表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
貞操逆転世界で好き放題  作者: miguel92
日輪編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

100/124

100.可愛らしい子が隣にいます



「……ねぇ、起きてよ」

 身体を揺らされているのが分かる。


「誰?」


「あっ、目を覚ました!」


 聞き覚えのない高い声が耳に届く。

 身体を揺すっていたのはサラサラのロングヘアーの女の子。


「誰、君?」


「あの、えっとね、男の子を探しているの、当真とうま君って言うんだけど、落っこちたらどっか行っちゃたの……」


当真とうまはボクだよ、それよりも、女の子は近くにいなかった? お下げにした子で、七海美ななみちゃんって言うんだけど」


七海美ななみはわたしよ」


「違うよ、七海美ななみちゃんはそんな髪型じゃなかったよ」


 否定された事にムッとした少女。

「あなたこそ、当真とうま君はもっと背が低かったよ、どこの小学校よ」


昭陽しょうよう小学校だけど、サラサラの君は?」


「わたしも昭陽しょうよう小よ、何年何組よ……」


 ▽


 信じられないけど、サラサラ髪の女の子は七海美ななみちゃんだった、クラスのみんなの名前やあだ名、社宅にいつ引っ越して来たかまでスラスラと言われたら信じるしかない。

 そして相手もボクの事を信用してくれたみたいだ。


「……それじゃ、わたし達ガケから落ちて身体が変わっちゃったの?」


「多分だけど僕たちは身体が変わっちゃったと思う、七海美ななみちゃんは何となくだけど目元は似ているけど、アゴとかがシュッとしていて奇麗だよ」


 無自覚なお世辞に頬を赤らめ、アゴに手を当て、自身の変化を確かめる四年生。

「……そうかな? えっと、当真とうま君も大人っぽいよ、六年生みたい」



 さっきから背中がゾクゾクしてなんか嫌な感じ、早く家に帰って休みたいよ。


「それより、ここがどこかが分からないよ、早く帰らないと」


当真とうま君、多分だけど、こっちだと思うよ」


「どうして分かるの?」


「あのね、今は夕方でしょ、太陽があっちの方向いあると言う事は、こっちの方向が海だよ」

 学校では自信なさげ、いつもオドオドしていた七海美ななみちゃんとは似つかない聡明さと推論力、そして行動力。


「サラサラちゃん、本当に七海美ななみちゃんなの?」


「失礼ね、何よサラサラって、それを言えば当真とうま君だって……」

 何となく面影はあるけど、ずっとカッコ良く大人っぽい感じになった同級生をあだ名を

付けようとしたが、褒め言葉にしかならないので言葉を飲んだ七海美ななみ


 ▽


 少し見上げていた同級生、今は頭の上から見下ろしている。

七海美ななみちゃん、小さくなったの?」


「何言っているのよ、当真とうま君が大きくなったのよ!」

 身長は虎の尾だったようで、声を荒げた少女。


「じゃあさぁ、服を見ればわかるじゃん」


 今まで互いの顔しか見ていなかったけど、改めて服を見ると、見たことのないねずみ色の服。

当真とうま君こんな服持っていた?」


「全然、初めて見るよ」


 突然背中を向けた七海美ななみちゃん、首筋がしっかり見える。

当真とうま君、タグを見てみて」



 一部の輸入品を除いて首筋と左の脇腹には必ずついているタグ、その存在に気が付くあたりは女子としか言いようがないが、手掛かりになりそうな物は一つも無かった。



 何となく海の方向に歩いて行くのだけど、さっきから寒くて仕方がない、背が伸びると寒くなるの?

「今日は寒いよね、早く街に出ないかな?」

 悪寒が止まらなくなった少年。


「何言っているの、風が気持ちいいじゃない」

 草むらを水面の様に撫でる初夏の風、振り返ると、もうろうとした表情の当真とうま君に驚いた少女。


「ダメよ、休まないと、さっきの岩まで戻ろう……」





 異世界に飛ばされて外見が変わったけど、かろうじて前の印象が残っている容姿です。

 二人とも美形に変わっています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