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X 木材から出来る二酸化炭素削減法

 私達日本人は毎日の生活の中で、植物や木材をたくさん使用しています。

 木材は燃やせば当然二酸化炭素が発生します。

 私は小規模ながら野焼きを経験したことがありますし、植物を燃やすことを否定する気はありません。

 しかし、過度の開発や焼畑、森林火災などによって森林が失われてしまうということが報道されると、さすがに心が痛みますし、二酸化炭素のことが気になってしまいます。


 では、植物(木材)を燃やすと、二酸化炭素はどのくらい排出されるのでしょうか。

 それを明らかにするために、Yahoo! JAPANで検索をして情報を集め、自分なりに計算をしてみました。


 大気の温湿度と飽和した状態の木材には15%の水分が含まれています。

 さらには、乾燥木材中の炭素含有率は50%というデータがありました。

 つまり、一般の木材には42.5%を炭素が占めていることになります。

 これをもとに計算すると、木材100gを完全燃焼させると、42.5gの炭素が燃えたことになり、二酸化炭素は42.5×44÷12≒155.8gになります。

(実際には、木材を燃やしても炭が残るため、このとおりの値にはなりませんが…。)


 私達が使用している木材の代表的なものとして、割り箸があります。

 割り箸1膳の重量を6gとした場合、その中に含まれている炭素は6×0.425=2.55gになります。

 2.55gの炭素を完全燃焼させると二酸化炭素は2.55×44÷12=9.35g排出される計算になります。

 私達日本人は、1年間に約248億膳の割り箸を消費しています。

 そのうち、約240億膳を中国から輸入しています。

 割り箸の製造に使われる木材は、間伐や枝打ちによって得られたものや、折れた野球のバットなどを有効利用しているものもあります。

 ですから、割り箸を使うことは決していけないことではありませんが、森林破壊の一因になっているのも事実だと思います。

 中国は今後、日本への割り箸の輸出量を減らしていくそうです。

 私達はこれから、今までのように一度だけ割り箸を使って、その度に使い捨てるということは確実に出来なくなっていくと思います。

 他の項でも当てはまることですが、私達は今までの考え方ではもはや通用しない状況にまで来ています。

 これからは新しい発想で毎日を過ごしていかなければなりません。


 また中国では今、砂漠化が進行しています。

 その砂漠から舞い上がった砂は、毎年春に、黄砂になって日本にやってきて、健康被害をもたらしたりします。

 つまり、私達が割り箸を使うことと、黄砂問題は、決して無関係ではないはずです。


 私は外食に行く時には自分で箸を持参したり、再利用可能な箸を取り扱っている店に行ったりして、割り箸の使用を減らしています。

 持ち帰り弁当などの店で注文をした場合、店員さんが割り箸をつけてくれることがあります。

 しかし、持ち帰って家で食べる場合には、積極的に「割り箸は結構です。」と言う勇気を持ちましょう。

 多くの店員さんも心の中ではそれを望んでいると思います。


 割り箸の他に木材を通じて、今日から環境保護や二酸化炭素削減に貢献出来る手段として、国産材を使うこと、さらには間伐材を使うことが挙げられます。

 つい忘れがちなことかもしれませんが、日本は国土の3分の2が森林であり、本来ならば木材には非常に恵まれた国です。

 今でも国内で林業は行われていますが、いつしか海外からの安い輸入木材に押された影響で、林業に従事する人口が減り、森林が放置される例が多くなりました。

 そして、現在日本で使われている木材の8割が輸入木材となってしまいました。

 日本の林業は海外と比べて人件費は高くなると思いますし、値段も輸入木材と比べれば確かに価格が高くなると思います。

 しかし、国産木材は、輸送によるエネルギーの使用が少ないので、二酸化炭素排出に関しては非常に大きなメリットを持っています。

(詳しくは、「XII 輸送から出来る二酸化炭素削減法」で触れます。)

 また、最近では間伐材として、間引きされた木を使用して木材や紙製品を作る例も出てきました。

 これまでの発想ならば、使い道のないまま放置されたり、焼却処分されるだけだったかもしれない間伐材を見直し、間伐材を使用した製品を優先して購入すれば、日本の森林を有効活用し、林業の推進にもつながります。

 さらには二酸化炭素の削減、海外の森林保護にもつながると思います。

 日本がいつまでも海外の森林を食いつぶすような国でいるわけにはいきません。

 皆様も今まで以上に木材を賢く活用していきましょう。


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