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貞操逆転世界で好き放題  作者: miguel92
男性居住区編

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116/124

116.校長室 ◆ 広尾連絡官 ◆

 落ちこぼれ専門の学校ですが、手厚くサポートされています。



承香じょうか学校校長室 ▽



 重厚なマホガニーの机の上には羽ペン、デスクと同じ素材の応接セット、壁一面には革の背表紙の百科事典が並んでいるが、現代人必須のパソコンやタブレットの類は見当たらない、クラッシックスタイルの校長室。


校長が本棚に手を伸ばし“教養科目便覧”と言う厚い本を引き抜くと、シルバーに光るテンキーが現れる、指先がしなやかに動くと、隠し扉が音もなく開く。


「連絡官、どうぞこちらに」


 校長が案内するのはクラッシックな前室とは比べ物にならないスタイリッシュな部屋。


「ほう、ここが本当の校長室なのですか」


「ええ、羽ペンで仕事はできませんのでね、まずはコーヒーでも入れましょう」


 そう言いながら、給湯ポットに向かう校長だが、これはここには聞き耳を立てるメイドはいない、と言う宣言。



「どうぞ、広尾さん」

 そう言ってコーヒーカップを差し出す“連絡官”と言う役職ではなく“さん”で呼んだ。


 普通の人の月収くらいのカップを挟んで雑談を始めた二人の官僚。


「……わたしも研修で男性学校に行きましたが、ここ承香じょうか学校は随分雰囲気が違いますね」


「ここはみんなについて行けない生徒の学校ですからね」


「シュンヤ様達は長いのですか?」


「いえいえ、二人とも二日前に来たばかりですよ。

 前の学校の同級生達がみんな大人になってしまったのでね、劣等感にさいなまされると大人になるのがもっと遅くなってしまいますので」


「なるほど、承香じょうか学校でノビノビと過ごして大人になっていくわけですか。

 彼らは何歳になられるのですか?」


「二人とも14歳、中学の最終学年と言った方が分かりやすいですね。

スタリオン学園は目の前で、二人ともあんまりノビノビ出来ないのですよ」


「そうですか、お二人はどれくらいまで進んでいるのでしょうか?」


 連絡官の質問に小さく首を左右に振る校長。



 シュンヤはメイドやママをあてがい“好きにして良い”と言うと、胸をまさぐるだけで満足してしまう。

 女性に対する暴力とは胸に顔をうずめる事だと思い込んでしまったそうで、当然そこから先に進めない。


 キヨシは逆に成熟した女性に忌避感を示し、小柄で胸の薄い子を好む、もちろん性行為には進めないが、少女に対する暴力はそれなりに行っているそうだ。

 子供に対してしか興奮出来ない、正直に言うと見放された男児だ。

 初潮が始まったばかりの小学生をあてがえば良いと、意見した連絡官だが、最初に子供を相手にしてしまうと、その後の対象年齢は下がるばかり。



「……お世話係りの子達をご覧になったでしょう、キレイどころは元気な男の子に優先的配属されるので、レベルの低い子ばかりなのですよ、その中から胸や身長を基準で選ぶものですから、残念な娘ばかりになってしまうのですよ。

 こちらにももっとキレイな娘を寄こせと要望は上げているのですけどね」



「わたくしはまだ入庁して日が浅いので、良く分からないのですが、どうして落ちこぼれの生徒にここまで手厚くされるのでしょうか」


「確かにこの学校の存在意義は気になりますよね、彼らは将来を……」



 承香じょうか学校は他の男子よりも遅れた子達が来る学校なのだけど、この学校の卒業生たちは優秀な子が多い。

 なかなか射精にまで進めないけど、一旦壁を超えると日に数回の交接、それも暴力は殆ど用いないでだ。


 白い恵みを吐き出せずシンフォニア高校に進む子もいるが、優しい子が多いので、学内でデートを重ねポイントを稼いでいる。

 スタリオン学園に進んだ同じ歳の同級生達の多くが退場したのをしり目にだ。


 男性と言うのは優等生ではダメで、何かこだわりの様な物が必要なのでは、と言うのが校長の見解だ。



「……単純に女性をイジメろ、だけの男性は長持ちしません、幼い子が好きだったり、胸に異常な執着を見せる男性が結果的に長く活躍できるのです。

 現在の男性が少ない状況を打破できるのは彼らの様なこだわりを持った殿方ではないかと愚考する次第で」


「我々の想像する男らしい男とは随分違いますね。

 まるで、えっと、フェティシズムと言う言葉でよろしいのでしょうか?」


「ええ、その通りです、男らしく女性をイジメるタイプよりも、優しく女性に接するタイプが長続きするとは皮肉な事ですね。

 当真とうま様はどちらのタイプだと思われますか?」



「そうですね、彼は彼で一筋縄ではいかない存在でして。

 体格的には中学生で通りそうですが、情緒面では小学生レベルなのですよ。 

 まぁ、純真な小学生だから、簡単に騙せてメイドを蹴り上げたのですけど」


「是非とも当真とうま様の薫陶を受けて欲しいものです、つきましては男子生徒同士で食事を同席させようと考えているのですけど、いかがですか?」

 いかがですか、と質問の形をとってはいるけど、学校内では校長の権限は絶対。

“私のやり方でやらせてもらいます”

 と言う意味だ。


「こと、教育に関してはそちらが専門でしょう、校長の望む方法で教育をお任せすれば、必ずや結果を出してくれるでしょう」

“あんたの好きにやりなさい、けど責任はとりなさいよ”

 と言う意味で返した広尾連絡官。


 すっかり空になったコーヒーカップを持ち、優雅に笑う二人。



「おや、体育の授業が始まるみたいですよ」

 壁に組み込まれた大型モニターには、健康的な男児と、惜しげもなく艶のある手足を晒した女児たち。


「あの子達は何歳なのですか?」


「全員中学生ですよ、一番年上が桃胡姫みるきで中二です、ほら今当真とうま様の腕に絡みついている」


「一番幼く見えますが」


「おさな顔で期待をしていた娘ですが、思ったほど胸が育たなかったので、承香じょうか学校に流れてきた娘ですよ。

 他もまぁ、色々です訳ありです……」




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