第二話
防衛出動命令発令後、直ちに先島諸島の奪還と原状回復を任務とする陸海空自衛隊の統合任務部隊「JTF」が編成された。
主な部隊の編成は次の通りだ。
・陸上自衛隊
水陸機動団、第1空挺団、第42即応機動連隊、第15旅団、西部方面戦車隊、西部方面ヘリコプター隊
・海上自衛隊
第1護衛隊群第1護衛隊(横須賀)・第5護衛隊(佐世保)、第1潜水隊群第1潜水隊(呉)、第1輸送隊(呉)、第5航空群第5航空隊(那覇)
・航空自衛隊
第9航空団(那覇)、第8航空団(築城)、第3航空団第302飛行隊(三沢)、飛行警戒管制隊(浜松)、第404飛行隊(小牧)、第3輸送航空隊第403飛行隊(美保)
日本政府は防衛省・統合任務部隊「JTF」が提出した先島諸島の奪還と原状回復の作戦計画書を承認し、以下の作戦手順に従って行動することが決定された。
①空中哨戒による敵情の把握。
②第5航空群第5航空隊のP-3C哨戒機、第1潜水隊群第1潜水隊の潜水艦による航路の安全を確保。
③飛行警戒管制隊のE-767早期警戒管制機の指揮・管制の下、第9航空団と第3航空団第302飛行隊による航空優勢の確保、そして第1護衛隊群と第8航空団のF-2戦闘機の連携による海上優勢の確保。
④第1空挺団1個大隊によって橋頭保を確保した後、水陸機動団と第42即応機動連隊を石垣島へ上陸。
⑤石垣港の安全が確保された後、海自の輸送艦と「ナッチャンWorld」と「はくおう」等の民間からチャーターしたフェリーで編成した「臨時輸送隊」で、第51普通科連隊・西部方面戦車隊を基幹部隊として戦闘団編成された第15旅団を送り込んで主導権を握り、石垣島を占領する中国軍を駆逐・殲滅。
⑥第1空挺団によるヘリボーン輸送・攻撃によって魚釣島の中国軍部隊を制圧し、先島諸島の原状を回復する。
この作戦計画に伴い、作戦に参加する統合任務部隊「JTF」の各部隊は沖縄・宮古島に向かって移動を開始した。