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貞操逆転世界で好き放題  作者: miguel92
優等生編
16/73

16.おでこの広い優等生

 優等生との仲良し、男性目線です。



 神月原こうづきはらダリアと言う優等生がわざわざ俺のマンションに来て、勉強を教えてくれると言う、勉強には不安しかない俺には天の助けに見えたよ。


 マンションの共有スペースは高級ホテル顔負け、専属のメイドさんがいて、紅茶を出してくれるんだよ。

 豪華すぎない?


 二時間くらい集中して勉強したら、勉強も随分と進んだよ、あの学校はレベルが高いし、落第とか普通にあるそうだ、もちろん男子でも例外なく落とされると、梅子先生に脅された。


 その後、妹の葵咲あおいがやって来て、ダリアちゃんを部屋に入れる様にと強引な提案。

 昨日野ばらちゃんの家に上がった時には、

”男が無防備に部屋に上がるな”

 と怒られたけど、女の子を家に招待するのはありだろうか。


 まぁ、葵咲あおいもいるし、大丈夫だろうと思っていたら。

肝心の妹は突然二時間ほど用事が出来たといなくなって。

 今は二人ソファでマッタリとして……ないね。


「カイト君、ここからの眺めは絶景ですね、見てください、街の端まで見渡せますよ」


「そうだね」


「凄いソファですね、本革はクッションが良くて、いつまでも座っていられそうですよ~」


 勉強を教えてくれていた時は落ちついた感じだったけど、部屋に二人っきりになった途端、どうでも良い事をいつまでも喋っている。


「……それですね、姉と一緒だったんですけど、帰り道に…」


「ダリアちゃん、こっちに来て」


 対面で座っていたダリアちゃんを隣に呼ぶ、さっきまでのお喋りは息をひそめ、下を向いてしまった。

 黙って肩を抱くと女子高生の身体はこちらに寄りかかる状態になり、フンワリと良い香りがしてくる。


「あの、あのですね、わたし、その……お胸が……その、アレで、男の人がガッカリするかもしれな……」



 ▲



 本革のソファの軋む音が止み、呼吸も整って来た。


 事後は一緒にコーヒーを飲んだら、やはりニヤケ顔になったダリアちゃん、優等生形なしだよ。


「ありがとうねカイト君」


「痛かったんじゃないの?」


「その痛さを知らない女の方が遥かに多いんだよ、自慢できるって」


「女の世界は大変なんだね」


「そうなのよ、あのねカイト君、ちょっと真面目な話をしても良い?」


「どうぞ」


「カイト君は二日連続で月ヶつきがせさんとデートしたわよね、彼女は美人さんで気に入ったかもしれないけど、時々別の子ともデートをしてあげないとダメよ」


「男の我儘は通らないんだね」


「うーん、男の人はやりたいようにすれば良いのだけど、このままだと月ヶつきがせさんがイジメられちゃうから」


「女の世界は怖いね、そもそも俺と野バラちゃんがデートをしたのがバレていたのが怖いよ」


「男の人は数が少ないの、この街は小さいからすぐにばれちゃうわよ」


 ▽


 ダリアちゃんをエントランスまで見送った俺、家まで送ろうか?と言ったのだけど、

“バカな事言わないで”

 と相手にされなかった、こう言う時は男女を置きかえると分かり易い。

 女の子に家までエスコートしてもらう男はいないだろ。


 なんと二人目だ、いやナースの美紅さんも入れたら三人だけど、あの時は痴女ナースの夢だと思い込んでいたからノーカンだ、ごめんよ美紅さん。


 リア充ってこんな感じで挨拶代わりにセックスをするものなのか、新川あらかわカイトの頃は縁が無かったから分からない、何よりも野バラちゃんとエッチした翌日に違う子とスルなんて不誠実だよ。


「カイト様、そろそろお部屋に戻りませんか?」


 ロビーで益体も無い事を考えている俺に声をかけてくれたのはベルガールのナズナさん、この人は俺がエントランスに入って、部屋に行くまでをずっと横にいてくれる、それだけの人だなんて贅沢なんだけど、悪い気もする。


「ナズナさん、聞きたいんだけど」


「はい、なんでしょう?」


「女の人って独占欲ってないの?」


「食べ物は独り占めするよりも、みんなで分けた方が美味しいと思いますよ」


 ここはそう言う世界なのかな。


 ▽


 部屋に帰ってしばらくすると、葵咲あおいが帰って来た。


葵咲あおい、友達はどうだった?」


「えっ、アアッ、大丈夫だったよ」


 返事もそこそこにクンクンと部屋の匂いを嗅いでいる。


 可愛らしい麻薬犬は満足そうな表情になると、俺に言う、

神月原こうづきはらさんは、いつ頃帰ったのですか?」


「えっとー、30分くらい前だったかな」


「さすがはお兄ちゃんです、妹として誇らしいですよ」


「そりゃ、どうも」


神月原こうづきはらさんは賢そうでしたね、成績も良いのでは?」


「うん、優等生だと思うよ」


「わたしが思うのですが、優等生ばかりに勉強を教えてもらうよりも、他の人たち、自分と同じレベルとか、自分よりも下のレベルの人に勉強を教えるのもよいと思うのですよ」

 急に評論家みたいな口ぶりになったけど、言っている事は間違っていない。


「そうだね、人に教えると、自分の勉強にもなるよね」


「そーなんです! さすがはお兄ちゃんです」


 どこが刺さったのかは分からないけど、上機嫌になった葵咲あおい



 言うまでもありませんが妹はお出かけなんてしていません。

マンションのフロントの裏に隠れて優等生さんが出ていくのを待っていました。

コンシェルジュさんも共犯です。

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