123.新人研修 ◆ 水無月桜子 ◆
ロリ巨乳の男性担任視点です。
小さな会議室には20代のロリ巨乳二人が並んで座り、斜め前の若手官僚、赤いシンボルカラーのオフィス用プレゼント用ソフト、パワフルにポインターを使い説明をしている。
それを俯瞰する様に眺めている3課長の三田。
「……以上が荒川カイト様の学習到達度と学力傾向です」
若手官僚がプロジェクター画面から、ロリ巨乳に視線を移して発した言葉。
「月見里さんここまでに何か意見とか質問はありますか?」
「はいぃー、バランスが良いですねぇ、何か不得意科目があればそこだけテコ入れすれば良いのですけど、全体に底上げが必要だと感じましたぁ」
ハイトーンでそれでいて甘えた声、男性担任はこう言った口調を練習させられるが、月見里牡丹は脳トロボイスがデフォルトの様だ。
それまで黙っていた3課長の三田が言う。
「月見里君の意見は我々の学習指導方針と一致している。
交友関係で何か伝えておく事はあるかね、水無月君」
水無月桜子、前男性担任はカイトの前では見せない凛々しい表情が口を開く。
「まずは最初の報告にも有った通り、シンフォニア高校の生徒との密接な交渉は禁止させました、本人もそれを守っておりますが。
性交渉を伴わない遊び、いわゆるデートはしております。
それと男性警護員の淡路島と言う者がおりますが、大変懐いております、交代などさせない様に警察の方に進言をいたしました」
「あのぉー、セックスはメイドとしているだけなのでしょうかぁ?」
「仲良しに関してはメイドを中心に指導しております、基本はメイドですが、ヴィオラ学校の幼女やF棟の女性なども相手です。
女性芸能人を時々指名致しますが、地味で目立たない女性を選んでおります」
「えっとぉー、セックスは週に何回くらいなさるのですぅかぁ?」
「日に数回なさります、一日で6回射精した事があるくらいです。
それから荒川カイトにはセックスと言う直接的な表現は使わず“仲良し”と言っております。
性欲は旺盛ですが、意外にデリケートな面ももっております、言葉使いに注意してください」
「はいー、わかりましたぁー」
「他に伝えておくことはあるかね水無月君」
「荒川カイト君は知ってのとおり芸能活動をしております、随行が基本ですので、時間的にかなり厳しいです。
それから芸能活動はかなり成功をして業界の友人も大勢出来ました。
今回は留年と言う事態になったので、もう学校は必要ない。
最近はそんな傾向が見られます、今のところ直接口にする事はありませんが、何かの機会にその様な疑問が頭をもたげてくるかもしれませんので、注意してください」
再び三田課長が口を開く。
「男性はなるべく長い期間学生生活をさせるようにしている。
これは社会に対する帰属意識を育てるためだ、男性管理に必要な事なのでどの様な形であれ学校に通わせるように」
「課長、留年はメンタルに問題があります、無理を承知で進級させるわけにはいかないのですか?」
前男性担任が言う。
「シンフォニア高校に来るのは優秀な女性ばかりだ、いずれは社会の中心になる生徒達に男性と接することで、男に対する否定的な感情を無くす事が目的だ。
在学期間が長くなる事はむしろ好都合だと思うがね」
「失礼いたしました、シンフォニア高校は慰撫工作と言う事を失念しておりました」
▽▽
脳トロ巨乳女子大生と若手官僚が会議室を出て行き、三田課長と前男性担任の水無月桜子だけが残された。
「……水無月さん、急な引き継ぎから頑張ってくれたね、君の様な優秀な学生さんにはもっと活躍してほしいのだけどね」
「課長さんからその様な言葉を頂けるのとは光栄ですね、ですが大学をあまり長く離れたくないのですよ、それでなくてもわたしは文系から進む訳ですし」
「ああ、そうだったね、わたしも学生時代にリクルートを受けて内務省に入った口だから君の“みんなに取り残されたらどうしよう”と言う気持ちは良く分かるよ」
そう言いながらA4サイズより少し大きめの茶封筒を渡す元内務省、現男性庁の課長。
「これは?」
「大学の専攻に関する書類が入っているよ、確認してくれないかな」
課長の言葉を待たずに封筒の中身を確認しだした水無月桜子、自身の望む学部に進学を許可するという証明書、しっかりと学長のサインまで確認した。
底の方に別の厚みのある封筒が入っていた、今時珍しい現金、それもかなり厚い束だ。
「課長、これは?」
「ああ、わたしからの心付けだ」
キャッシュレス社会では金は全て口座管理されているが、流れを辿られたくないお金は現金で渡される。
数ヶ月の臨時採用公務員には分相応、何か裏があると思うのが普通の人の反応だ。
「チップにしては多いですね」
「また学生に戻るんだ、専攻が決まったらバイトする暇もないはずだから、有って困るものじゃないだろう」
「まあ、ここからがスタートですから」
ここは素直に頂いておこうと考えた水無月桜子、短い期間だったが、こう言った社会人の機微を覚える事が出来た。
「そうだな、頼もしい限りだ。
ところで君のスマホには荒川カイト君のアドレスは入っているかな?」
「ええ、入っております、もう削除した方が良いですか?」
「いやいや、復学してからも時々荒川カイト君に連絡を取ってほしいのだよ。
君の判断で構わないから、大学生をカイト君に紹介してくれないかな」
「それは妊娠を伴う性交渉を勧めると言う認識でよろしいでしょうか?」
「その通りだよ、最高の大学に進む能力がある女性が自然交接をすれば優秀な男児が産まれる可能性が高まるからな」
「 …… 確かにおっしゃる通りです、大学の友人に関することには納得いたしました」
「どうしたんだね、水無月君」
「いえ、わたし如き学生が意見を言うのはばからますが、よろしいでしょうか?」
「もちろんだよ、これからの社会を担う若者の意見を是非とも聞かせてくれないかな」
「男性の相手に選ばれるのは知能も容姿も最高の女性ばかりですよね、当然産まれてくる男児もそれぞれの知能や容姿を受け継ぐわけでして。
男性に対する多様性が失われていくと思うのですよ」
「そうだな、多様性の確保は我々も案じている事だ。
だが、容姿に関しては男性の好みの問題もあるので難しいな」
「荒川カイト君は女性の美醜には寛容です、多少個性的な女性を紹介してもよろしいでしょうか?」
「もちろんだよ、水無月君、嬉しい限りだよ、是非とも多様性に協力してくれないかな。
必要なものがあればなんでも言ってくれてよいから」
札束が必要ならいつでも出すぞ、と言う意味。




