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III 家電製品から出来る二酸化炭素削減法

 私達は、毎日家電製品を使いながら生活をしています。

 もし停電になってしまったら、生活にかなり支障が出るのは間違いないでしょう。

 電気はまさに不可欠なものです。

 しかし電気を使うということは、当然二酸化炭素排出にもつながります。

 その電気は、日本では発電所から次のような内訳で作られています。(Yahoo!JAPANで検索)

( )内は1kWh発電あたりの二酸化炭素排出量


 火力 …約59% (608〜975g/kWh 平均:約750g/kWh)

 原子力 …約29%(22g/kWh)

 水力 …約10% (11g/kWh)

 その他 …約2%

 これを踏まえて1kWh発電あたりの二酸化炭素排出量を算出すると、次のようになります。

(その他はここでは考慮しません。)

 750×0.59+22×0.29+11×0.1=450g/kWh


 注:前作では別の資料に書いてあった数値をそのまま抜粋して、360g/kWhとして計算しましたが、今作ではこの数値をもとにして執筆していくことにします。ご了承ください。


 火力は一番主流ですが、二酸化炭素排出量は他の発電方法より飛びぬけて多いです。

 原子力はCMでアピールしているとおり、排出量こそ非常に少ないのですが、放射能など、別の問題もはらんでいます。

 水力は最も少ないですが、森林伐採など、やはり別の問題もはらんでいます。

 また住民の立ち退きなどによって、被害を受ける人も出てきます。

 水力発電のためのダムを建設するためにも、巨額の費用がかかります。

 私達が毎日の生活していくためには、便利さと引き換えにこれらの問題も抱えていかなければなりません。

 ですから、あからさまに原発反対といったようなことを主張していては、ただのエゴとなってしまいます。

 結局一番いい方法は、私達が使用する電気量を減らしていくことになるのです。


 今、家電製品を作るメーカーの人達は、積極的に消費電力の削減につとめています。

 冒頭にも書きましたが、エアコンの消費電力は以前と比べて約40%、冷蔵庫は約75%も減ったそうです。

 私達も負けてはいられません。少しずつでも使用する電気量を減らしていきましょう。

 私も次のようなことをしながら、節電に取り組み、二酸化炭素削減につとめています。


1. 蛍光灯の場合

 私は自動車会社で働いていた時、節電のために32Wの蛍光灯4本を出来るだけ消灯するように心がけていました。

 これを8時間の勤務時間中ずっと継続した場合、節約した電気量は32×4×8=1024Wh(1.024kWh)となります。

(つまり、1kWhは、大体32W蛍光灯4本を8時間点灯させた時の電気量に相当します。)

 これによって二酸化炭素は、450g/kWh×1.024kWh≒460.8g削減出来たことになります。

 毎月の出勤日を20日に設定した場合、排出量は1ヶ月で、460.8×20=9216g削減出来たということになりました。


2. 待機電力の場合

 私はこの作品のための資料集めをしている時、「あなたにもできる!環境エコ生活のススメ」という本の中で、家電製品の待機電力を50%減らせば、平均的な家族1世帯辺りの二酸化炭素排出量を1日あたり164.7g、1年で60.1kg削減出来るというデータを得ることが出来ました。

 これを受けて、私はこの度ノートパソコンの待機電力(ここでは1.5Wと設定しました。)を0にすることでどれぐらいの二酸化炭素を削減出来るか計算してみました。


 毎月の出勤日を20日、休日を10日に設定し、出勤日は1日15時間、休日は24時間電源を切っていると考えた結果、待機電力による消費電力は15時間で22.5Wh、24時間で36Wh。二酸化炭素排出量に置き換えると、それぞれ10.1g、16.2gになりました。

 これを継続した場合、排出量は1ヶ月で、10.1×20+16.2×10=364g、1年では4368gになりました。

 ノートパソコン1台でも待機電力を0にするによってこれだけの成果が得られます。

 会社や家にある色々な機器で実践すればきっと大きな成果が得られると思います。

(ただし、頻繁にコンセントを抜き差しすると、コンセントをいためる場合もあるので、そういう場合にはスイッチつきの電源タップを使うことをお勧めします。)


3. 暖房の場合

 私は2008年〜2009年にかけての冬シーズンにおいて、平日の朝に起床してから朝食をとり、会社に出かけるまでの30分の間、石油ストーブ(燃料消費:0.438リットル/h)の使用を出来るだけ控え、800Wの電気ストーブを使うように心がけました。

 その結果、二酸化炭素の排出量は次のようになりました。


 石油ストーブ …灯油を1リットル燃やすと二酸化炭素は2458g排出されるので、

0.438×0.5(h)×2458≒538.3g

 電気ストーブ …0.8(kW)×0.5(h)×450=180g

 つまり、毎朝30分の間に538.3−180=358.3gの二酸化炭素を削減出来たことになります。

 1ヶ月の出勤日を20日とした場合、1ヶ月で7166g、冬の間(12月1日から3月15日まで。合計70日に設定)では、25081g(=25.08kg)となりました。

 私自身、毎日少しずつの努力でも、積み重ねればこれだけの成果が得られるということを改めて知りました。



 インターネットなどでは、料金定額などのサービスがあります。

 それを利用すれば、時間を気にすることなく利用出来ます。

 しかし、接続料は定額でも、電気代は使えば使うほど増えていきます。

 昔、「ゲームは1日1時間」という言葉が流行したように、インターネットにも使用時間を決めておいたほうが効果的ではないかと思います。


 電気の使用量を減らす方法は、探せばまだまだあります。

・夜更かしをしない。

・家電製品を買う時には、消費電力の少ないものを選ぶ。

・冷蔵庫の中に物を詰め込みすぎない。

・パソコンをしばらく使わない時にはスタンバイにしておく。

・寝る前には電気ポットの保温を切る。

・電子ジャーの中のご飯の残りが少ない時には、保温を切る。

・テレビを切る時には主電源まで切る。

 以上のことを実践すれば、二酸化炭素排出量を1日1kg削減することも出来ると思います。

 どれか出来ることがあれば、小さなことでも積極的に実践していきましょう。

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