IV 車の運転から出来る二酸化炭素削減法
私達は毎日の生活の中で二酸化炭素を排出しながら過ごしています。
その中で、ガソリンの占める割合は全体の4分の1以上(27%)になります。
(1位は電気で、38%を占めています。)
車の運転でガソリンを消費することによる二酸化炭素排出量はかなり多いです。
しかし、私達の努力次第で多くの量を削減出来ることも、また事実です。
私はこの作品を執筆してから、自分なりに二酸化炭素削減につとめてきました。
その中で、車の運転を控えたり、運転方法を工夫することによってガソリンの消費を抑えたことによる削減量は大変多く、全体のほとんどを占めています。
すでにIIの項で発表したことですが、ここでもう一度発表します。
「今日から出来る二酸化炭素削減法」執筆前
1ヶ月あたりのマイカー使用日数:29日
燃費:8.5km/l
1日あたりの平均走行距離:22.5km
二酸化炭素排出量:177.71kg
「今日から出来る二酸化炭素削減法」執筆後
1ヶ月あたりのマイカー使用日数:26日
燃費:8.8km/l
1ヶ月あたりの軽自動車使用日数:3日
燃費:18km/l
1日あたりの平均走行距離:20.5km
二酸化炭素排出量の合計:148.13kg
現在(中古で手に入れたハイブリッドカーを使用)
1ヶ月あたりのマイカー使用日数:28日
燃費:17.8km/l
1日あたりの平均走行距離:21.5km
二酸化炭素排出量:78.29kg
ハイブリッドカーを手に入れる前に運転していた車では、燃費の値が執筆前と執筆後では変化していることがお分かりいただけると思います。
これは、私が今から紹介する方法を実践したことで、このような結果になりました。
(参考資料:箕輪弥生著 あなたにもできる! 環境生活のススメ)
方法1 アイドリングを抑える
私達は時々エンジンをかけながら停車している車を見かけることがあります。
このアイドリングを10分間行うと、燃料を130ml消費します。
これによって二酸化炭素は0.13リットル×2315g=301g排出されます。
今の自動車は運転前の暖気は寒冷地以外ほとんど不要です。
エンジンは走りながら暖めるやり方で十分です。
またこれは走行中に渋滞に巻き込まれ、10分間全く動けなくなった時にも当てはまるのではないかと思います。
事前に渋滞情報や工事箇所をチェックすることでも、二酸化炭素削減につながります。
方法2 カーエアコンの使用をなるべく少なくする
夏の昼間に、窓を閉めたまま停車させていると、いざ車に戻ってきた時、内部はかなり暑くなっていると思います。
そのため、冷房を最大にして運転することがきっとあると思います。
また冬の朝には、車のフロントガラスが霜で凍り付いてしまうことがあります。
そのため、暖房を最大にして霜を溶かすことがきっとあると思います。
しかし、車の冷房、暖房は、私達が考えている以上にたくさんの電気を消費します。
私自身が見たことですが、エアコンモーターが勢いよく回っている時に、電圧計と電流計の値をもとに計算したところ、消費電力は13.5V×20A=270Wにもなりました。
もしこれを10分間行った場合、45Whの電気を消費します。
Yahoo!JAPANでキーワード検索した結果、石油火力発電による二酸化炭素排出量は742g/kWhというデータがありましたので、これを車に当てはめて考えた場合、二酸化炭素は0.045×742=33.4g排出されます。
もし運転前に10分間アイドリングをしながらカーエアコンを動かしていると、二酸化炭素は301+33.4=334.4g排出されることになります。
これを50日繰り返すと二酸化炭素は0.3344×50=16.72kg排出されます。
私は冬には家に帰ってきた時にはあらかじめフロントガラスにござを敷いておいて、霜がつかないようにしていました。
また夏には窓を開けながら運転することによって、出来るだけカーエアコンの使用を控えています。
方法3 寄り道を控える
仕事の帰りにどこか寄り道をすると、走行距離はその分長くなります。
仮に私が以前運転していた車(燃費8.8km/リットル)の車の走行距離が1km長くなると、ガソリンは0.114リットル余計に消費されます。
これによって、二酸化炭素は0.114×2315=263.1g排出されます。
つまり、私達が車の運転する距離を短くするだけでも、二酸化炭素の排出量をかなり減らすことが出来ます。
もし毎日の走行距離を1km短縮し、これを50日繰り返すと、二酸化炭素を13.2kg削減出来ます。
目的地に行く前には、事前に最短ルートを調べておくと効果的です。
方法4 ゆるやかに加速、減速をする
車を運転している中で、発進・加速している時間は全体的にそれほど多くはないと思います。
しかし、その際に消費されるガソリンは全体の34%を占めています。
(その他の内訳:巡航時43%、減速時7%、停止中15%)
つまり燃費8.8km/リットルの車で20.5km走った場合、発進・加速によってガソリンは0.792リットル、二酸化炭素は0.792×2315=1834g排出されていることになります。
また、この車で20.5km走った場合、減速によってガソリンは0.163リットル、二酸化炭素は0.163×2315=377.5g排出されていることになります。
この時、早めにアクセルを離してエンジンブレーキを活用すると、燃費を10%以上改善することが出来ます。
これを実践することにより、二酸化炭素を377.5×0.1=37.8g削減することが出来ます。
私はこの車を運転していた当時、減速時にギアをニュートラルすることが多かったので、減速によって二酸化炭素排出量をかなり削減していたことが考えられます。
現在運転しているハイブリッドカーでは、減速時にギアをニュートラルにすることはありませんが、アクセルを離せば燃費計が40km/l以上の値を示すので、これが燃費向上のための努力につながっています。
方法5 余計な荷物を積まないようにする
私は「今日から出来る二酸化炭素削減法」を執筆する前に、半年ほどトランクに荷物を入れっぱなしにしたまま車を運転し続けていたことがあります。
しかしある日、これによってもしかしたらガソリンを無駄に消費していたかもしれないと思い、荷物を出しました。
本では100kgの荷物を積んだまま走ると、燃費は3%程度悪化するという記述がありましたので、これをもとに、車体重量を10kg軽くすると燃費が0.3%改善すると仮定して計算をしてみました。
燃費8.5km/リットルの車で毎日22.5km走り、これを半年(175日)続けていたとした場合、ガソリンは463.2リットル消費したことになります。
仮に軽量化によって燃費を0.3%改善させた場合、ガソリンの消費を463.2×0.003=1.39リットル削減することが出来ます。
これを二酸化炭素に当てはめると1.39×2315=3217gになります。
つまり、私は半年間で二酸化炭素を約3217g余計に排出していたことになりました。
車によって排出される二酸化炭素の量はかなり多いですが、私達の努力次第で、その量をかなり減らすことが出来ます。
車の運転をされる方は、出来ることから積極的に取り組んでいただきますよう、よろしくお願いします。