過ぎ行くも日常
掲載日:2019/05/01
楽しんで頂ければ幸いです!
「忘れ物ない?」
声は私に尋ねた。
私はう~んと首を傾げた。
「…忘れ物あるよ。人も物も思い出も。」
いつもと変わらぬ玄関で、鮮やかな緑のスニーカーを履いた。
「えっ!?思い出は持っていってよ!何もかも変わるわけじゃないし。というか、そんな変わらないし。」
苦笑いしながら声は言った。
「変わらないか…そんなの分からないよ…」
私はしゃがんで靴の紐を結び直す。
声は苦笑いし、でも真剣に私に語る。
「思い出はどこかに残る。それにあなたの過ごした時代は消えるわけじゃない。目に見えなくなるだけ。で、あとはさほど変わりなし!だからさ、安心して行ってきなっ!」
立ち上がった私の背中を声は強く押した。
「えっあなたはー!」
ーーーーーーピッピッピ
時計のアラームが鳴る。
私は手を伸ばし上のボタンを押す。
ー5月1日 AM7:00
いつもと変わらない朝。でも新しい時代の朝。
私は天井を見上げる。
「何も変わらない」
いつもの日常がまた始まる。
私自身も特に昨日と変わりない。
期待なんかしていなかったけど、本当に…何も無い。
でも時代は新しくなった。
だから手始めに私は
「新しい元号覚えよ」
そう決意した。
読んで頂きありがとうございました!新しい元号覚えないといけないですね!




