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3-11.街立魔法学院入学試験 試験終了

 金髪青年は満足そうな顔で頻りに頷いている。


「良いものを見せて貰ったよ。君達の実力、想定以上だった。」


 いや、てか何で生きてんだし。

 周囲の奇異なものを見るような視線を意に介す事なく、微笑みを浮かべている金髪青年。


「今回の試験は……って、そうか。俺が誰だかお前達分かってねぇのか。」


 ん?爽やかそうな青年っぽい雰囲気から、いきなりヤンキーっぽくなったぞ…。

 すると、金髪青年の体が白く発光し…金髪プロレスラーが立っていた。…そーゆー事ですか!

 えぇっと、名前はラルフ=ローゼスだっけ。

 つまりテロ犯役をラルフがやってたって事か。

 いや、ラルフ先生…と呼ばないと失礼か?

 そのラルフ先生は周りをグルリと見回しニヤリと笑った。


「ってな訳で、俺だ。…この反応だと気付いてた奴もいんのかな?」


 え、マジで?全然気付いてなかった俺…恥ずかしいじゃん。


「さてと、テロ犯役が殺されたから、今回の試験はこれで終わりだ。因みによ…試験開始から2時間後に実行されるテロってのは、試験会場であるこの都市の消滅。つまり、全員死亡って筋書きだった。それを防いだのは及第点だ。」


 は…?全員死亡ってマジかよ。

 つまり、都市消滅テロ防止作戦だったって事か。しかもテロの目的が分からない状態で…とか鬼畜。

 最後の強力な範囲魔法がテロの主目的かと思ってたぞ。

 もし、さっきの攻撃でラルフ先生を倒せてなかったら、俺達は更に強力な攻撃魔法に蹂躙されてたのか。で、終いには消滅…と。

 まぁ試験だから実際に死ぬ事は無いんだろうけど…。


「さーて、じゃあ試験終了だから。戻るか。」


 俺達の反応を楽しそうに見ているラルフ先生が指を鳴らすと、近未来都市がシャボン玉の様に弾け…消え去った。

 気付けば俺達は街立魔法学院の修練場に立っていた。…もしかして、これも魔法なのか?


「ほっほっほっ。良い戦いだったのである。」


 うぉ!?いきなり笑うの誰だ!?と思ったら、ヘヴィー学院長だった。

 手に持ったノートに何かを書きながら、満足そうに頷いている。


「今回、初めて取り入れた3つ目の試験じゃが、想定以上の収穫があったのである。この試験結果は1時間後に正門の掲示板で発表するのである。」

「おし!お前らは自由に休んでろ。怪我した奴は保健室使って良いぞー。」


 何故か楽しそうなヘヴィー学院長とラルフ先生は、何かの魔法でパンっと姿を消したのだった。


「すげー雑な終わり方。」


 思わず呟いてしまう。

 だってさ、もう少しねぎらうとか…そーゆーのあっても良くない?って思うんだよね。

 まぁあくまでも入学の可否を問う試験だから、必要ないと言われればそうなんだけど。


「龍人、お疲れ様。」


 疲れたなー。と思って空を見上げてると、遼が声を掛けてきた。


「遼もお疲れ。最後のとこ、光魔法使う女の子に出番取られてたな。」

「あぁっ!?そーゆー事言う?あの場面で飛び出すか本当に迷ったんだよ。」

「ぶっちゃけ飛び出さなくてもあんまり変わらなかったよな。」

「ぐはっ……!」


 残酷な真実に遼はダメージを受けたのかよろめく。


「龍人君…容赦無いのね。」


 近くで話を聞いていた火乃花は苦笑いをしていた。


「いやいや、あの女の子が攻め立ててる中で何故か無意味に飛び出してたじゃん?俺の出番が奪われる!!って心の声が漏れまくってて…俺は目を逸らすことしか出来なかったよ。」

「………うぅ。」


 ドタッと両手を地面について遼はノックアウト状態に。


「あ、てか火乃花の使ったあの結界って魔法壁なのか?」

「鬼……。ん?龍人君、魔法障壁を知らないの?」

「魔法障壁?知らないな。」

「アレだけの魔法を使ってて魔法障壁知らないとか…意味が分からないわ。いい?魔法障壁は魔法壁の上位版よ。魔法壁を4重構造にした…単純に4倍の強度を持つ防御結界の1つね。」

「成る程ね。そんなのがあんのか。…今度試してみるか。」

「いや…試すってそんな簡単じゃ無いわよ?」

「あ、そうなの?でも魔法障壁の魔法陣が分かれば、多分出来ると思うんだよね。」

「……理不尽とはこの事ね。」


 …ん?何か言ったか?声が小さくて全然分からなかったぞ。


「それよりも、さっき龍人君が一緒に攻撃した金髪の人…知り合い?」

「さっき…?あぁラルフ先生に最後攻撃した時か。いや、あの時に初めて会ったよ。」


 確かにあの金髪学ラン君気になるよな。スキル使ってたし。スキルだけなら火乃花も使ってはいるけど。

 何よりもあの服装だよ。学ランにヘッドホンとかロックバンドにハマった青春高校生そのものじゃん。

 それに、アイツはラルフ先生の反撃を予測してた。つまり、あの場にいた個々の動きを把握してたって事だ。事前に打ち合わもしてないのに…。

 普通に考えて只者じゃない。


「…初めてなのね。彼、相当強いわよ。」

「だね。多分、俺じゃあ勝てないかも。」

「龍人君も十分強いと思うけどね…。」

「いやいや。火乃花がラルフ先生の範囲攻撃を防いでくれたからこそだろ?」

「それはそうかもだけど…。」

「美人で魔法も強いとか流石だよ。」

「…!?ほ、褒めても何もないわよ!」


 …アレ?何故かプイっとそっぽを向かれたんですが。

 何か怒らせる事言ったかな。

 その後、俺と遼、火乃花は近寄ってきたバルクを加えて3つ目の試験での反省会をのんびりと行ったのだった。

 因みに、遼が落ち込みまくってたのは言うまでもない。

 俺がまた虐めたんだろって?

 いやいや。

 バルクが「遼の魔弾操作すげかったな!意味なかったけどよ!」と言い放ち、火乃花が「バルク君!本当の事言わないの!」と思わず言ったのが決定打になったんだよね。

 つまり、全員が同じ事を思ってた訳で。

 ドンマイ遼。と思って背中をポンポンって叩くくらいしか俺には出来なかった。


 その後、正門の掲示板で試験結果の発表を見た俺達は、手を取って喜んだ。火乃花も少し恥ずかしそうにしながらも俺とハイタッチしてくれた。

 バルクは「うっしゃぁぁぁ!!」って叫んでたし、光魔法を使う女の子も、学ランヘッドホン君も合格したっぽいな。

 強そうな人達が同じ学年にそこそこ居るってのは、魔法を学ぶ環境としては恵まれてるんじゃないか?


 アレだけ試験で頑張って不合格だったら相当落ち込んだと思う。

 それにしても…合格者は40名か。

 結構絞り込まれたよね。

 それでも40名もいるんだ。きっと俺より強い奴が沢山いるんだろうね。


 掲示板の横に書かれていた内容からすると…入学式は1週間後。

 それまでに学院生活に必要なものを揃えなきゃいけないらしい。


 あれ…。俺、魔法街で使えるお金…持ってたっけ?

続きが気になる!という方はブックマーク、評価をぜひお願い致します。

次回は魔法学院編が本格的に始まる前のややほのぼの?ストーリーの予定です。

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