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貞操逆転世界で好き放題  作者: miguel92
メイド編
32/74

32.子持ちのメイドとJS

 三人のメイドさんと、その子供が同居人となりました。



 三人のメイドさん達、最初は通いを考えていたのだが、俺の部屋には使用人部屋が数部屋有ったのだ、何カ月も住んでいたのにどうして分からなかったかと言うと、使用人部屋への入り口は普段は単なる壁、ドアノブすらついていない、メイドさんが前に行くと音も無く開く仕組み、まるで忍者屋敷だよ。


 俺は主人だけど女性の部屋に入る程無粋じゃない、聞いた話では使用人部屋は親子二人でも充分な広さらしい。


 なんと妹の葵咲あおいは今まで使用人部屋を使っていたのだ、たとえ血の繋がりが無くても葵咲あおいは俺の妹だよ。

 葵咲あおいは俺の向かいの部屋に引っ越しさせた。


「ご主人様、わたくし共親子を雇って頂きありがとうございました」


 宇治雲母うんもさんが頭を下げる、スラリとした長身なのに、巨乳と言うアンバランスな身体、7歳の娘さんは白音しらねちゃんと言う可愛らしい子だけど、環境の変化に戸惑っている感じ。


「これからよろしくお願いしますね雲母うんもさん、白音しらねちゃんもお兄さんと仲良くしようね」

 ペコリと頭を下げ小一の女の子。


「わたくし鴨川琥珀と申します、ご主人様のお好きな名前でお呼びください、それからこちらは娘の黄美夏きみかです、まだ7歳で至らぬ点も有るかと思います、ご迷惑をお掛けしたら遠慮なく叱って頂きたいです」


「琥珀さん、子供を叱ったりしませんよ、それからボクの事はカイトと呼んでください」

 歳上の女性の前で俺と呼ぶのはなぜか恥ずかしいので、ボクになってしまう。


巨涼おぐら紅玉こうぎょくと申します、娘の実紅梨みくり共々ご奉仕をさせて頂きます」

 実紅梨みくりちゃんは9歳だけど、スラリと細い手足、成長の早い子だ、ママの紅玉こうぎょくさんは低身長ロリタイプ、もうすぐ娘に追いつかれそうだよ。


「わたし実紅梨みくりです、いっぱいご奉仕するのでわたしにもお情けをください」


実紅梨みくりちゃん、お情けの意味分かっている、子供には無理だからね」


「エッー」




「ところでカイト様、わたし達を三人も雇ったのは交代制にする為だとおっしゃいましたが、これはどの様な意味でしょうか?」

 紅玉こうぎょくさんが訊いてくる。


「そのままの意味ですよ、早番の人は早起きしてボクの朝ご飯を作ってください、遅晩の人は晩御飯の支度をお願いしますね、それから一人は休みです、交代のサイクルとか細かい時間は三人で決めてください」


「それでは、時間が余ってしまいます」

 雲母うんもさんが悲痛な声で言う、時間が余るなら良いじゃないの。


「そうでございます、斡旋所で聞いたと思いますが、わたし達メイドは主人よりも早起きをして、主人が寝静まったのを確認してから休む様に躾けられております」


「それは、他の家の話でしょ、ボクのところではそう言う勤務は無しです、寝不足では仕事が出来ません、しっかり睡眠を取ってください、それから余った時間は子供達と一緒に過ごしてください、ボクには三人もメイドさんがいますけど、子供のママは一人だけですよ」


