしまった。お医者さんとお父さん。お母さんの会話を……
そしてボクは怖くて怖くて。逃げ出した。
両目に涙を溜めて……無我夢中で走り続けた。
当然というか、ボクは迷子になってしまった。
ここは何処だろう?
ボクは、我に返り、足を止めて辺りを見渡す。
病院からほとんど出たことが無いボクにとってここはまったく知らない場所だった。
「…………」
急に不安になるボク。早歩きで歩くと、少し先に小さな公園があった。
何気なくボクは向かう。
何かが聞こえてきた。
それは歌だった。
そこでボクは1人の男の子の歌と出会った。
彼は目の前の可愛らしい女の子に向かって一生懸命に歌っていた。女の子はニコニコと嬉しそうに彼の歌を聴いていた。
男の子の歌は、何処か拙いが……とても暖かく綺麗な心に響く声だった。
ボクはいつしか聞き入っていた。
気付くと、ボクの心を蝕んでいた絶望は……
救われたんだと気付いた。女の子のために必死に歌っていた男の子の歌で……その事実に何故か心が傷んだのだった。
最後まで読破ありがとうございます。
ゆっくりと更新していきます。
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