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25.幼女と遊んでください



 小柄な同級生紅葉(もみじ)ちゃんの家に遊びに行って、流れる様にベッドインして乳繰り合った後、突然布団を剥がされた。

 紅葉もみじちゃんのお姉さん青葉さんが勘違いをした様だけど、妹さんは怒り心頭。


「この度はまことに申し訳ございませんでした」


「お姉ちゃん、どうしてわたしに頭を下げるの、まずはカイト君に謝るのが先じゃないですか?」

 リビングのソファに座った俺と紅葉もみじちゃんに土下座をする青葉さん。


「カイト様、まことにすいませんでした」


 さっきから数回繰り返しているこのやり取り、さすがに許してあげようと言う気になるけど、紅葉もみじちゃんの怒りは収まる気配はない。


紅葉もみじちゃん、青葉さんはもう充分謝ったと思うよ、別に悪意が有った訳じゃないし、そろそろ許してあげれば?」


「そうだよ、もう充分に頭は下げたって、誠意は伝わっているよね、カイト君」


「ダメです! それになんでお姉ちゃんがカイト君なんて、馴れ馴れしい呼び方をするのですか、男の人が家に来ているのですよ、ちゃんと“様”をつけて呼んでください」


「もぉー、頭固いなぁー、紅葉もみじは」


「青葉さん、紅葉もみじちゃんはいつもこんな感じなんですか?」


「いやー、昔は素直な子だったんだけど、お風呂場でオナニーしているところを家族に見られてから……」


「お姉ちゃんは、どうして男の人の前でそんな事を言うのですか!」


「そんなに怒らないの紅葉もみじ、ビーチボールにボディーソープ塗りつけてアヘアヘするのは誰でも通る道だって」


「いい加減にしなさい!」


 真っ赤な顔して怒りだした紅葉もみじちゃんをなだめるのに苦労したよ、これって原因は青葉さんにありそうだけどね。



 ▽▽



 忙しいながらも充実した性生活を送っている俺に妹が聞いて来る。


「お兄ちゃん、週末は何か用事ある?」


「いや、特に何も無いけど」


「えっとねぇ、中学にはボランティア活動をしているクラブが有って、土曜日にアルトの家って言う、施設に慰問に行く予定なんだ。

 施設の子と一緒に料理を作ったり、オモチャとか学用品を配ったりするんだけど、男の人がいてくれたら子供達も喜ぶと思って」


葵咲あおいはそう言う活動に興味があるんだね」


「いや、わたしも縦割学級で先輩に聞いて知ったんだけど、あのさぁ、わたしはこうしてお兄ちゃんと一緒に過ごしているじゃない、だけど男の人を知らない人も大勢いると思うんだ。

 そういう人達に少しでもおすそわけと言うか、男の人はこんなに優しいんだよって教えてあげたいの」


葵咲あおいは優しいね」

 急に顔を真っ赤にして横を向いた妹。


「…別に、先輩に言われただけだし…」


 ▽


 アルトの家と言う施設は親のいない子供を集めた場所らしい、前の世界と違って両親がいない社会では、簡単に孤児が出て来てしまうのだろう。


 駿河さんと言う子がボランティア活動の責任者的ポジションらしい、学年は中三だけど、学校指定ジャージを着ているので、幼く見えてしまう。


「この度はご無理を言って申し訳ございませんでした」


「えっとー、頭を上げてよ、駿河さん、俺が自分から参加したいと言いだした事だから、そんなに改まらないで欲しいな」


「お気づかいありがとうございます、それでは今日の流れを簡単に説明しますね……」

 児童養護施設では年少の子達の遊び相手と歳上の子達とは一緒に昼食を作り、最後に全員にプレゼントを配って終わりと言う流れらしい。


「お兄さんには小さい子の遊び相手になって欲しいのです、それと最後にプレゼントを手渡しして頂けたら子供達も喜ぶと思います」


「俺も料理を手伝おうか?」


「ダメです! そんな事したらわたし達全員逮捕されてアルトの家も閉鎖になってしまいますよ」

 駿河さん、それは大げさと言うものだろう。


 ▽


 予想通り俺はちびっこ達から大歓迎を受けた。

「男の人ですか?」


「そうだよ、他の大人よりも大きいでしょ」


「へぇー」


「男の人だったらオチンチンあるの?」

 横で見ていた施設の人が止めに入ろうとするけど、俺はそれを制止。


「あるよー」


「見せて」


「それは見せられないよ~ 触るだけなら良いよ」


「ほんとー」


「それじゃあ、目を閉じて」

 オマセな幼女スモモちゃんの小さな手を優しく掴むと、俺の人差し指を握らせる。


「はい、離してー、さっきスモモちゃんが握ったのがオチンチンだよ」


「う~ん」


 幼女でもさすがにおかしいと思ったのだろう、だけど真っ向から否定する事も出来ず悩んでいる。


 ▽


「一緒に遊んで頂きありがとうございました、あの子達には良い経験になったと思います」

 施設の人が俺に頭を下げる。


「ここには何歳の子がいるの?」


「一歳に満たない子から、九歳までです、ご縁が有れば他の家庭にもらわれて行くのですが、10歳の誕生日までにご縁がないとメロディ学園と言うところに進んで行きます」


「メロディ学園って?」


「メイドを養成する学校でございますよ、一般の教科も教えてくれますし、大学まで進む子も普通にいますよ」


 親の庇護が無い子はメイドになるのか、女性に対して優しいのか、そうじゃないのか迷う社会だね。


 ▽


 その後はみんなで食事してプレゼントを渡し、全員で記念撮影をして解散と言う流れになったのだけど、葵咲あおいがやって来て。


「ゴメン、お兄ちゃん、この後友達と図書館に行く約束があって、男の人を一人で帰す訳にはいかないから、誰か気に入った子に送ってもらって」


 葵咲あおいらしいね、この世界では男が一人で街を歩くなんて、有り得ないので、誰かを指名しないと。


「駿河さん、帰りに送って欲しい子がいるんだけど」


「まぁ、誰をご指名でしょう?」


「一番後ろの三つ編みをした子と一緒に帰りたいよ」


「それは、じ……控えめな子を選びましたね」


 駿河さん、地味って言おうとしたよね。

 地味な女の子は信濃蘭と言う子で、小鼻が開いて、顔面偏差値は低め。


 ちょっと遠回りして帰ろうかな。




 信濃蘭ちゃんは普通の子です、この世界は美人のインフレが起きているのです。

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