VII 水道から出来る二酸化炭素削減法
日本は世界的にみれば比較的、雨の多い国です。
雨が降ると、外で遊べずにがっかりする人が多いかもしれません。
野球好きな私としても、見たい試合が雨天中止になった時には、思わずがっかりしてしまいます。
しかし、その雨のおかげで私達は豊かに過ごせることを忘れてはいけません。
私は過去にオーストラリア、メルボルンに住んでいた時期があります。
メルボルンはオーストラリア国内では比較的雨の多い場所ですが、降水量は日本よりも少なく、水は貴重でした。
テレビでは、節水を呼びかけるCMがよく流れていました。
皿洗いをする時には、何とか使う水の量を少なく出来ないものかと色々試行錯誤をしました。
直接聞いたわけではないのですが、もしオーストラリアの人が日本に来て、日本人の水の使い方を見れば、何てもったいないことをしているんだろうと思うかもしれません。
また水道も、使えば二酸化炭素の排出につながります。
Yahoo! JAPANで検索したところ、水道水を1立方メートル使うと、二酸化炭素は360g排出と表示されていました。
水の使用量を12リットル/分とした場合、水を1分間出すごとに、二酸化炭素を4.32g排出する計算になります。
トイレの水を流した場合、使用する水の量は最新式では6リットル、90年代のものでは8リットルとなっていますので、二酸化炭素排出量はそれぞれ2.16g、2.88gになります。
食器洗いで2分間水道水を使用すると、二酸化炭素排出量は8.64gになります。(給湯器を使用しない場合)
歯磨きをする時、今まで3分間水を出しっぱなしにすれば、二酸化炭素排出量は12.96gになります。
お風呂の残り湯を50リットル洗濯機にまわせば、二酸化炭素排出量に18gの差が出ます。
また、さらに調べたところ、シャワーの使用時間を1日1分減らすと、二酸化炭素排出量を1人1日あたり74g削減出来るというデータがありました。
水の使用量を先ほどと同じく12リットル/分として考えた場合、食器洗いで給湯器(シャワーと同じ二酸化炭素排出量として計算)を2分間使用しながら食器洗いをした場合、二酸化炭素排出量は148gになります。
縦90cm横45cmの風呂桶に40cmの深さまで湯を入れた場合、使った湯の量は約162リットルになりますので、二酸化炭素排出量は999gになります。
給湯器を使用した場合、二酸化炭素排出量はかなりの量になりますが、これは努力次第で排出量を大きく削減出来るということにもつながります。
給湯器の温度を40℃から38℃に下げるだけでも、かなりの量の二酸化炭素を削減出来ます。
(資料によって、値にばらつきがありますが、1世帯あたり、年間の排出量を18〜36kgと出ていました。)
そう考えると、夏場には風呂の温度を冬場より1〜2℃下げるだけで、かなりの量の二酸化炭素を削減出来ると考えることが出来ます。
さらには、水道を通じて節水ならびに二酸化炭素削減に貢献する方法は他にもあります。
・水道の蛇口に節水のための機器を取り付ける。
・水道を使用した後、きちんと水が止まっていることを確認してからその場を離れる。
・風呂掃除のために水を抜く前に、あらかじめ洗面器1杯分の水を取っておき、水がなくなった後、その水で風呂桶についたアカを流す。(私は以前、シャワーでアカを流していましたが、今はこのようにしています。)
・雨が降った時にバケツに水をためておき、晴れた日にその水を使って水やりをする。
・車を洗う場合、水道水の代わりに雨を利用して車をぬらしておき、雨が止んだ後に古いタオルや雑巾などで拭く。
日本に住んでいる限りでは気がつきにくいかもしれませんが、世界的に見れば水は私達が考えている以上に水は貴重です。
また、日本でも度々水不足に悩まされることがあります。
私も過去には1994年の渇水を経験しています。
もし地球温暖化が進行してしまえば、もっとひどい渇水に悩まされることも考えられます。
ですから水は大切に使いましょう。