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貞操逆転世界で好き放題  作者: miguel92
日輪編

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106/124

106.男性居住区



 昨日の夜は刺激的なお風呂だった、気持ちよくマッサージをしてくれたのは嬉しかったけど、その前のオッパイのマッサージはあんまり……

 一生懸命ボクを奇麗にしてくれたんだから、あんまりなんて失礼だよね。


 血圧とか体温を測ってくれた看護師さんがいなくなると、メイドさんがやって来て朝ご飯の準備をしてくれる。

 カリッと焦げ目がついた食パンにはからはバターの香り、カリカリベーコンと半熟卵、見るからに新鮮な野菜にトロリとしたドレッシングをかける。

 最初にオレンジジュースを飲むと、身体の隅々まで染み込んでいく感じ。


 社宅に住んでいたころとは比べ物にならない高級な食事だけど、一人で食べている食事は味気ない。

 そりゃ今までだって、パパが出かけた後、一人で菓子パンを食べていたけど、食事が高級なだけに寂しさが倍増、七海美ななみちゃん、今どうしているのだろう?


 ▽


 朝食が終わりのんびりしていたら水滴のバッジを付けたお姉さんがやって来た。

「おはようございます、当真とうま様、ここ数日検査ばかりですけど、疲れてはいませんか?」


「心配してくれてありがとう、元気だよ、ご飯はあんまり美味しくないけどね」


「それは失礼いたしました、すぐにシェフを交代させますね」


「違うよ、一人で食べるご飯が美味しくないんだよ、七海美ななみちゃんはどこにいるの?」


「その件に関しては謝らないといけません。

 実は七海美ななみさんと言う女性は今、軍の施設に入れられて、お会いできない状態なのですよ」


「……軍隊って、七海美ななみちゃんは何か悪いことをしたの?」


「悪いことなどはしていませんよ、当真とうま様を最初に保護したのは軍隊なのですよ、覚えておりませんか?」


野原の真ん中でボク達を助けてくれた緑色の人達、やっぱり軍隊の人達だったんだ。

 あれ? 兵隊さん達はみんな女の人だったような。


「軍隊は女の人が多いの?」


「…軍隊には女性しかいませんよ、そもそも男性が貴重なのに、あんな閉鎖的な場所に閉じ込めておいたら大変な事になりますよ」


「ちょっと、男性が貴重ってどういう意味なの?」


「今日はその事を説明に参りました。

 当真とうま様は男女の数がほぼ半々とおっしゃいましたよね、どちらでお聞きしたのかは知りませんが、今の世界では男性はほぼいませんよ、始まりは数百年前に……」


 白い滴バッジのお姉さん、愛美理えみりの話は信じられない事ばかりだった。

 確かに昔は男と女が半々だった、だけど数百年前から少しずつ減ってきた。

 50:50だったのが48:52くらいになった頃はまだ安心していたそうだよ、一時的な事だろうと思っていたそうだ。


 45:55だと、これはおかしいと思い、40:60にまで下がってくると、これは大変だと思い、当時の政府は色々な政策を施したけど、そんな政府を嘲笑うかのように、出生比率はどんどん下がって行き、小さな国は滅んでいったそうだよ、文字通り国民がいなくなってしまう。


「……そうして世界地図は大きく書き換わって行きました。

 今我が国にどれだけの男性がいるかはお教え出来ません、これは国家機密ですので。

 とにかく男の人は貴重な存在だという事を、ゆめゆめ忘れないで下さい」


「それでボクはどうなるの?」


「先ほどお話しした通り、今は男性が貴重です、男性居住区と言う場所に居を構えることになります。

 そこでは衣食住全てにおいて最高の環境を整えてあります」


「……だけど」

 七海美ななみちゃんと一緒にいたいと言いたかったけど、どうせ聞き入れてもらえないだろうね。


「ご家族と暮らしたいとの事でしたので、数名の母親をご用意いたしました、それと高校生くらいのお姉さんも数人おります。

 どんなワガママを言っても絶対に怒られたりしませんよ、お家の中では王様の様に過ごしてくださいね」


「はぁ」


「さて、最高の環境の男性居住区ですが、殿方には仕事があります」


「  ……  」

 エッチな事をしないといけないのかな? 何となくだけど分かるよ。


当真とうま様お宅には大勢のメイドも配属されますが、残念ながらメイドと言う生き物は女のクズです、ろくでもない連中です。

 そんなクズ共を調教するのが男性のお仕事です」


「調教って?」


「蹴ったり、叩いたりですね、勘違いなさいでくださいね、これは暴力ではありませんよ、メイド達が真っ当な人間になるための仕事です。

 当真とうま様が以前お住まいになられていた場所とは違うのです」


「だけど……」


「今の世界が女ばかりなったのも、クズ女が原因なのです。

 男女比がほぼ半々だった頃は女が物凄く威張っていましたし、優しい男性はそれを受け入れて、苦労ばかりの人生を送っていたそうです。

 いかがですか、当真とうま様が親だったら男と女どちらが産まれた方が良いと思いますか?」


「……そりゃ」


「そうですよね、女性を叩くのは暴力などではありませんよ、世界を良くする為の仕事なのです……」




 その後も愛美理えみりさんはメイドさんを叩くのは主人としての勤めだと熱心に話してくれたけど、人を叩かないといけないなんて嫌だな。



 随分長い導入編になってしまいました。

 まだ分別のつかない小学生を貞操逆転世界に連れて来たら、どこまでワガママになるのでしょうか。


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