 三人は納得した様な顔になったけど、琥珀さんはまだウズウズしている。

「琥珀さん、何かあるのかな?」


「言いたい事と言う訳ではないのですが、確認と言うか」


「どうぞ」


「カイト様とわたし達の子供の距離感はどの様な感じをお望みでしょうか?」


「一緒の家に住んでいるのです、時々抱っこをしてあげるくらいの関係にして行きたいですね」


 三人のママとその娘達はパァーっとお日様みたいな表情。


『かしこまりました、その様に躾ます!』



 後で分かったのだけど“抱っこをしてあげる”と言う言葉を性行為の隠喩として捉えた様だ、さすがに小学生と出来ないよね。


 ▽


 一気に六人も住人が増えたのだけど、賑やかさは無い、夕食は葵咲あおいと二人で食事、琥珀さんがサーヴしてくれる、最初はみんなで一緒に食べようと言ったのだけど、お願いだから止めてくださいと懇願された、彼女達の中ではメイドとしての矜持があるのだろう。


 食事を済ますとリビングに、そうそうリビングのソファの向きを窓向きにしたよ、サンゴさんの部屋を参考にしたのだよ。

 食後のお茶を置くと琥珀さんは静かに去って行く。


「片づけはわたしの仕事だったのになぁ」


葵咲あおいはそんなに家事が好きだったの?」


「家事が好きじゃないよ、お兄ちゃんの役に立つ事が好きだったんだよ」


「嬉しい事言うねぇ」


 その一言で頬を真っ赤にする美少女。

「あのさぁ、お兄ちゃん、メイドさん達とエッチな事するの?」


「どうしようかなぁ~ 葵咲あおいはどうして欲しい?」


 急に黙りこんで下を向いてしまった妹、細く上品な手で可愛く手招きする。

「お兄ちゃん、もう少し近くに」


「何だ?」


「えっとね、お兄ちゃん、わたしの役割には気がついているでしょ?」


「ご飯作ったり、片づけしたりとか?」


「そんな訳ないじゃない」

 そう言うとズイッと身体を寄せる葵咲あおい


「お兄ちゃんを一人でも多くデートさせる事よ」

 甘い息が耳たぶをくすぐるが、頭の中は混乱中。


 言われてみれば、葵咲あおいは俺を誘導していた節がある、いや、さすがに俺でも気がついていたけど“ここは貞操逆転世界、そう言う価値観なのかな?”

 程度にしか思っていなかった。


 リンちゃん先生が女子生徒とのデートを勧め、葵咲あおいがからめ手を使い、女の子達と良い雰囲気に持って行く。


「誰に頼まれているの?」


 俺の質問には人差し指を立てて“しゃべらないで”と意思表示のみ。

 ここは監視カメラやセンサーが当たり前の世界だ、この会話も聞かれていると考えた方がよい。



「ちょっと複雑なのよねぇー、そりゃお兄ちゃんが他の女の人と仲良くしている話を聞くと自慢したい気持になるけど、もっとわたしを見てって気持にもなるし」

 いつもの声で喋り出す妹、さっきの内緒話は無かったことにしろって事だね。


「同じ家に住んでいる人と深い関係になるのはイヤだろうから、メイドさん達とはエッチな事はやめておくね」


「それはダメ」


葵咲あおい、どっちなんだ」


「うんとねぇ、斡旋所で聞いた話なんだけど、メイドさん達は男性のご主人様に可愛がって貰えるのがステイタスなんだって、メイドさん達に自信をつけさせてあげて」


「分かったよ」


「それとママとエッチな事をする時には娘にも見せてあげてね」


「それは幾らなんでもおかしいよ、ケダモノじゃないんだから」


「これも斡旋所で聞いた話なんだけどさぁ、メイドさん達は今まで不安定な状態だったらしいんだ、短期のバイトとか、その場限りの仕事で食い繋いでいたみたい。

 子供もそう言う姿を見ているから、不安になるらしいのよ、新しい職場ではご主人様に可愛がってもらっていますって言うところを見せれば安心すると思うんだけどなぁ」


 前の世界に似ているけど倫理観は違っていたりする、妹の要望を半分は聞くけど、残り半分は無しだよね、娘の前でママとエッチなんてハードル高過ぎ。



 そもそも妹は誰からの命令で来ているのだろうか? そして彼女の言葉はどこまでが本音でどこまでが仕事なのか。



 娘の前でエッチをする、ハードルが高すぎです。

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