9.ボクとデートしてください
みんな大好きロリ巨乳です。
男性担当の副担任、小柄で童顔、それでいて胸は爆乳、ついつい谷間を覗いてしまう。
「はい、カイト君、ここから先は男性棟です、男子生徒はお昼ご飯はここで食べるの、それ以外でも、怖い事や嫌な事があったらここに来ると良いわよ」
「まるでシェルターだね」
「そう、そうなの、だけどわたしは先生としてカイト君がそんな目に遭わない様に頑張るからね」
中学生くらいの子に言われてもね。
緩やかにカーブを描く男性棟の廊下には等間隔にドアが並んでいる。
「今ランプが点滅している部屋があるでしょ、あれがカイト君の部屋よ」
どう言う構造なのか、スマホで個人を認証しているのか、それとも顔認証かな。
▽
俺専用の個室はビジネスホテルくらいの大きさ、と言うかビジネスホテルそのもの、入り口の横にユニットバス、部屋の大部分はベッド、そして窓際にはソファ、小さな応接セットのソファでロリ巨乳と向き合う。
「まずは荒川カイト君、初日から大変失礼な事になってゴメンなさい。
あの無礼な生徒は退学させますから安心してください」
「ちょっと待って、リンドウちゃん、退学はやめてあげて、まだ登校初日だよ」
「リンドウちゃんって…… とりあえず無礼な生徒に関しては梅子先生と相談しますね。
それからわたしは先生ですよ、ちゃんとリンドウ先生と呼ぶ様に」
ロリ巨乳先生が精一杯威厳を見せようとしているけど、子供が頑張っているみたいで微笑ましい。
「は~い、リンちゃん先生」
「もう、ふざけないの、説明を進めますよ、荒川君達男の子がどうしてこの学校にいるか分かりますか?」
「何で、ですかねぇー」
「端的にと言うと、男子生徒がいるとクラスが収まるの。
高校生だから異性の前では恥じらいを見せたいと言う感情が湧いて来るからなのかな」
「それじゃ、女子だけの学校は恥じらいは無いの?」
「ある訳ありません、大声でイヤらしい話をするし、暑いからと言って、スカートを脱いだり。
そこかしこでオナ…… ……それはもう、動物の群れですよ」
「だけど、俺はいるだけでいいの?」
「男子生徒に求める最低限はまず、そこに存在すると言う事ですが、もちろんもっと先を求めます」
「分かり易く言うと」
「女の子達に男の子と接する機会を与えてあげて欲しいからなの。
あの子達と言うか、殆どの女性は男の人と接する事無く人工授精で子を授かっているの、せめて学生時代くらいは夢を見させてあげて」
「えっとー、俺は何をすれば良いのかな?」
「デートしてあげてください。
あっ、もちろん荒川君が気に入らない子は無理に付き合う必要はないわよ」
「デートってどこまで?」
「一緒にお茶してあげれば充分です、おバカな女子高生なんてそれだけで舞い上がって半年は寝られない夜を過ごしますよ」
この先生、ロリ顔だけど毒舌だね。
「だけど30人しかいないよね」
「それは心配いりません、これから他のクラスや他の学年との交流行事も有りますし、校内で気に入った子がいたら指名するのも有りですよ、男子生徒の指名は基本誰も断りません。
シンフォニア高校以外の学校の生徒でも指名できるのだけど、デートはクラス内から初めてくださいね、クラスの子達が落ち込んじゃいますから」
「だけど俺が指名しても、相手が嫌がるかも知れませんよね」
「女子高生なんて性欲が制服着ている様なものですよ、バスタブに入ればシャワーを股に挟んで“アンアン”鳴いている様な生き物が、男性の誘いを断る訳ないです。
もし荒川君の誘いを断る様な生徒がいたら先生が往復ビンタでお仕置きしますからね」
フンスと鼻息を鳴らし、わたしは強くて怖いんですアピールをするリンちゃん先生、何故か笑ってしまうよ。
「わかりました、明日からデート相手を探しますね」
「えっ、良いの?」
「リンちゃん先生、さっき言いましたよね」
「いや、そうだけど、男の子はデートを嫌がったり渋ったりするから、そう言う子をなだめすかして、おだてるのがわたしの仕事なんですよ」
あまりに明け透けじゃないですかリンちゃん先生。
「お茶ぐらいならいつでもいくらでも、リンちゃん先生一緒にお茶しませんか?」
ゴクリと唾を飲む音が聞こえた。
「… えっと、…… 荒川君がしっかりした生徒だと分かりました、それだけしっかりしていればバイトとかの話が来るかもしれません」
「どんなお仕事をすれば良いのかな?」
「最初は飲食店ですよ」
「厨房とかですか」
「男の人に厨房なんて任せる訳ないじゃないですか、フロアーに決まっています、男の人がエプロンして立っているだけで、お店は大行列ですよ。
男+エプロンなんて最高の組み合わせですよ、そのうちメディアの仕事もバンバン来ますよ、凄いですよ」
「コンビニ店員じゃなければなんでもいいですよ」
「有り得ません、有りませんったら、有り得ません!」
「コンビニバイトをそこまで言わなくても」
「バイトの話じゃありません、カイト君がコンビニに行く事は有り得ないと言いたいのです!」
「現代人ならコンビニくらい普通に行きますよね」
「だーめーでーすぅぅぅ、いいですか、男の人は憧れであり手に届かない存在なんですよ。
それなのにコンビニで漫画立ち読みしたり、レジ前の割引商品を手に取ったりしたらダメなんですぅぅ、幻滅です、夢が崩れ去ってしまいます」
「はぁ、そうなんですか」
「もちろんファストフード店もNGですよ、デートに行くのならオシャレなカフェとか小洒落たイタリアンのお店とかにしてください」
「高校生のデートにですかぁ?」
「そうです、これから先カイト君は大勢の女性とデートするでしょう、ですが女の子にとっては最初で最後になるかもしれないデートなんですよ、その気持ちを酌んであげてください」
一世一代の晴れの舞台が500円のバーガーセットでは可哀そうと言う物だろう。
「確かに、もっともですね」
急に真面目な顔になったリンちゃん先生。
「あのですね、荒川君は色々あってスタリオン学園に進めなかったのです、それで絶望したりくさったりする人が多いのですけど。
一般高校からでも知名度をどんどん上げて、生活水準もグイグイ上げてスタリオン学園卒と一緒かそれ以上の生活をしている男性がいっぱいいます、荒川君にはその素質があると思います、いやきっと有ります、先生は確信しました!」
そう言う事だったのか、今までの話だとスタリオン学園とは子作りの種馬みたいな生活をしている生徒達、荒川カイトと言う男はスタリオン学園には進めなかった。
“種なしブドウ”と呼ばれたのは俺に子供を作る力が無いからだろう。
「リンちゃん先生、俺これから頑張って行きます」
「はい!先生も全力で応援しますよ」
「だけどあと少し勇気が欲しいんですよ、先生手伝ってくれませんか?」
「良いですよ、先生は荒川君の為なら何でもします」
「分かりました、それじゃ先生のオッパイをモミモミさせてください」
食い気味に前のめりだったリンちゃん先生は後ろに飛びあがり、細い腕で胸を隠そうとするけど、全然隠れていないよ。
「そっ、そんな、そんな、そんなのダメです」
「えー、さっき先生は“何でもします”って言いましたよね」
「なんでもでも、ダメです、そんな事絶対にダメです、ダメに決まっています!」
「あーあ、リンちゃん先生から勇気をもらえると思ったのになぁ、残念です」
下を向いて落ち込んだ表情を作る。
しばらく重い沈黙が場に立ちこめていたけど、ロリ先生が立ち上がり、こちらにやって来る。
「あのですね、荒川君、えっと少しだけなら」
俺の前に胸を差し出してプルプル震えているリンちゃん先生、目には涙を浮かべているよ、これはさすがに本意ではない。
「冗談ですよ、リンちゃん先生」
頭をポンポンとすると目をまん丸に見開いたロリ巨乳先生、今日はちょっと調子に乗り過ぎたかな。
男子生徒はデートをするのが仕事と言うパラダイスみたいな学校です、男性の理想を具現化したような世界ですが、真相はどうなのでしょうか。