特訓
その翌日から過酷な特訓が始まった。
まずは体力作りというわけで、走ることをした。
両親は子供に筋トレはよくないと思い、体力づくりから始めた。
その走るトレーニングは、この村の境目に沿って走る。
この村を五周して、十分休憩する。
これを一セットとして五セットする。
この村は村だけあって狭いのだが、一キロはある。
五セットが終わったころには、昼になっていた。
昼食をとっているいるときに、俺は言った
「魔法の練習したい」
お父さんは笑顔で言った。
「そう言うと思って、王都の図書館で魔法記を借りてきたぞ」
五冊の本があった。
水、土、光、闇、無の魔法記だった。
「食べ終わったら早速やろうな」
そしてぼくは、急いで食べた。
「とりあえず、本を読もう! あ、エアリは水からやろう」
俺たちは本を手に取り、読み始めた。
そういえば、両親の適性ってなんだろう。
俺は聞いてみた。
「お父さんとお母さんの適性って何なの?」
「お父さんはな、水と土の適性がるぞ。それと加護に『剣士ノ使者』があるな。だから、剣が得意だぞ! お前たちにも教えるつもりだ」
「私は光と闇の適性を持ってるよ。加護はないけど『好調』っていう能力があるわ。だからね、私はとても健康なの」
二人ともすごいな……
――て、エアリは二人の適性受け継いだってことか!?
規格外だな……
俺はページ開いた。
そのページには生活魔法が載っていた。
この『浄化』をやってみようと思う。
そういえば、今着ている服が汚れていたな。
試しに俺は自分の服に向かって唱えた。
「浄化」
すると服が新品のようにきれいになっていた。
おぉ、すごい……
お父さんが驚いた様子で近づいてきた。
「もうできたのか? お前は天才だな。俺も初めて魔法ができたのは、習い始めて一年後だったな。それを習い始めてすぐにできるとはな……」
まぁ前世の知識があるからね……
その時だった。
「ウォーター」
そう聞こえた時、エアリの手から水が出ていた。
「え……」
驚きのあまり俺は声が出てしまった。
エアリは本物の天才だ。
俺は前世の知識があるが、エアリはないだろう。
なのにできるなんて……
俺の妹規格外すぎて、守る意味なくね?
――でも、一度決めたことだ。絶対誰よりも強くなってやる。
そして、二度と後悔しない。
俺だってその分規格外の努力をすればいいんだ!
改めて自分の目標を明確にした俺は、気合を入れて特訓に励んだ。
それから半年経った頃、俺は無属性魔法の初級は使えるようになった。
今は、中級魔法を練習中だ。
また、毎日ランニングをしていたこともあって、体力も同世代と比べると圧倒的である。
魔力拡張も毎日やってたこともあり、魔力量も規格外になっていた。
一方、エアリは水魔法と土魔法の初級は使えるようになっていた。
エアリの成長速度には驚かされるばかりであった。
「エアリお疲れ」
と言うとエアリは
「フォールもお疲れ」
と笑顔で返してくれた。
エアリはとても可愛く、将来すごい美人になっているだろう。
俺とエアリの仲も良好であり、平和な日常が坦々と過ぎていった。
だが……ある日、事件が起きた。
俺たちの村の周辺に魔物が出現したのだ。
魔物のランクはC以下であるけど、数が多すぎるのだ。
百体以上はいるだろう。
村にる冒険者は両親と他二、三人くらいしかいない。
だから両親は戦いにいかなければいけないのだった。
五人でCランクの魔物を百体を相手なんて、いくらなんでも無謀すぎる……
今日は特訓もできなさそうだ……と思っていた俺は、あることを思いついた。
それは……
「お父さん、僕も連れてって! 」
戦う人数も増えるし、特訓もできる。一石二鳥だ。
だが、お父さんは困った顔していた。
「ここで経験を積みたいんだ! こんなチャンス逃したくない。それに、こんな魔物にも負けてたら第一育成学校になんか入れないと思うし……」
お父さんの表情は変わっていなかったが、口を開いた。
「分かった! じゃあ、手伝ってくれ。だが、俺から離れるなよ」
よっしゃー! がんばるぞー!
「お父さん! 私もやりたい」
とエアリが言うと、お父さんは
「エアリも離れるなよ! 」
了承してくれた。
さて、初めて無属性魔法が試せる!! 気合入れてくぞ。
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