悪魔の嘲り
とても短くてごめんなさい!
あの子の甘ったるい声を皆好きだって言うけれど私は死ぬほど嫌い。
あの子の計算し尽くした動きを可愛いって皆言うけれど私は嫌い。あの子が嫌い。嫌い。嫌い。鳥肌の立つほどの嫌悪感。その声で馴れ馴れしく話しかけないで。その計算し尽した動きで私をこれ以上苛立たせないで。
「ねぇ……数学の宿題やってきたぁ? 今日あたしが指されると思うからさぁ、見せてぇ? 良いよねぇ?」
胸焼けしそうな甘い声。嗚呼吐きそうだ。
昨日カラオケに行く暇があったのなら宿題やればいいのに。と無駄なことを思ってしまう。
「どっかいって」
あんたの顔なんて見たくない。あんたの声なんて聴きたくない。近寄って来ないで。
「ふえっ……キモいって……死ねって……そんな風に言わなくたってぇ!! 酷いよぉっ!」
何を言ってももっと悪いように言うあなたが大嫌い。
色んな人に囲まれ慰められている。クラスが離れれば話さなくなる人。挨拶すらしなくなる人。安っぽい友情。嗚呼ケガラワシイ。
「キモいとか死ねって酷過ぎだろ」
「本当そう!! 最低!」
「お前がキモいんだよ! キャハハッ!!」
「皆、それは言い過ぎだよぉ。可哀想でしょ!!」
『お前は本当に優しいなぁ』
安っぽい友情。
安っぽい優しさ。
安っぽいもので塗りたくられている安っぽいこの世界。
なんて不潔でケガラワシイのだろう。
あの子の甘ったるい声、計算し尽くした動き、安っぽい友情、安っぽい優しさ。その全てが無くなるのなら喜んでこの世界を壊してしまおう。
3・2・1……バーンッって。
《貴女はあの子の不幸せを願いますか?》
どこからか女の人とも男の人とも聞き分けられない声が聞こえた。
その声はとても澄んだように綺麗なのに酷く神経を逆撫でする。
「愚問だわ。当たり前でしょう?」
《では…… Ⅲ ・ Ⅱ ・ Ⅰ ………Boooom!!!》
その言葉を聴き、次の瞬間にはもう二度と私の目に木や人、ビルなどこの世にある全ての物が写ることはなかった。




