68.学内メイド
お昼ご飯はリンちゃん先生とケータリングを食べていたのだけど、今日からは桜ちゃん先生と一緒か、食後の“仲良し”が好きだったんだけどなぁ、
厚みのあるドアを開けるとそこにはメイドさんが待っていた。
「お帰りなさいませ、カイト様」
「誰?」
「この子はメイドの佐竹ヒバリさんです、今日からカイト君のお世話をしてくれるお姉さんですよ」
桜ちゃん先生が自慢気に教えてくれる、
「はぁ、それではこの子と三人でご飯を食べるのですね」
「カイト様、わたくしはもう食事は済ませております、カイト様と水無月様のお世話をする為に参りました」
「そう言う事です、佐竹さんの仕事はあくまでも食事の準備と片づけですよ」
▽
窓際の小さな席で桜ちゃんとお昼ご飯、桜ちゃんは自分で優秀と言うだけあって、頭の回転が速く、話題も豊富で俺を飽きさせない、
ケータリングの皿が空になるのはあっという間だったよ。
「それでは、先生は職員室に戻りますけど、カイト君、ちゃんと午後の授業を受けるのですよ」
「は~い」
狭い部屋にメイドさんと二人きりにされてしまった、
「あの、カイト様、食休みに少し横になられてはいかがでしょうか?」
「うん、そうだね」
「わたくし、マッサージが得意なんですよ、カイト様、いかがでしょう?」
「あっ、うん、お願いしようかな」
流れる様な動作で上着を脱がされ、真っ白なシーツにうつ伏せになると、少し硬めのマットレスにシワをつくる、
もはや本来の目的を隠す気が無くなったヒバリちゃんは、俺のお尻にバスタオルをかける。
硬くなったライフル銃は初めてのマシュマロを易々と貫き、シーツのシワは不規則に伸びていく、ここまでは流れる様な動作。
連発銃の遊底の様に激しく前後に動いた俺の下体、けなげなメイドさんはシーツを掴んで必死に耐える、毎日いや、日に数回致している行為だったはずなのだが……
本能に突き動かされた俺はベッドのスプリングを軋ませるが、いつまで経っても銃弾は発射される気配が無い、おかしい、弾装にはしこたま銃弾が溜まっているはずなのに。
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ハァハァと荒い呼吸をしているメイドさん、普段よりも長い時間交わっていたのだから身体の負担も想到だろう。
だが俺には行為の後のそう快感は微塵もなく、後悔と情けなさ。
白い欲望は最後まで解き放たれる事は無かった。
ヒバリちゃんの上に乗っているのに他の女の子の事を考えるなんて失礼極まりない事をしたからだろうか。
思い浮かんだのはダリアちゃんや鈴蘭ちゃん、芸能人の穂乃歌ちゃんや沙耶歌ちゃん、そしてリンちゃん先生。
“俺と仲良くするといなくなっちゃうの?”
「ゴメン、ヒバリちゃん」
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一体どうしたんだろう、女の子を前にすれば、秒で元気になって行き場を探して暴れまわる、ここまでは同じだけど、そこから先が変だ、よく知らない相手だからだろうか。
とにかく今は自然に振舞おう、もし俺が満足していないと分かると女の子は傷つくからね。
「ちょっと激し過ぎちゃったね」
俺にニッコリと微笑むメイドさん。
「平気ですよ、あのですね、明日は別のメイドが来ると思うのですけど、同じ様に可愛がって頂けたら嬉しいです」
「へぇー、それじゃヒバリちゃんは普段は何をしているの?」
「メロディ学園と言うメイドの学校は卒業したので、今は製菓衛生師の勉強をしています、お菓子を作る人ですよ」
「あのさぁ、お菓子の勉強は昼間だけでしょ、放課後デートしない?」
放課後ヒバリちゃんとデートの約束をした、ただ若さに任せただけの行為では、一時の快楽は得られても、その後の空虚感が半端ない、やはり女の子の事をよく知らないとね。
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ヒバリちゃんとデート、メイドさんの時はメイド服と言う記号をまとっているけど、私服になると、その子の顔が見えて楽しいよ。
遠くから見るとセーラー服みたいに見えるけど、制服とは違うカットライン、そして胸元が緩く開いているので、俺が上から覗くと、ちょうど山の始まりが見える。
互いに何も着ないでじゃれ合った仲なのに、こう言った事に興奮するのは男の性なのだろうか。
「カイト様、お待ちしておりました、この度はわたくし佐竹ヒバリを選んでくれてありがとうございます」
「えっと、ヒバリちゃん、今日はデートだから敬語は禁止ね、もちろん様付けもやめてね」
「そんなぁ~」
俺の言葉に絶望的な顔になるヒバリちゃんを、いつものグリルに連れて来た、
俺としてはメニュー制覇どころか二周目、三周目のお店なんだけど、女の子にとっては初めて男の人と食事をする大切な時だから、一番良い店に連れて行ってあげないとね。
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「……人の舌をバカにしちゃだめですよ、バターの分量が数グラム増えただけでも、重いって感じるんですよ、お菓子作りの基本は正確な計量からですよ」
「へー、それじゃ、ヒバリちゃん、こっちの白いクッキーと、その茶色のクッキーでどっちにバターが多いか分かるかな?」
「こっちですね、生地の感じが全然違いますよ、バターって言うのは、食感や風味付け、まぁ香りですけどね、そして塩味、だけだと思っているでしょー」
「いや、それで充分でしょ」
「生地のツナギにもなっているんですよ……」
最初の頃はメイド特有の作った笑顔だったけど、自分の特技の話を振ると普通の顔して、俺の意見なんて無視して自分の話をまくし立てている。
メイドとしては失格かもしれないけど、俺は女の子のこういう顔が見たいんだよ。
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楽しい会話をした後はラブホに流れ込む、
部屋のドアが閉じると同時に、俺の前で三つ指ついてご挨拶。
「カイト様、わたくし本日はヒバリがご奉仕致します」
「あのさぁ、一緒に楽しむ感じじゃダメかな?」
「わたしは10歳の時からメロディ学園と言う場所でご奉仕を学んで参りました、カイト様、わたしのご奉仕は受けて頂けないのでしょうか?」
目を潤ませて言われたらお願いするしかないよね。
俺はベッドサイドに座らされると、ヒバリちゃんが言う、
「只今より、見苦しい物を晒しますが、しばしご寛恕を」
セーラーっぽい白い服を手際よく脱ぐと、ブラとパンツだけの姿になった女の子、上下共白のデイリーユースで色気が無いけど、逆に背徳感があるよ。
「失礼致します」
そう言って俺の股間にタオルをかけてくれたヒバリちゃん。
「カイト様のお召物を失礼致します」
俺を産まれたままの姿にしてくれた、このままお任せでも良いけど、なんか違うよね。
「ヒバリちゃん」
「はい」
「抱っこしてあげるね」
「そんな …… あの、わたし重いですよ、下ろしてください、腰を痛めますよ」
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放課後の連発銃は快調に動いたのだが、やはり銃弾は発射されなかった。
勃起はするけど射精が出来なくなった主人公です。