38.しっかり者のJC
メイド編のはずですが、後輩と仲良くしている場面が多いですね。
ベルガールのハコベさんに部屋まで連れて行ってもらう、ドアを開けると三人のメイドさんが並んでいて“おかえりなさいませ”の挨拶。
メイドさん達は生体センサーかスマホの位置情報かは分からないけど、俺が帰宅する時間を把握しているのだね。
菊花ちゃんと蘭ちゃんをリビングに通すと、メイドさんが紅茶を出してくれる、妹の葵咲も話しに入って来て、4人で雑談をしていたけど、寄付金の話しになると。
「お兄ちゃん、そんな大金を持って外を歩いていたのですか、危険ですよ」
ドアの横で控えていたメイドの紅玉さんが、こちらに近づいて来て、スッと腰を落し、目線を俺より下げる。
「失礼致します、わたくし達メイドの仕事には主人やそのご友人の安全を守る事も含まれております。
中学生のお嬢さんに大金を預けるのは保安上よろしくないと思います、どうかわたくし共にお任せいただけないでしょうか」
「それじゃ、お任せしようかな」
紅玉さんの言う事はもっともだね。
「かしこまりました」
しばらくするとメイドさん三人と子供達がお出かけの恰好をしてやって来た。
「それではわたくし共がお金を届けて参ります、どなたか道案内をお願いしたいのですけど」
『それならわたしが』
そう言って、蘭ちゃんと妹の葵咲がソファから腰を上げ、あっという間に菊花ちゃんと二人っきりにさせられた。
▽
“二時間くらいで帰って来ますね”
と言って出かけてしまったメイドさん達。
しっかり者の駿河菊花ちゃんは二人っきりになると、真っ赤な顔をして俯いている。
「菊花ちゃん、俺の部屋を見てみない? それともリビングが気に入ったかな」
黙って立ち上がるとJCは俺の服の裾を掴む。
「……あのですね、お兄さん、今日は …… なさっていますよね、大丈夫ですか?」
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今はリビングでマグカップを間に挟んでいるけど、身体を重ねると女の子はまったく違って見えるのはなぜなんだろうね。
「あの、わたし自分の事しか考えていなくて、申し訳ありませんでした」
「えっとー、何が?」
「その、先輩は今日、既に信濃となさっていますよね、それなのにわたしは……」
真っ赤な顔をして俯いてしまったしっかり者。
「二回くらい平気だよ」
首筋まで赤くした菊花ちゃん、仲良しの痴態が恥ずかしいのではなく、子供っぽくおねだりした事が恥ずかしいのだろう。
俺としては、
“元気なカイくーん、大好きだよ、エヘヘヘ、キスしちゃうぞ~”
と普段見せない部分を見せてくれて嬉しかったのだけどね。
これ以上ベッドの話を続けるのは可哀そうだから、話題をかえて上げよう。
「菊花ちゃん、お金以外にアルトの家の子達にしてあげられる事って何かあるかな?」
「そうですねぇー、一緒に遊びに行くとかですかねぇ」
「そうかー」
▽▽
雲母さんが身体を洗ってくれるけど、今日は蘭ちゃんと2回、菊花ちゃんと2回もしたので、マットで気持ち良い事を頼んだら断られた。
“わたくし共メイドの仕事は、ご主人様の健康を守る事でございます”
メイドさんって、主人の思い通りになる人形の様なものだと思っている人がいるかもしれないけど、しっかりと意思のある人で、主人の健康や安全を最優先に考えてくれている。
なんでもかんでも主人の欲求をみたしてくれる人じゃないんだよ。
「カイト様、今日は激しくイジメられましたね」
「そうかな?」
「ええ、背中が凄い事になっていましたよ、幸せな女の子達ですね」
「ねぇ、雲母さん、大勢の子どもを遊びに連れて行くとしたらどこが良いかな?」
「それは年齢にもよりますね、何年生でしょうか?」
「やっと歩ける子くらいから、9歳までの子達だよ」
「それでしたら公園がよろしいでしょう」
▽▽
この街には信じられないくらい広い公園が有る、病院から来る途中に見たから記憶に残っていたのだけど、土曜日にアルトの家の子達を招いてバーベキュー大会を開いた。
主催は俺だけど、葵咲の中学のボランティアクラブの生徒達も大勢参加してくれた、もちろん子供だけでは心もとないので、メイドさん達も参加だよ。
白音ちゃんや実紅梨ちゃん達ももちろん参加、子供同士と言う事であっという間にアルトの家の子達と打ち解け、芝生広場でボールを持って走り回っている。
メインイベントのバーベキューだけど、俺は火の前に立つのは禁止と言われた、あれは自分で焼くから美味しいんだよ。
「カイト先輩、お肉が焼けました、冷めないうちにどうぞ」
オシャレな中学生がお皿を持って来てくれる、ボランティアクラブの中で一番地味な信濃蘭ちゃんをお持ち帰りしたので、自分達にもチャンスがあるのでは? とみんな気合が入っている。
蘭ちゃんはゴミ捨てとか地味な仕事を進んでやるから、選ばれたと言う情報が出回っているのだろう、みんな動きが良いし、ゴミ捨てなんて取り合いだったよ、これは何か違うよね。
最後は全員で記念撮影、アルトの家の子達を帰りのバスに乗せたら、そのまま解散と言う流れだけど、中学生の子達は目がギンギンしている。
「カイト先輩、誰かお話しをしたい子はいませんか?」
部長の駿河さんが聞いて来る、
“あー、これは俺が誰かを指名しないと収まらないな”
「相模さんとお話しをしてみたいな」
「分かりました」
俺が選んだ相模梓ちゃん、選んだ基準はアピールをしてこなかったからだよ、なんと言うか存在に花が無いと言うか、地味な印象で、本人もそれを自覚しているのだろう。
一人だけ芋ジャージだったしね、だけど胸は巨乳、いや別に胸で選んだ訳じゃないよ。
俺と梓ちゃんだけを残して解散してしまい、賑やかなバーベキュー場は一瞬で静かになる。
「梓ちゃん、ちょっと散歩しない?」
「はい、カイト先輩」
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梓ちゃんとは、外でしてしまった、女の子的には可哀そうだから、後で再デートしてあげよう。
やりたい放題の主人公、ついに青姦です。